水球指導、大学でも熱く 強豪・鳥羽高育てた川合さん
2016年05月05日 11時08分 京都新聞
びわこ成蹊スポーツ大水球部の部長に、水球男子の元日本代表で、鳥羽高の水球部を18年間指導し強豪に育て上げた川合英之さん(57)=京都市左京区=がこのほど、就任した。
乙訓高で校長を務めていたが、水球指導の楽しさを忘れられず3月に早期退職した。
京都から湖国に挑戦の舞台を移し、手腕を振るっている。
■攻撃的守備を伝授
川合さんは鴨沂高で水球インターハイに出場。筑波大卒業後は1984年に鳥羽高に体育教師として赴任した。
水球男子日本代表の柱として活躍し昨年、現役引退した京都市出身の青柳勧さんらを育てた。88年には京都国体で初優勝、98年には高校3冠(JOCジュニア五輪、国体、インターハイ)を果たした。2002年に鳥羽高から府教委に異動し、国体では京都の総監督も務めた。
根っからの水球好きで57歳になった今も京都の仲間と「草水球」を続ける。
しばらく部活の指導は離れていたが、14年に乙訓高に校長として赴任し、プールサイドから水球を眺めるうちに指導意欲に再び、火が付いた。
3年を残して早期退職を決め、水球部の強化に取り組むびわこ成蹊大で、4月から体育科教育の教授として教壇に立つ。
大学では男女の水球部とOGらでつくるクラブチームを指導。
現在は守備の強化に取り組む。リオ五輪に出場する男子日本代表の攻撃的守備「パスラインディフェンス」は、鳥羽高時代から慣れ親しんだ戦術だ。
「学生たちは高校時代はそこまで強くなかった選手だが、学ぶ意欲がある。育てがいがある」
と充実感に浸る。