「三河島惨事と教育」より 岡潔
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少なくとも機械をさわる人は、自分の判断によって、ここまでは確かで間違いないというところまでできるほどにしておかなければ、惨事はこれからもきっと起る。(中略)
いま、たいていの中学、高校では答案が合っているかどうか生徒にはわからない。
先生が合っているといえば合っているというだけで、できた場合もできなかった場合もぼうっとしている。本当は答が合うことよりも、自分で合っていると認めることのほうが大切なのに、それがわかっていない。(中略)
答案などというものは、生徒に書かせるよりも本当は先生に書かせ、それが合っているかどうかを生徒が調べるほうがよいと思う。
そうすれば自分で判断する訓練になるに違いない。答案は書けなくても意味はわかるという子供ができればそれでよいのだ。