私立から公立へ移行見越し、志願者数4倍の大学
2015年03月06日 12時04分 読売
来年4月に公立大に移行する予定の私立山口東京理科大(山口県山陽小野田市)は5日、2015年度入試の中間志願状況(5日現在)を発表した。
公立化を見越して人気が高まり、志願者数は昨年同期比約4倍の1218人。
志願倍率もすでに6倍を超え、昨年度の1・5倍から急増している。いずれも1995年度の4年制大学移行以来、最高となっている。
同大によると、工学部の3学科で募集し、定員は200人(一般入試70人、センター試験利用70人、推薦など60人)。
2月に一部が行われた一般入試では、試験会場に受験生が入りきれず、会場を増やした。
授業料は現在、年間約100万円だが、公立大になると、ほぼ半減の約55万円になる見通し。同大は2017年度に薬学部を新設する方針も示している。
同大は
「受験生の国公立志向がさらに高まっている。県内に理系の公立大がなかっただけに、受験生の選択肢が増えたことが大きな要因では」
と分析。
「地元での就職や定住の増加につながれば」
と期待する。
同大の志願者数は、東京理科大山口短大から移行した1995年度に679人を数えたが、おおむね400人前後で推移。2007年度には206人に落ち込んだこともあった。
(古田智夫)