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謎の眠り病、ラドンガス?

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ラドン温泉で元気などという話もある。ブラックシリカでの儲け話も聞くことがある。
 
イメージ 4ラジウムが崩壊するときラジウムはラドン(元素 Rn88)222という元素を放出。ラジウムから放出されたラドン元素はアルファ線を放射しつつ短時間で消失という。
 
半減期 3.824日
崩壊方式

アルファ線を放出して、ポロニウム-218(218Po)になり、さらに崩壊が続く。ポロニウム-218(218Po、3.05分) → 鉛-214(214Pb、26.8分) → ビスマス-214(214Bi、19.9分)→ ポロニウム-214(214Po、0.00016秒)→ 鉛-210(210Pb、22.3年)。ラドンがあれば、4種の短寿命放射能がある。
 
核種      半減期   放射線
 ラドン222      3.8日   α線
 ポロニウム218  3.05分  α線
 鉛214        26.8分  β線
 ビスマス214    19.9分  β線
 ポロニウム214  瞬時     α線
 鉛210        22.3年  β線
 ビスマス210    5.01日  β線
 ポロニウム210  138日    α線
 鉛206       安定
 
nist.gov/pml/general/curie/1927    Radium1
イメージ 1
 
 
チューリヒから北西へおよそ25キロの街、バーデン。古代ローマの時代より、「スイスの水」と讃えられた、由緒ある湯治場はへルマン・ヘッセが愛した場所でもある。人々を癒し続ける、バーデンの神秘のオックセン・ケッセル源泉。地底から浮き上がる気泡は、クリスタルと見まがうほどの、神々しさを放つという(bs4.jp/w_onsen_isan/onair/21/)。
 
  il.water.usgs.gov/proj/gwstudies/radium/     Radium2
イメージ 2

 
 
謎の眠り病は放射能のせい?
Mysterious Sleeping Sickness
 
突然睡魔に襲われ、数日間眠り続ける奇病がカザフスタンで流行中
 
2015年3月18日(水)18時22分     newsweekjapan.jp
フェリシティ・ケーポン
 
昼夜を問わず突然、猛烈な睡魔に襲われ、数日間にわたって昏睡状態が続く──そんな謎の病気がカザフスタン北部の小さな村カラチで流行している。
 
 この「眠り病」が村で最初に報告されたのは13年3月。
 
それ以来、既に患者は120人、発症回数は延べ150回以上に達している。先週から9度目の流行が始まり、村民は不安を募らせている。
 
 患者は職場や学校などで突然眠りに落ち、それから数日間、周囲がどれほど呼び掛けても目を覚ますことなく眠り続ける。
 
目覚めた後に倦怠感や頭痛、精神不安、記憶障害などの症状が数週間にわたって続く場合も少なくない。子供を中心に、幻覚に襲われるケースも報告されている。
 
 さらに恐ろしいのは、この病気の原因が分からないこと。
 
一酸化炭素中毒から集団ヒステリーまでさまざまな説が飛び交っているが、現地で調査活動に当たるトムスク科学技術大学(ロシア)のレオニド・リクバノフ教授は、村の近くにあるソ連時代のウラン鉱山が原因ではないかと考えている。
 
 リクバノフによれば、20年以上前に閉鎖されたこの鉱山から放射性を帯びたラドンガスが放出されているという。
 
「ラドンガスが麻酔薬のような働きをしている可能性がある。現在、鉱山の地下空間は水に漬かっており、ガスが地上に押し出されている」
 
と、彼は言う。
 
 実際、患者の症状は放射線被曝による慢性疲労症候群の場合とよく似ている。現時点では推測の域を出ないが、もしこの説が正しければ、この地域の眠り病発症者は今後も増え続ける可能性が高い。
 
 当局は先週、650人ほどの村民を数週間以内に別の地域に避難させる計画を発表した。
 
だが、眠り病が体に長期的な影響を及ぼすのかどうかも分からない状況のままでは、彼らが安心して暮らせる日はまだ当分訪れそうにない。
 
[2015年3月17日号掲載]
 
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
handel5719さん
2012/5/123:14:39

.弱い放射能泉で、眠気や鎮静作用を感じられたことがありますか。
温泉に入ったあと気持ちよい眠気に誘われたり、グタッとした感じで休憩所から動きたくなくなるような感触を感じることがあります。

このような時、掲示されている温泉分析書を見ると弱めのラドン量になっていることが多いように思います。
 
たとえば、三重県湯の山グリーンホテルのデータですが、源泉が二つあり、以下のようになっています。

[源泉名] みどりの湯(新湯の山温泉3号泉源)
[泉 質] アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
[源泉温度] 45.9℃、[湧出量] 500L/分(動力湯揚) [pH値] 8.6 [溶存物質] 0.53g/kg [ラドン含有量] Rn5.9 [分析年度] H19
[源泉名] 癒しの湯(新湯の山温泉2号泉源)
[泉 質] アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・温泉)
[源泉温度] 41.3℃、[湧出量] 200L/分(動力湯揚) [pH値] 8.6 [溶存物質] 0.70g/kg [ラドン含有量] Rn7.2 [分析年度] H20
 
