北斎代表作、5千万円超で落札…予想の4倍以上
読売 【ニューヨーク=橋本潤也】
江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)の版画作品が19日、ニューヨークで競売にかけられ、代表作「富嶽三十六景」の「凱風がいふう快晴」と「神奈川沖浪裏」が、いずれも5000万円超の高額で落札された。
落札者は明らかにされていないが、いずれも競売前の予想落札額を大きく上回り、北斎作品の人気を改めて示した。
19日、ニューヨークの競売で落札された葛飾北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴」(CHRISTIE’S IMAGES LTD. 2019
競売会社クリスティーズによると、朝焼けに照らされ、赤く色づく富士山が印象的な「凱風快晴」は50万7000ドル(約5648万円)、巨大な波と遠景の富士を描いた「神奈川沖浪裏」は47万1000ドル(約5247万円)でそれぞれ落札された。
「凱風快晴」は事前に12万ドル(約1337万円)程度と予想されていたが、4倍以上の額となった。
この日は、歌川広重らの浮世絵や仏像など、計163点が競売にかけられた。
19日、ニューヨークの競売で落札された葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(CHRISTIE’S IMAGES LTD. 2019)