通常は学内の教務関係の委員会で処理される案件なのですが。スマホカンニングなどどう対応すべきか?停学や退学処分も止むを得まい。
東大が学生の不正をネット公開のワケ 「STAP騒動」影響か
2015.03.12 ZakZak
東京大学は10日、インターネットサイトなどで前期日程試験の合格者3008人を発表した。
合格者たちの喜びはひとしおだっただろうが、同時に大学の“厳しさ”も実感したはずだ。
東大は同日、同じサイト内で、課題で不正行為を行った学生に厳罰を下したことを公表。
学生の「不祥事」をあえておおやけにする異例の措置の背景には、世間を騒がせたあの騒動が関係していそうだ。
「えっ、これが学校のホームページに出ているんですか?」
教養学部がある東大駒場キャンパス(東京都目黒区)。
2年生の女子学生は11日、「期末レポートにおける不正行為について」と題された文書が東大のHPに載せられていることを知り、思わず絶句した。
HPに掲載されたこの文書には、何ともお粗末な顛末が記されていた。
教養学部の後期課程(3~4年生に相当)の2014年度冬学期の期末課題として提出されたある学生のリポートに関し、「約75%がインターネットに公開されている文章の引き写しだった」というのだ。
学問倫理上許されないこととして、
「不正行為が認められた者は、その学期に履修した全科目の単位を無効とする」
ことを申し合わせていることも付け加えている。
女子学生が驚いたのも無理はない。こうした発表は学内で公開されても、ネット上など万人の目に触れる性質のものではないためだ。
1年生の男子学生は
「今、学内の掲示板に、不正行為が発覚して学生を処分したという文書が3枚貼られています」
と明かす。内容は
「試験にスマホを持ち込みカンニング」
が2件、
「他人のリポートを不正取得し自分のものとした」
が1件。
いずれも日付は昨年のものだが、こちらはネット上で公開されていない。
なぜ、対応の違いが出るのか。東大の広報担当は
「ネットに学生の不正を公開したのは今回が初めて」
とし、理由については
「個人の特定に繋がる恐れがあるため、明かせない。発表したことがすべて」
と答えるのみだった。
ある東大OBは、日本の科学界を揺るがせたあの騒動の影響を指摘する。
理化学研究所の元研究員、小保方晴子氏のSTAP細胞論文不正問題だ。
「この件が発覚して以降、『盗作』『コピペ』については、学内でコンプライアンス(法令順守)がこれまで以上に叫ばれるようになった。東大としても、対外的に厳しい措置をとったことを示したかったのではないか」
新入生のかっこうの反面教師として、しばらく話題を振りまきそうだ。