台風影響で野菜高騰、家計に打撃 平年の倍近い値段も
2017年11月29日 08時41分 京都新聞
10月以降の台風や多雨の影響で、葉物を中心に野菜の価格が高騰している。
中には平年の倍近い値段をつける品目もあり、野菜売り場ではため息を漏らす消費者の姿も見られる。
京都、滋賀のスーパーは価格を抑えるべく、小分けでの販売や仕入れ先の拡大に力を入れている。
京都市伏見区の食品スーパーでは、小松菜やホウレンソウに200円台後半~300円台の値札が付く。九条ねぎや水菜などの京野菜も高値が目立つ。近くの主婦(40)は
「ここまで値段が高くなっているのは久しぶり。家族が多いので家計に響く」
と嘆いた。
京都青果合同(下京区)やJA全農京都(中京区)などによると、京滋産野菜の入荷量は今月27日までで前年同月の7割。1キロ当たりの単価も上がり、平年に比べて2~3割高い値段が付く野菜もある。
京都青果合同の担当者は
「京滋の農家は露地栽培が中心。特に葉物が風雨の影響を受け、生育が悪い」
と話し、10月に2週連続で本州を襲った台風や、例年以上に続いた雨天を要因に挙げる。
こうした状況を受け、市内のスーパーは販売促進に工夫を凝らす。平和堂は白菜や大根を半分にしたり、4分の1にしたりして、値頃感を打ち出している。
フレスコ(中京区)は取引する産地を増やし、価格の変動を抑える。水耕栽培で天候の影響を受けにくい豆苗などの野菜も人気という。
野菜の値段が落ち着くのは年明けになる見込み。鍋物の季節が到来する中、消費者が家計のやりくりに悩む日々は続きそうだ。