火山灰の斜面、地震で揺さぶられ一気に崩壊か
2018年09月08日 09時16分 読売
北海道厚真町で起きた大規模な土砂崩れは、崩れやすい火山灰の斜面が、短い周期の強い地震で揺さぶられて起きた可能性があることが、研究者の分析で分かった。今後の雨でさらに地盤が緩み、被害が拡大する恐れがあり、気象庁は前兆現象に注意するよう呼びかけている。
砂防学会北海道支部長を務める北海道大の小山内信智特任教授らのチームは7日に現地調査し、
「表面に積もった火山灰や軽石が強い揺れで一気に崩れた」
と分析した。
被害が大きかった地域の斜面は、2016年の熊本地震の被災地と同じ構造で、火山灰などが黒土層の上に数万年かけて1~2メートルの厚さに降り積もっている。
強い揺れで、あちこちの斜面の火山灰層が、斜面上部から一気に崩れ落ち、大きな被害につながったとみられる。