SNSの時代にあまり流行らない看板である。京大もなんでも許せた時代は終わりであることを悟ってはどうかな。
大学構内が”市民のものである公共空間”であるからこそ、守るべきルールがある。一部の教員や学生らの無謀な振る舞いは許せない時代になってきた。
立て看撤去「タレカン」で抵抗も 京大新ルールに賛否
2018年05月02日 11時00分 京都新聞
京都市の屋外広告物条例などに違反するとして、京都大が1日、吉田キャンパス(左京区)の名物「立て看板」を周辺に設置することを禁じる新ルールを始めた。
撤去を求める通告書を大学職員らが看板に貼ったのに対し、規制に反対する教職員や学生らが看板ではなく垂れ幕を掲げて抵抗した。
周辺住民からは
「京大らしくない」
「すっきりしていい」
と賛否の声が聞かれた。
京大西部講堂前でこの日、平和活動を続けている教職員や学生の団体が、命の尊さをアピールする垂れ幕をイチョウの木に掲げた。
発起人の一人、駒込武教授は
「市民のものである公共空間について、行政や大学が事細かに規制するのはおかしい。
大学の新規定が禁じていない、タテカンならぬ『タレカン』で、問題点を多くの人に訴えたい」
と表現の自由を強調した。
ただ、市広告景観づくり推進室によると、垂れ幕でも一般的に屋外広告物条例の規制対象になるという。
大学周辺の石垣に並んでいた運動部や文化系サークルなどの新入生歓迎の立て看板は、この日までに大半が自主的に撤収された。
残っている看板も約30枚あり、朝から京大職員が
「直ちに撤去してください」
と書かれた通告書を貼り付けた。
規制に反対する学生の一部は通告書を剝がして抵抗し、一時、職員らともみ合いになった。
百万遍交差点を自転車で通行していた無職女性(63)=左京区=は
「昔から学生の主張を見るのが楽しかった。通り沿いのタテカンが無くなったら京大らしくない。さみしい」
と話す。一方、近くの無職男性(66)は
「石垣がすっきりしていい。学生だから何でも自由というわけではない」
と撤去を歓迎した。
4月30日には、規制強化を考える講演会が吉田キャンパスであり、学生や市民60人が参加した。
ゲストで京大出身の映画監督瀬々敬久氏が、1980年代に自主上映会の集客のため、必死に立て看板を作った体験を披露し、
「手作りのタテカンが並ぶ風景は、京大がある町の個性だ」
と強調。
「規制で均一化された町に面白みはない。立て看板だけでなく景観問題について、学生と市民が一緒に考えることが大切だ」
と訴えた。