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相変化 Phase Changes: Exothermic発熱ΔH<0 or Endothermic吸熱ΔH>0?

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Kidsお気に入りの先生である。私よりこの若者に熱力学講義を任せた方がベターですね。
 
Heat in from Surroundings to System 氷から水、吸熱EndothermicΔH>0とHeat out from system to Surroundings水から氷、発熱ExothermicΔH<0反応の違いを繰り返し具体的に丁寧に教えている。
 
イメージ 2
 
日本の大学では、分かりきったこととして教えない。
 
 Phase Changes: Exothermic or Endothermic?
 
https://www.youtube.com/watch?v=0cUK4jcAEaU
 
イメージ 1
 
 
日本の大学では下記のように簡潔な説明で終わる。
 
イメージ 3
 bunshi.c.u-tokyo.ac.jp
 
 
アメリカの大学ではもう少し詳しく何度も教えてくれる。テストは下記のようである。
 
イメージ 4
 
 
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イメージ 6
 
Zは昇華でOKであるが、Tも昇華と教科書に記述したらお偉い先輩先生数人から怒こられた(自分達は一切の教科書を書いていない!それゆえ批判されることは永遠にないのです。)。ヨウ素の昇華生成Solod/Gas Gas/Solidという意味でZ-T昇華と言いたかったのであるが。
 
それではDepositionTは凝固でしょうか?液体から固体は凝縮でしょう。
 
 

 
 
注意すべき凝固・昇華の意味と蒸発・凝縮・融解
 
2012-05-08 雑学・情報
1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1734
 
 固い話になってしまいますが、かなり前に書いた雪と霜の違いで、
"雪と霜の共通点は、ともに気体→固体という変化(昇華)によってできる"
 と書いていたところ、
 
「昇華ではなく凝固では?」
 
といった指摘コメントをいただきました。

 実は私も用語の定義が変だな~と言うか、ややこしいなといつも思っていた部分で、おそらくこれを書いたときには確認もしていると思います。
 
 ただし、私はうっかりミスもよくしますし、正直自信ないので調べ直してみました。

 まず、その前におさらい。
 問題ない日常的な用語としては、蒸発があります。
 
蒸発 液体→気体

 他に固体・液体・気体の相転移として、比較的わかりやすいのが、凝縮と融解。
凝縮 気体→液体
融解 固体→液体

 問題となる昇華は実は、
 
昇華 固体→気体
 
 の相転移を指すことが一般的
です。

 じゃあ、ご指摘のあった凝固で間違いないんじゃないの?と言うと、
 
凝固 液体→固体
 
 が一番普通の使い方です。

 つまり、どちらの語も「気体→固体」といった使い方が、最も一般的なものではないのです。

 これらを踏まえて、検索をしてみます。コトバンクの昇華の項目は下記の通りでした。
 
世界大百科事典 第2版の解説
しょうか
 
【昇華 sublimation】
 
固体が液体を経ずに直接に気化して気体になる現象およびその逆に気体から直接に固体になる現象の両方をいう。
 
温度‐圧力面での状態図では,気相(気体)と固相(固体)の境界線は昇華曲線と呼ばれ,通常は三重点より低温・低圧側に位置する。昇華曲線上では,気相と固相が(液相を伴わずに)安定に共存するが,このときの蒸気圧は昇華圧と呼ばれる。気相の圧力がこの昇華圧より低い間,固相は昇華をし続ける。昇華は一次相転移であり,昇華の間,温度は一定に保たれ,固化の場合は潜熱の放出,気化の場合は潜熱の吸収が起こる(この熱を昇華熱と呼ぶ)。・・・

デジタル大辞泉の解説
しょう‐か 〔‐クワ〕 【昇華】

固体が、液体を経ないで直接気体になること。また、気体が直接固体になること。樟脳(しょうのう)・ナフタリン・ドライアイスなどでみられる。

大辞林 第三版の解説
しょうか【昇華】
 
① 〘物〙 固体が液体の状態を経ずに直接気体に変わる現象。および,気体になってのち再び固体に戻る現象もいう。樟脳(しようのう)やドライ-アイスなどにみられる。
 
ということで、気体→固体を昇華と呼ぶのは間違いありません。
 
 なおかつこれが気体→固体の相転移で最も浸透している呼び方だと思ったので、私も当時採用したんだと思います。

 では、気体→固体を凝固と呼ぶことは間違いなのでしょうか?
 
