1次関数が分からないと言うKidsがとても好きな関数の無限級数近似である。大学ではテイラー展開などと称して学生を煙に巻いている。
KidsはGrapesとWolframAlphaを駆使して楽しんでいる。
しかし√(x+1)はニュートンが通常の2項展開の指数をマイナスや分数に広げたとはまだ知ってはいないようである。(arcsinx)^2の無限級数展開が1722年に和算家の建部賢弘によるものとはまさか知るまい。
建部が綴術算経で発表した式は下記のようである。
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江戸では貨幣経済発展とともに暦や測量も発達したためと思われるが、便利な数学的な記号の発展や三角関数の概念というか角度概念が和算家になく、3平方の定理のみで26桁ソロバンをひたすらつかって求めたのであろう。
一方で関数概念や微積分の発展があったヨーロッパでは巨人NewtonやEulerが出現していた。Eulerが建部と同じ式を見出したのは1737年のBernouliへの手紙においてである。
ヨーロッパと遠い極東の島国でしかも鎖国での数学的偉業がなされたということは数学とは人間の頭の働きの構造を数式で模したものなのであろう。そうであれば地理的距離が如何に離れていようと、同じ時期に似たような概念や式が提出されるわけである。日本人もヨーロッパ人も地球人であり頭の構造は同じである。
将来KidsがAlgebraに興味を示す頃に老先生が教えることであろう。まだまだ先の話である。
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