火星と木星間の宇宙空間が広すぎるのは哲学者カントの悩みでもあったとゲーテいわく。
水蒸気、2か所から噴き出す星…準惑星ケレス
(2014年1月23日10時10分 読売) 【ワシントン=中島達雄】
ケレスの想像図(英科学誌ネイチャー提供)
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Clik here to view.
火星と木星の間にある準惑星ケレスの表面の2か所から、水蒸気が出ていることを発見したと、欧州宇宙機関(ESA)や米航空宇宙局(NASA)などの研究チームが22日、英科学誌ネイチャーに発表した。
ESAが2009年に打ち上げたハーシェル宇宙望遠鏡による赤外線観測で判明した。
噴出する水の量は毎秒計6キロ・グラムとみられ、表面付近の氷だけでなく、深部にある氷が解けて火山のように噴出している可能性もあるという。
ケレスには、NASAの探査機ドーンが15年に到着し、観測を始める予定だ。
研究チームはケレスの活動や内部の構造を調べ、太陽系ができた経緯や星の成り立ちについての手がかりを探すことにしている。
◆準惑星ケレス
太陽を回る星のひとつで、火星と木星の間にある小惑星帯の中では最大の天体。
1801年にイタリアの天文学者が発見した。直径は約950キロ・メートルで、地球の13分の1程度。
2006年に国際天文学連合が定めた天体の定義で、惑星と小惑星の中間にあたる「準惑星」が新設され、冥王星などと共に分類された。