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レモングラスが脳細胞を活性化??

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イメージ 7簡単そうで難しいレモングラスの栽培。水やりすぎと日光不足で失敗!
 
イメージ 3レモングラスの香り成分の70~80%を占めているのはシトラール (citral) (血管弛緩作用)、残りはゲラニオール(geranial) と、ファルネソール、ネロール(neral)、シトロネロール、ミルセン、いくつかのアルデヒド類と、その他の香気成分という。
 
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認知症治療に一筋の光明 レモングラスが脳細胞を活性化 
 
2016.08.04   ZakZak
 
★レモングラスが認知症に効く
 
 高齢化問題が深刻化するとともに待ったなしとなっているのが認知症対策だ。これまで進行を遅らせる薬はあったものの、根本的な治療法は見つかっていなかった。そんななか、画期的な実験が注目を集めている。
 
レモングラスの香りで、症状の改善を図ろうというのだ。すでに中程度の認知症患者を対象とした実験では結果が出ている。誰にでも簡単に始められるその方法とは-。
 
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www3.hhu.de/biodidaktik/Blattgewuerze/german/chemie/citral
 
 認知症で怖いのは、抜本的な治療法が確立されていない点だ。だが、今回の研究は一筋の光明になるかもしれない。
 
 長年、香りと脳機能の研究に取り組む星薬科大学教授で医学博士の塩田清二氏(66)は、2010年ごろからレモングラスの香りが人にもたらす効果に着目してきた。
 
 「レモングラスなどのかんきつ類の香りには交感神経の働きを活発にさせ、興奮させる作用がある。かぐと脳の司令塔ともいうべき前頭葉の血流が増えるため、栄養源である酸素とグルコース(ブドウ糖)がより多く神経細胞に届けられることになる」
 
(塩田氏)
 
レモングラスはレモンに似た香りを持つイネ科の多年草。塩田氏は「低温真空抽出法」と呼ばれる香りの特殊な抽出技術を得たことをきっかけに、沖縄県の栽培業者からレモングラスの研究の依頼を受けた。そのなかで、この植物の効能に気がついたという。
 
 認知症は大きく分けて2種類あり、約6割はアルツハイマー型で加齢に伴い、脳内にアミロイドβと呼ばれるタンパク質が増えて栄養が吸収しづらくなり、症状につながる。
 
約2割の脳血管型は脳出血や脳梗塞などを起こし、脳細胞の一部が死滅することで発症する。
 
 レモングラスの香りで、認知症が発症した後も残っている脳細胞をより目覚めさせ、ダメになってしまった脳細胞の機能の代償にしようというのが、塩田氏の試みだ。
 
 「介護老人保健施設の認知症の入所者27人、症状は、自宅で家族が面倒をみるのが困難な状態の中程度を対象にした。施設にディフューザー(霧を拡散させる装置)を設置し、毎日午前中に2時間、低温真空抽出法で精製した『レモングラスの原液』の香りをかいでもらった」
 
3カ月後、明らかな違いが現れたという。

★レモングラスが認知症に効く(下)
 
 これまで抜本的な治療法が見つかっていなかった認知症に光明が差している。香りと脳機能の関係について研究を重ねてきた星薬科大学教授で医学博士の塩田清二氏(66)は、かんきつ系の香りを放つ多年草の「レモングラス」に注目。
 
 
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researchgate.net/figure/223486065_fig3_Fig-3-Alternative-routes-to-geranial-formation-Geranial-trans-citral-is-formed
 
この香りをかぐと脳が活性化されるというのだ。介護老人保健施設の入所者を対象とした実験でも実際に結果は現れた。
 
 実験では、塩田氏が低温真空抽出法で精製した『レモングラスの原液』の香りを3カ月にわたり、毎日午前中に2時間、入所者にかいでもらった。塩田氏がその効果を説明する。
 
 「対象者は27人で認知症の症状は、自宅で家族が面倒をみるのが困難な状態の中程度だった。3カ月後、認知症の中核症状である物忘れが改善され、行動が活発になった。
 
実験以前の入所者は昼間、イスに座ったまま動かず、夜中に徘徊する昼夜逆転状態の傾向があったが、午前中にレモングラスの香りで交感神経が高められ、日中は動いて夜には疲れて眠るという生活リズムの正常化も図れた」
 
 認知症になっていない人も、香りをかげば脳の血流が上がることから、予防の効果が期待できるという。
 
 塩田氏は「かんきつ系の香りであれば、グレープフルーツやユズなどでもいい」と説明。だが、「実験の肝は毎日午前中、2時間かぎ続けること」のため、生の果物で実践するのは現実的ではない。
 
 「実験では私たちが開発した『レモングラスの原液』をディフューザー(霧を拡散させる装置)で拡散させたが、アロマセラピーで用いられるエッセンシャルオイル(精油)でも同様の効果が得られる。ディフューザーがない場合は、マスクの内側にオイルを吹き付けて着用する方法もある」(塩田氏)
 
気をつけたいのは、香りをかぐ時間帯で、交感神経を高めるため、就寝前は避けた方がいい。
 
 厚生労働省によると、2025年、団塊の世代は75歳以上となり、国内の65歳以上の高齢者のうち5人に1人にあたる700万人が認知症を患うことになる。
 
 症状が進み、やがて肉親の顔も分からなくなる-。そんな悲劇が、レモングラスで解消される日が来るかもしれない。 

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