「実験の水銀汚染水の排水ずさん」 京都工繊大が男性教授提訴
2016年10月27日 23時00分 京都新聞
京都工芸繊維大(京都市左京区)が27日までに、実験で使った水銀汚染水を排水に流すなど不適切に取り扱っていたとして、60代の男性教授を相手に、水銀除去費用など計1550万円の損害賠償を求め、京都地裁に提訴した。
訴状によると、男性教授は1991年から、問題が発覚した14年まで、実験で使用した金属水銀の汚染水を排水に流したり、ずさんに扱い室内を汚染状態で放置したりするという職務上の義務違反行為や不法行為を行った、としている。
工繊大は実験装置の廃棄や水銀除去費用などを昨年12月に請求したが、
「誠実に応じなかった」
としている。
男性教授の代理人弁護士は水銀の管理責任と監督不行き届きについては認めた上で、
「責任と損害の範囲について、大学に説明と主張の立証を求めていく」
と話している。