 これは今回調べてみるまで知らなかったのですが、どうやらそうとも言えないようです。
 同じくコトバンクによれば、以下のようになっています。

世界大百科事典 第2版の解説
ぎょうこ【凝固 solidification】
 
物質が液体から固体になる現象で固化ともいう。融解の逆の現象である。気体が直接固体になる現象を含めることもあるが,これはふつう昇華と呼んで区別する。凝固は,液体を冷却あるいは圧縮することによって起こる一次相転移であり,温度,圧力一定の下で密度が不連続に変化する。純粋な物質では,一定の圧力のもとで凝固が始まってから全部が凝固し終わるまで温度は一定に保たれる。この温度を凝固点solidifying point(freezing point)といい,水の凝固点はとくに氷点と呼ばれる。・・・

デジタル大辞泉の解説
ぎょう‐こ 【凝固】
[名](スル)

2 液体または気体が固体に変わる現象。水が氷になるなど。
3 「凝結2」に同じ。

百科事典マイペディアの解説
 
液体や気体が固体になること。融解または昇華の逆の現象。水が氷に,二酸化炭素がドライアイスになるのはその例。

大辞林 第三版の解説
ぎょうこ【凝固】
( 名 ) スル

② 〘物〙 液体または気体が固体に変わる現象。分子運動からみると,液体または気体の温度が下がると熱運動が低下し,分子相互の位置関係が規則的な配列となってエネルギーの低い状態に落ち着くこと。 ↔ 融解(ゆうかい)
 
 私はもともと固体→気体、気体→固体のどちらも昇華と呼ぶのは、ややこしくっておかしいと思っていました。
 
 今回初めて知った凝固にしてみても同じことが言え、液体→固体、気体→固体の区別ができないというのは不便です。

 で、さらにこれも今回初めて知ったのですけど、Wikipediaによると、気体→固体単独を指す語として「凝結」というものがあるそうです。
 
 ただし、
 
凝結(deposition)(昇華と呼ぶようになったのは誤訳から始まった[要出典])
 という感じで[要出典]つきでした。
 
 実は先のデジタル大辞泉の解説では、凝固を「3 「凝結2」に同じ。」と説明していましたのでこちらも見てみましたが、
 
デジタル大辞泉の解説
ぎょう‐けつ 【凝結】
[名](スル)
1 「凝縮(ぎょうしゅく)2」に同じ。

2 コロイド溶液に電解質を加えると、コロイド粒子が大きくなって沈殿する現象。凝固。凝析。
3 感情や考えがこりかたまること。「私の思いは、ただ一点に向かって―されていたのである」〈太宰・チャンス〉
 
 のように相転移の凝固の話はなく、凝縮と同じだとしていました。
 
 さらに、百科事典マイペディアの解説も「(1)凝縮と同義。」としていましたし、世界大百科事典 第2版の解説でも

ぎょうけつ【凝結】
 
(1)蒸気の凝結condensation 凝縮ともいう。飽和蒸気を冷却したり定温で圧縮したりするとき,蒸気の一部が液化する現象。ふつうは空間に浮遊する微小なちりやイオンなどを核にして液滴が生ずることによって始まる。雲の発生などにかかわりのある,大気中の水蒸気の凝結の中心となる吸湿性の微粒子を凝結核と呼ぶが,これは直径10-5~10-4cm程度の燃焼生成物および海水のしぶきが乾燥してできる食塩微粒子などである。・・・
 
 のように同様の定義をしています。
 
 誤訳云々は別として、とりあえず、凝結が気体→固体を指すということは全く浸透していないようです。

 稀な言い方が多数あって、果てしなくややこしくて見づらいのですが、一応まとめます。(液化なども加えています)

□固体→液体
・融解

■液体→固体
・凝固
・固化

□液体→気体
・蒸発
・気化(固体→気体の場合にも言う)

■気体→液体
・凝縮
・液化

・凝結(稀に凝縮と同義で使われることがある。気体→固体でも使われるという説があるが、一般的ではない)

□固体→気体
・昇華(気体→固体の場合にも言う)

・気化(一般的には「液体→気体」だが、「固体→気体」の場合にも言う)

■気体→固体
 
・昇華(一般的には「固体→気体」だが、気体→固体でも現在最も多く使われている)
・凝固(一般的には「液体→固体」だが、稀に使われる)

・凝結(Wikipediaによればこの語が正しいそうだが、一般的には凝縮を指し、浸透していない)

 教科書だとどうだったんだろう?と思いましたが、みんな捨てちゃったんですよね。
 
 ネット上で見れた熱とエネルギーを科学する / 化学工学会を見ると、蒸発でなく気化を採用していた他は前掲の一番初めの語をそのまま採用していました。
 
   また、一般化学 大学への橋渡し / 芝原寛泰でも、
 
「固体が気体に、あるいは気体が固体に直接変化することを昇華という」
 
としていました。
 

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