地下水、地震後に異変…水前寺公園の池干上がる
2016年04月28日 15時48分 読売
一連の地震の影響で、熊本県の豊かな地下水源に異変が生じている。
熊本市中央区にあり、全国有数の湧水地として知られる国の名勝・史跡「水前寺成趣(じょうじゅ)園」(通称・水前寺公園)では、庭園の池が干上がった。専門家は
「地震の影響で地下水の流れが変わった可能性がある」
と指摘している。
同園を管理する出水神社の宮司代務者、岩田徹さん(68)によると、約1ヘクタールの池の水深は最大50センチあったが、「前震」翌日の15日朝、7~8割が干上がった。
地下水をくみ上げて回復したが、16日の「本震」後、再び7~8割ほど干上がった。
一帯の「水前寺江津(えづ)湖湧水群」は2008年、環境省が「平成の名水百選」に選定。同園は年間約40万人が訪れる観光名所で、岩田さんは
「湧水が戻るのを待つしかない」
と困惑する。