発泡ウレタン使い簡易住宅 名古屋工大グループ 南富良野の旧校舎で試作
08/16 05:00 hokkaido-np.co.jp 【南富良野】
上川管内南富良野町の旧北落合小校舎を活用したコワーキングスペース(共有仕事場)で、名古屋工業大のグループが7月下旬、発泡ウレタンを使った簡易住宅「インスタントハウス」を試験的に製作した。
短時間で比較的安価に施工が可能で、被災地の応急仮設住宅や工事現場の事務所などへの活用に向け、データを収集する。
試験製作したのは、名古屋工業大工学部の北川啓介教授(44)=建築・デザイン分野=と学生ら12人。
校庭に設置されたインスタントハウス(70平方メートル、2LDK)は、3次元形状に縫製したテントシートを送風機で膨らませた後、発泡ウレタンをシートの内側に吹き付けて固め、厚さ15センチ程度の壁を造る仕組み。
出入り口や窓部分は後でくりぬくという。
総工費は約150万円。土台部分の木材を除いて建築資材は必要なく、1日ほどで施工できる。
一見不安定な構造にみえるが、北川教授は
「断熱性や遮音性にも優れ、地震が起きても建築物が軽いため影響を受けにくい」
と説明。
今後2カ月に1回程度来訪し、耐久性や居住性などを確かめる。