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広重が描いた近江、構図に飽くなき探究心

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260年間の江戸鎖国政策で得たものは日本人の飽くなき探究心である。雪舟や北斎の絵画と関一派の和算などに開花した。だからこそ明治の列強の仲間入りが可能であったし、今の日本も殆どが江戸の遺産で繁栄している。
 
広重が描いた近江、構図に飽くなき探究心 滋賀で企画展
 
2015年07月23日 10時47分   京都新聞
 
「東海道五十三次」などの版画作品で有名な浮世絵師歌川広重(1797~1858)が描いた近江を展観する企画展「広重の旅 浮世絵・近江・街道」が25日から、大津市御陵町の市歴史博物館で始まる。
 
広重が繰り返し題材にした「近江八景」には常識を覆すような構図もあり、風景版画への飽くなき探求心がうかがえる。
 
近江八景 比良暮雪【魚栄板】=大津市歴史博物館蔵
イメージ 1

 江戸生まれの広重だが、1830年代から50年代にかけて、少なくとも4度は、スケッチ旅行で近江を訪れているそうだ。
 
同博物館の横谷賢一郎学芸員によると、広重が携わった「近江八景」シリーズは27種類、大津宿や草津宿が登場する「東海道」シリーズは約40種が確認されており、「近江の名所を全国的にメジャーにした人物」と評価する。
 
 何度も作品化するにあたっては、目新しさが必要だったのだろう。近江八景のひとつ「比良暮雪」は、「栄久堂板」のように、雪の比良山系を遠望するのが定番。
 
しかし、広重最晩年の「魚栄板」では、比良山中の雪景色を描き、眼下に琵琶湖や伊吹山を望む構図をとった。
横谷さんは
 
「近代絵画でもこのような構図は見当たらない。900メートル近い登山に挑み、新たな発見を追い求めた広重は名所風景ハンターだ」
 
と話す。
 
 企画展ではほかに、木曽海道(中山道)の宿場を描いた「木曽海道六拾九次」や、野路(現草津市)の玉川が登場する「諸国六玉川」、大津の岩間寺や石山寺が描かれた「観音霊験記」など、同博物館や草津市所蔵の約240点が展示され、江戸時代の近江へいざなう。

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