下呂温泉や昼神温泉ではこのようになったことはないのですが、上記の湯の山温泉ではいつも湯上り後眠気を感じます。

これくらいの微弱なラドン含有量でも身体に反応があるということでしょうか。これで湯治効果があるならうれしいのですが・・・・
 
bunkerofdoom.com/nuclear/radium/radium_radon_decay   Radium3
イメージ 3
 
放射性分解によって生体内に生じた少量の活性酸素が、解毒、細胞代謝、ミトコンドリア内でのエネルギー変換、酵素などのたんぱく質や生理活性物質の生合成などの種々の過程に刺激として作用した結果と考えられています。
 
温泉治療に利用されている放射能泉は、ラドンとその崩壊生成物により生じた活性酸素種が、身体の身体の細胞や組織に複雑な生化学的作用を及ぼし、各種器官の動きを活発にするといわれています。
 
その効果は、臨床医学的に自立神経の沈静、ホルモンや代謝異常の調整、鎮痛、消炎作用ということができる。
 
α線には神経細胞の酸素消費量を下げて沈静化させる作用があるため、放射線浴はリウマチ、関節炎、筋肉痛、神経炎等の痛みを和らげる効果があります。
 
適当量のラドンが温泉に混入すると、強力なイオン化作用により人体の生理的代謝作用が促進され、老廃物の排出効果とともに、鎮静作用を持ちます。そのため、ラジウム温泉は自律神経の調整、消炎、抗アレルギーの効果があるとされています。
 
 岡山大学医学部保健学科紀要,12:7-13,2001
 
欧州におけるラドン療法の医学的研究に関する最近の動向

山岡聖典,御船尚志
要約
本総説は,本邦で実施している三朝ラドン温泉の適応症に関する機構解明に資するために調査した欧州におけるラドン療法の医学的研究に関する最近の動向の概要についてまとめたものである。
 
すなわち, ラドンを用いた温泉や坑道での療法の適応症には,脊椎の非細菌性炎症(べヒテレフ病), 慢性多発性関節炎, 気管支曝息などが含まれる。
 
臨床医学的研究として,以前,客観的方法で検討されたものはほとんどなかったが, 最近,無作為化二重盲検臨床試験などにより, ラドン療法がベヒテレフ病,慢性多発性関節炎などの患者の痛みを緩和させる効能があることが実証されつつある。
 
また,基礎医学的研究として,抗酸化機能や免疫機能などの指標に着目した動物実験により, ラドン療法の機構解明する上で合理的根拠が得られつつあることもわかった。
 
さらに, これらの知見と本邦での研究動向を踏まえ,今後,期待されるラドン療法の機構解明を行うための研究課題を提案した。
 
緒言

アルプス連峰に囲まれたバードガスタイン(オー
ストリア)の町は, 風光明楯,夏は避暑,アウトド
ア-活動の拠点, 冬はスキーのメッカとなる。ホテ
ルの多くは17のラドン温泉源から温泉を引いたプー
ルで治療浴などができ, 年間訪問者の滞在件数は約
180万件にのぼる。 この町の中心から南へ約10kmのと
ころに,-イルシュトーレンと呼ばれるラドン療法
のできる坑道
があり, ここには年間約1万人の患者
が訪れ,そのうち, 70%はドイツからと言われる。

ここでの寮法は,日本での三朝(鳥取県)温泉療
法とともにラドン療法として有名である。インスブ
ルック大学医学部などのグループは, このラドン坑
道療法施設とその関連研究機関(ガスタイン・タウ
エルン地域研究所)においてラドン療法の医学的研
究を進めるとともに,欧州における関連研究の成果
を総括している。
 
特に,同研究所では,委員会方式
で約30年に亘り欧州各地の関係研究者の成果を実に
膨大な資料にまとめている。

筆者らは,これらのうち,我々が研究する上で重
要と考えられる情報や資料について直接,聴取・入
岡山大学医学部保健学科放射線技術科学専攻
1)岡山大学医学部附属病院三朝分院
手することができた。本総説は,本邦で実施してい
る三朝ラドン温泉の適応症に関する機構解明に資す
るために調査した欧州におけるラドン瞭法の医学的
研究に関する最近の動向の概要についてまとめたも
のである。さらに,これらの知見と本邦での研究動
向を踏まえ,今後,期待されるラドン療法の機構解
明を行うための研究課題について提案している。な
お,本調査結果の一部は,既に速報としてRadioisotopes
誌に掲載されている。

2)ラドン療法の基礎医学的研究

最近,動物実験から培養細胞実験に及ぶ多くの研
究により, ヒトで観察される効能について科学的な
解明がされつつある。その例を紹介する。

放射線分解によって生体内に生じた少量の活性酸
などのフリーラジカルが, 解毒, 細胞代謝, ミト
コンドリア内でのエネルギー転換, 酵素などの蛋白
質や生理活性ペプチドの生合成の過程のそれぞれに
おいて刺激するものと考えられている。

たとえば,スーパーオキシドラジカルの不均化(解
毒)を行うsuperoxidedismutase(SOD)の酵素活
性が, α線(241Am), 暴露 (3.7kBq/且, 24時間)
によりMDCK培養細胞において増加する(図1 )4)0
同様に, ラット副腎においてラドン暴露(1
kBq/E, 663時間)は球状帯のミトコンドリア膜には
影響を与えないが, コルチゾルの合成部位である束
状帯のミトコンドリアの内膜を有意に増加させるとが
明らかになった。

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