冬は雪害に悩み、暖かくなったら獣害に無残である。桜の幹は野ネズミや野うさぎ・シカなどにかじられ、花穂はウソに食べられてしまう。
追い払ってもすぐ戻ってくる。桜や梅の木など植えなければ気が楽であろうが、それでは春の楽しみがない。
スイフヨウ、獣害に無残 京都・山科の寺、芽吹きの春前に
2017年03月10日 12時56分 京都新聞
スイフヨウの名所、京都市山科区の大乗寺で、イノシシとみられる動物が境内の栽培地を荒らし、関係者を悩ませている。
*山科区北花山大峰町38-1
ここ数日、根元が掘り返されたり、鉢植えが倒されるなどの被害が続いた。芽吹きの季節が近づき、同寺では植え替えや修復を急いでいる。
同寺は1995年からスイフヨウの栽培を始め、現在1500株を育てている。
一日のうちに白から赤へ色を変える花を目当てに、見頃の9~10月には全国から参拝者が訪れる。
世話をしているボランティアの男性(70)が異変に気付いたのは、6日朝。
若木約50株の根元が掘り返され、参道には鉢植えの破片や石畳の石などが散乱していた。さらに、竹垣も壊された。
岡澤妙宣副住職(84)によると、実は昨年の同じ時期にも被害に遭ったが、
「少し穴が掘られた程度で、ここまでひどいのは初めて」
という。
3月は新芽が出る直前の重要な時期で、根が乾くのを防ぐため、岡澤副住職が半日かけて植え直した。だが、
「寺の背後は山で、境内全体を囲うわけにもいかず、また被害を受けるのでは」
と心配する。それでも
「毎年楽しみに訪れる人たちのためにも、見回りや修復を続け、何とか今年も花を咲かせたい」
と話す。
地理院地図