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ランドセルが海外セレブのファッションアイテムに!
今年海外でブレイクした日本発の最新トレンドとは
今月発表の『楽天市場2015年ヒット商品番付』で期待株としてピックアップされた「世界にうけるメイドインジャパン」
2015年11月30日(月)17時30分 newsweekjapan.jp
今年、日本の意外なアイテムが海外セレブのおしゃれアイテムとして注目を浴びた。それは何と、日本の小学生が使うランドセル――。
きっかけを作ったのはハリウッドの若手女優ズーイー・デシャネルで、赤いランドセルを背負ってニューヨークの街を闊歩する姿を写したスナップが世界に配信された。
ズーイーといえば、過去に自身が愛用していたスウェーデンのアウトドアブランド「フェールラーベン」のバックパックを流行らせたことでも知られている。
こうして日本のランドセルは、ファッションアイテムとしてアメリカで一気に注目を集め、実際に愛用する人たちが出現。その人気はヨーロッパにも飛び火した。
一方で、ランドセルが頻繁に登場する日本のアニメに慣れ親しんできた中国、台湾からの観光客が、日本へ旅行に来た際のお土産としてランドセルを購入するケースも急増。ランドセルの老舗メーカー「セイバン」の原宿にある直営店では外国人客が急増し、空港の免税店でもランドセルの売り上げが伸びている。
なぜ日本のランドセルが海外で人気となったのか? 最近ではお洒落なデザインが増えて、ファッションアイテムとしての魅力があることに加え、一番の理由は日本
製ならではの品質の良さと機能性の高さだろう。
小学生が6年間使い続けられる優れた耐久性や、さまざまなものを入れることができる収納力、そして職人技ともいえるしっかりした造りが評価されているのではないだろうか。
「メイドインジャパン」を象徴するクオリティが人気の秘密ならば、一過性のブームでは終わらないだろう。
海外でブームになった「メイドインジャパン」が、日本へ逆輸入されたケースも今年注目された。伝統的な玩具のけん玉だ。来日したアメリカ人のプロスキーヤーがお土産として持ち帰ったことがブームのきっかけと言われている。
その後、「KENDAMA」人気はアメリカ国内だけでなく世界各国へ拡大。アメリカでの人気が逆輸入される形で日本へ紹介され、昨年にはけん玉発祥の地とされる広島県廿日市で初めてのワールドカップが開催された。
興味深いのは、アメリカではストリートカルチャーとして人気が広まったこと。
BMX(バイシクルモトクロス)やスケートボードでトリック(技)を決めることをメイクというが、けん玉でもこのスタイルが共有されている。ストリートカルチャーの本場アメリカで、「KENDAMA」は新たな命を吹き込まれた。楽天市場でも、ストリート系のアパレル商品等を取り扱う店舗が、「エクストリームけんだま」を販売している。
リアルな消費動向が浮き彫りになる楽天市場の番付 ランドセルやけん玉は、「世界にうけるメイドインジャパン」として、11月26日発表の『楽天市場2015年ヒット商品番付』に期待株としてピックアップされた。
楽天市場の広報担当によると、けん玉同様、ランドセルについても、海外からの注文があるそうだ。2億点以上の商品が取り扱われている楽天市場で、今年よく売れた商品や人気が急上昇した商品などを番付表としてまとめたものだ。
番付の今年の横綱に選ばれたのは、東は『「ボタニカル」ブーム』、西は『コダワリ系油ブーム』。
前者は、もともとは健康や美容への意識の高い層が植物由来成分を使用したコスメを愛用していたことから注目され、ヘアケアやファッションなど幅広いアイテムへと人気が広がった。
後者は、健康志向の高まりを受けて、こだわりのある植物性油が注目された。特にハリウッドセレブやファッションモデルに愛用者が多いココナッツオイルは、食用だけでなくボディケアやヘアケアにも使えるため大ヒット商品となった。
全体的に美容や健康に関するものが番付を賑わしているが、全国のご当地商品を扱っている楽天市場らしいものとして、『ふるさと納税』や『クラフトビール』が上位に入っている。
また、フラッシュ脱毛器やストレートヘアアイロン、チアシード、フライパンといった、本来女性層向けの商品が10代男性に支持される『10代男子の美意識女子化』もランクイン。
こうした日本独自かつネットならではの消費動向が見られるのも興味深い。
メディアが発信するトレンド情報とは一味違う楽天市場の番付には、リアルな世相が反映されている。