ミツバチの激減、市販殺虫剤が影響の可能性 英仏研究
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EU、ミツバチ減少で殺虫剤使用禁止
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脱ネオニコ系農薬 小山の生協、農家と協力
2014年1月9日 朝刊 東京新聞
ネオニコチノイド系農薬を使っていないコメを確認するよつ葉生協の職員=栃木県小山市で
栃木県小山市の「よつ葉生活協同組合」が契約コメ農家と協力し、毒性が指摘される「ネオニコチノイド系農薬」を一切使わないコメ販売体制を確立した。
栃木県小山市の「よつ葉生活協同組合」が契約コメ農家と協力し、毒性が指摘される「ネオニコチノイド系農薬」を一切使わないコメ販売体制を確立した。
将来的には、すべての食品でゼロを目指す方針。全国の生協でつくる日本生活協同組合連合会は「全国的に見てもあまり例がない取り組み」と評価している。
(石井紀代美)
ネオニコ系農薬は安価な上に効果も高く、稲作をはじめ国内農業の各分野で幅広く使われている。しかし、各地で多発するミツバチ大量死との関連が指摘されている。
農薬メーカーは否定するが、脳神経など人体への悪影響を懸念する声も多く、欧州連合(EU)は昨年十二月から、三種類のネオニコ系農薬を使用禁止にした。
「仕方なく使っている農家も少なくない」
(よつ葉生協職員)との指摘も出ている。
生協とコメ契約農家は二〇一一年度末、ネオニコ系農薬の使用について勉強会を開いた。一三年度からは全農家がネオニコ系農薬の使用を見送った。
代わりに比較的毒性の弱い別の農薬を使ったり、無農薬に挑んだりして栽培し、生協分として前年度とほぼ同量の約二六・四トンを収穫した。
このコメを生協がカタログでPRしたところ、組合員の評判は上々。売り上げも前年度に比べて伸びたという。
生協は、野菜や果物でも同様の取り組みを始めており、ホウレンソウやコマツナ、ネギなど数種類の野菜ですでにネオニコ系農薬ゼロを達成している。
中には「どの農薬を使えばいいのか」と戸惑う農家もいるが、担当者は一軒ずつ回って協力を働き掛けている。
普及に向けた工夫も凝らしている。長野県のあるリンゴ農家は生協の取り組みに賛同し、実験的に一部の農園でネオニコ系農薬不使用に挑戦しているが、生協は下支えのために、有志の組合員から支援金を募り、出来具合にかかわらずこのリンゴを買い取る仕組みを一四年度から進める。
冨居登美子理事長は
「放射能の低線量被ばく問題と同じように、ネオニコ系農薬の人体への影響は科学的、医学的には証明されていないかもしれないが、予防の観点から排除できるものは排除していきたい」
と強調。
「ネオニコ系農薬抜きの栽培には手間もコストもかかる。消費者も生産者と一緒になって考えていきたい」
と、消費側の理解を求めている。
◆ 欧で「脳発達に害」
環境脳神経科学情報センターの黒田洋一郎代表(神経毒性学)の話 ネオニコチノイド系農薬は二〇一三年末に、欧州食品安全機関が
「子どもの脳の発達に害がある可能性」
を指摘した科学的見解を公表し、さらなる規制を勧告したばかり。
発達障害児が激増している日本では、予防のためにもよつ葉生協のような取り組みは貴重だ。いずれ日本でもネオニコ系農薬を禁止せざるを得ないだろう。