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広がる大学の「地域猫」活動

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学生らのメンタルのためにもネコの世話は最適である。
 
不幸な猫増やすな…餌やり・飼い主探し 広がる大学の「地域猫」活動
 
2014.3.20 12:00  産経
 
多くの大学が頭を悩ませる構内の野良猫に関して、ボランティアの学生らが「地域猫」として世話をする活動が広がっている。
 
猫の世話には餌や不妊手術の費用がかかるなど学生の善意だけでは継続が難しい面もある。大学の猫対策を考える。
 
(平沢裕子)
 
費用どう工面

 地域猫は特定の飼い主がいない猫で、その猫が住み付く地域の住民の協力によって世話をされ、管理されている猫のことだ。
 
 名古屋大学内で地域猫活動をするボランティアサークル「なごねこ」は平成24年3月から活動を開始。大学内の猫の不妊手術や個体管理のための「ねこ籍」の作成、飼い主探し、定期的な餌やり、餌場周辺の清掃などの活動を行っている。
 
 餌やりは約10人のメンバーで当番を決め、休みの日も欠かさずに1日2回、5、6カ所の餌場を回る。
 
餌やりで猫と触れ合えるのは楽しい半面、餌代や不妊手術代などにかかる費用の捻出が大きな課題となっている。これまでは約半分が寄付、残りは学祭の売り上げとサークル会費で賄ってきた。
 
 なごねこ代表の同大理学部2年の太田匡隆さん(20)は
 
「保護した猫の飼い主を募集しているので、サークルのことを地域の人に広く知ってもらいたい。一方で、活動が知られることで捨て猫が増える可能性もある。猫が好きなので活動は続けたいが、金銭的なことを考えると今後も続けられるか不安」
 
と打ち明ける。
 
 捨て猫ゼロに
 
 地域猫の活動をしている場所に猫を捨てにくる無責任な飼い主が増えており、活動の公表に否定的な大学も多い。今回の取材でも学生から取材可能の返事をもらった後、
 
「活動を世間に知られると捨て猫が増える」
 
と、取材中止を求めてきた大学もあった。
 
 こうした中、倉敷芸術科学大学(岡山県倉敷市)は運営母体である加計学園にちなみ、「かけ猫活動」と名付けた地域猫活動を24年度から大学全体で取り組んでいる。
 
山の上に位置する同大学では捨てられた猫が繁殖して増え、糞尿やゴミ箱あさりをめぐって学生から苦情が出ていた。
 
獣医師でもある唐木英明学長と学生が交流する「学長カフェ」でこのことが話題となり、学生が自らで解決する方法を模索、かけ猫活動が始まった。
 
 現在、約70人の学生が参加。当初は生命科学部の学生らによる毎日の餌やりと糞尿掃除の活動がメーンだったが、芸術学部の学生が写真展などで資金集めに協力、不妊手術もできるようになった。
 
野良猫問題は大学内だけでは解決が難しいこともあり、取り組みをウェブサイトや展覧会で発信、地域全体で考えてもらう啓発活動も行っている。
 
 学生を指導する生命科学部動物生命科学科の古本佳代講師は
 
「野良猫問題は、身勝手な人間が動物を捨て、無責任な餌やりで増えたことが原因。かけ猫活動の情報を発信することで、人に捨てられる動物のことを考えてもらうきっかけをつくり、将来的には『捨て猫ゼロ』を目指したい」
 
と話す。
 
 唐木学長は
 
「停止している原発を再稼働すべきかなど世の中にはいろいろな意見があり、簡単に解決できない問題がたくさんある。大学内の野良猫問題もその一つ。解決には違った意見の人たちが真剣に話し合い、誰もが納得できる答えを探るしかない。かけ猫活動が学生にとって社会の問題を解決するトレーニングの場になってほしい」
 
と期待を寄せている。
 

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