梅雨前線は東海上に残すのみとなった。7月中旬~下旬はどんなドラマが展開されるやら?
梅雨末期、東海も警戒を
12日夜、名古屋で浸水など被害
2017年7月14日 中日新聞
名古屋を襲った十二日夜の豪雨で、市内では床上浸水や車両の水没、医療機関への影響といった被害が出た。
関係者は、梅雨末期特有の豪雨が今後も起こる可能性があるとして、警戒を呼び掛ける。
市によると、守山区では一時間で最大八六・〇ミリの猛烈な雨を観測。
床上浸水被害は千種、東、昭和、守山の各区で計四棟、床下浸水も十四棟に上り、四十カ所で道路が冠水。
東区矢田南のアンダーパスでは、タクシー一台が水没した。
千種区の市立東部医療センターでは、救急外来棟の地下にある給水ポンプが浸水で故障。
十三日に歯科、眼科、耳鼻科、皮膚科の四診療科で、外来の新規患者の受け入れ停止に追い込まれた。病院はホームページなどで案内しており、大きな混乱はなかったという。
十四日の再開を目指すが、救急外来は紹介などを除き、受け入れが引き続き一部制限される見通し。
名古屋地方気象台は
「梅雨明けまでは局地的に激しい雨が降りやすい」
と注意を呼び掛ける。
同気象台によると、豪雨の理由は、日本の南と東にある高気圧から日本列島に停滞している梅雨前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込み、ちょうど東海地方でぶつかったため。
大きな被害を出した九州北部の豪雨も同様の構図だったが、流れ込む時間が長かったため積乱雲が続けざまに発生し、長時間大雨を降らせた。
市防災危機管理局の担当者は
「大雨の時は、アンダーパスや堤防に近づかないようにして」
と強調。避難時の注意点として、水が入って歩きにくくなる長靴ではなく、運動靴の着用を勧める。
昨年から観測雨量や河川水位などの情報をリアルタイムで確認できるようになった「市防災アプリ」のダウンロードも呼び掛けている。
(安田功、塚田真裕)
jma.go.jp 気象庁