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京大前の谷崎ゆかりの書店、閉店へ

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Amazon、スマホ、YouTubeの時代にこそ書店は必要なのですが。書店がなければ人が育たないでしょう。
 
谷崎ゆかりの書店、閉店へ 京大前で70年の春琴堂
 
2018年03月07日 11時40分   京都新聞
 
作家谷崎潤一郎ゆかりの書店として京都大前で70年間営業を続けてきた「春琴堂書店」(京都市左京区東大路通東一条西南角)が3月末で閉店する。
 
店主の高齢化とインターネット販売の普及で学生の客足が遠のいたためといい、京都の歴史を物語る新刊書店が幕を閉じる。
 
 店主の久保昭さん(82)と妻幸子さん(76)、長男浩さん(52)の親子3人が営業している。
 
売り上げ減に伴い、1階を不動産業者に貸し、一角で文庫本や雑誌などを販売してきた。
 
イメージ 1奥には谷崎の書「春琴書店」を収めた額を掲げている。
 
 同店によると、昭さんの両親が1948(昭和23)年に現在の店近くで開業した。
 
開業前に両親が、関西に移ってきた谷崎家で働いたことがあり、母一枝さんは小説「細雪」にお手伝いさんの「お春どん」として登場することでも知られる。
 
店名は谷崎が小説「春琴抄」にちなんで命名し、書を寄せたという。
 
 昭さんは高校生ぐらいの時、店を訪れた谷崎と一度だけ会ったことがあるといい、
 
「父親に紹介されてあいさつをしようとしたら先に『谷崎です』と丁寧に頭を下げてくれたことが印象深い」
 
と振り返る。
 
 のちに、現在の場所にあった一戸建てに移転し、30年ほど前に3階建てビルに建て替えた。
 
イメージ 2当初は1、2階で単行本や参考書など幅広い書籍を扱った。
 
学生だけでなく、近くにあった京大人文科学研究所や医学部の教員が専門以外の本を買い求めに来店したが、徐々に客足が遠のいたという。
 
 春琴堂書店の閉店で京大周辺から新刊書店がなくなる。昭さんは
 
「残念だが仕方ない。先生の書は大切に保管したい」
 
と話した。
 
 


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