1ヶ月振りの畑は一面の黄色であった。昨年秋に植えた菜花の花であろう。様々な虫類が集まっている。雨が少ない4,5月であった。6月はどうであろうか。
偏西風の蛇行が激しいため、カナダ西岸からカリフォルニアにかけて長期の干ばつである。日本でも春雨がない。干ばつ気味である。
キャノーラ油 (英: canola oil) は、菜種油のうち、品種改良によってエルカ酸(エルシン酸)とグルコシノレートを含まないキャノーラ品種から採油されたものであるとWikiにある。
カラカラ天気、フライドポテトに影響か
2015.5.29 05:00 SankeiBiz
米マクドナルドの店舗で揚げられたフライドポテト。カナダの深刻な雨不足で、同社など各社が使用する植物油の原料「キャノーラ種菜種」の生産が落ち込む可能性が高まっている=米イリノイ州(ブルームバーグ)
フライドポテトやチキンを、香ばしく黄金色に揚げるのに欠かせない油糧種子の生産が、落ち込む可能性が出てきた。
カナダ西部平原州は、キャノーラ種菜種の世界最大の産地。
種子から搾るオイルが、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどで使用される植物油の原料になる。
今年は長く雨が降らず、畑の土はコンクリートのように硬くなっている。作付けができず2年続けて収穫量が減少する恐れがある。
サスカチワン州の農家、エリック・マクピークさん(30)は
「雨が待ち遠しい」
と話す。約16.6平方キロメートルの畑で、キャノーラ種菜種やデュラム小麦などを栽培する。
カナダのキャノーラ農家では、試練が続いている。
去年の春は大雨に見舞われ、作付けが遅れた。
キャノーラ種菜種の価格は昨年9月につけた4年来の安値から18%も跳ね上がった。今年は雨不足で、小麦の作付けも難しい。
アルバータ州では4月初めからほとんど雨が降らない日が続き、作付けした麦の芽が出ないという。
アルバータ州など平原州は、カナダ最大の穀物生産地帯。
だが、政府の農業関係機関によると、今年の作付け期の降水量は例年の40%に満たない。
ワールド・ウェザーの気象予報士、アンドリュー・オーエン氏によれば、作付け期に降雨量が平年を下回ると、穀物の質の劣化や収穫量減少を招くという。
キャノーラ種菜種や小麦は6月初めまでに種をまき、10月半ばの収穫まで、十分に生育させる必要がある。
地域の穀物生産者向けにマーケット情報を提供する、プロマーケット・ワイヤーのエロル・アンダーソン社長は、キャノーラ種菜種の取引価格は、6月まで降水量不足が続いた場合、1トン当たり475カナダドル(約4万7200円)まで上昇する可能性があると指摘する。
20日にウィニペグのICEフューチャーズ・カナダのキャノーラ種菜種の先物価格は、0.4%下落の458.50カナダドルで取引を終えた。
雨不足で生産量の減少が懸念される一方、生産者は収入の大幅増が期待できる。
政府予測では、平原州でこの10年間で最も速いペースで作付けが行われている。
アルバータ州政府によると、12日の時点で50%の作付けが終了している。昨年同時期には10%、過去5年間の平均は22%だった。
小麦生産関係者も、
「5月中に雨が降らなければ、作物の生育が遅れる」
と心配する。マクピークさんは、
「雨が降るのを願うだけだ」
と話す。
(ブルームバーグ Jen Skerritt)
キャノーラ油 (英: canola oil)
Wiki
カナダで開発されたためこの名が付けられた。
したがって、菜種油とキャノーラ油は厳密には同じものではない。
一方、日本の食用向けの国産油は主に有害なエルカ酸を含まない無エルカ酸品種から搾油されているため、菜種油の呼称が一般的である。
これは、従来品種から採取した菜種油には、過剰摂取により心臓障害を誘引するおそれがある融点が33.8℃と高い不飽和脂肪酸であるエルカ酸(またはエルシン酸)残基が40%程度含まれているためである。
中でもエルカ酸は全脂肪酸残基の40%以上に達し、油を多用するアメリカ型食生活ではリスクが高かった。
エルカ酸Erucic acidを含む種類の組成は、
エルカ酸25%–48%、
オレイン酸13%–51%、
リノール酸20%–27%、
リノレン酸8%–16%、
ほかパルミチン酸、ステアリン酸数%である。
そこで、主要生産国であるカナダで品種改良された結果、エルカ酸を含まずグルコシノレート含量も削減された(この特性は “double low” と呼ばれる)「キャノーラ品種」が開発された。
キャノーラの不飽和脂肪酸は、オレイン酸が約60%と最も多く、以下リノール酸21%–32%、α-リノレン酸9%–15%、パルミチン酸約5%、ステアリン酸約2%であり、エルカ酸は1%未満である。
キャノーラ油は、ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の比率は 1:2で一般的な食用油として他に例を見ない理想的な比率を保ち(ω-3脂肪酸及びω-6脂肪酸を参照のこと)、残りの大半は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸であり、飽和脂肪酸は一割未満であるので心臓病予防の観点からも優れた脂肪酸組成を有している。
菜種油には、さらに伝統的な交配育種法による品質改良により、オレイン酸比率が70%を超える高オレイン酸品種も開発されている。
また、搾油後の菜種ミール(油かす)には、ヒトも含む動物の甲状腺障害に関与する含硫化合物の一種であるイソチオシアネート前駆体のグルコシノレートが多く含まれている。
しかし、グルコシノレートは水溶性であるため、搾油された菜種油中にはグルコシノレートは含まれない。
グルコシノレート類には、約120の含硫化合物があることが知られており、特にナタネ種子には、ヒトを含む動物に対して、甲状腺腫を誘導するゴイトリンの前駆体のプロゴイトリンが多く含まれている。
一方、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツなどのアブラナ科の葉菜類の食用部分は主に葉であり、プロゴイトリン量は極めて少ないため、ヒトは食しても問題はない。
ゴイトリンは、当然ヒトに対しても有害である。
しかし、葉菜類が安全なのは、ゴイトリンがヒトに対して無害ということでなく、種子でなく葉中のプロゴイトリン量が極めて少ないためである。
なお、低グルコシノレートはカナダ・キャノーラ会議では、30μmol/g以下と定められている。
グルコシノレート
(東京化成)
cichemicals.com/ja/jp/support-download/tcimail/application/158-31