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洋上風力発電で「ハリケーンを弱体化」??

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ハリケーンや台風に耐えれる風力タービンを作れるのかな?

 洋上風力発電で「ハリケーンを弱体化」、米研究
 
2014年02月28日 14:00 発信地:パリ/フランス
【2月28日 AFP】
 
沖合いに大規模な洋上風力発電所を設置することによって、猛烈な勢力のハリケーンやサイクロンから沿岸部の都市を守れるとする米国の論文が26日、英科学誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ(Nature Climate Change)」に発表された。洋上風力発電所の存在が強風や高潮の影響を和らげるという。
 
スタンフォード大学(Stanford University)のマーク・ジェイコブソン(Mark Jacobson)教授(土木・環境工学)やデラウェア大学(University of Delaware)のクリスティナ・アーチャー(Cristina Archer)准教授(地球科学)らの研究チームは、大型熱帯低気圧の被害を受けやすい都市の沖合数キロメートルの洋上に数万基の風力発電タービンを設置した場合の影響を、コンピューターで分析した。
 
シミュレーションの結果、風力タービンの翼が風のエネルギーを大幅に吸収し、熱帯低気圧の内部力学に大きな変化をもたらす可能性があることが分かったという。
 
ジェイコブソン教授によると、風力タービンの存在がハリケーンの外側の風力を弱め、その結果、波の高さが低くなる。
 
これに伴い、ハリケーンの中心部に向けた空気の流れは弱まり、中心部の気圧は上昇するため、ハリケーン全体の風速は低下し、消滅までのペースが早まるのだという。
 
■最大風速44メートル減も、「カトリーナ」で試算
 
研究チームは、2005年に米ニューオーリンズ(New Orleans)に壊滅的な被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ(Katrina)」や、2012年にニューヨーク(New York)からニュージャージー(New Jersey)州にかけての沿岸を襲った「サンディ(Sandy)」の例を挙げ、もし沖合いに洋上風力発電所があったとしたら勢力が弱まっていただろうと指摘している。
 
カトリーナの場合、最大風速は44メートル弱まった可能性があり、高潮の高さも最大79%低下したろうと研究チームは推測している。
 
また、サンディの場合は最大風速は38メートル、高潮の高さは34%抑制できたとの分析モデルが示されたという。
 
米海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administration、NOAA)によれば、カトリーナの最大瞬間風速は約78メートルだった。
 
ただ、この研究では、風力タービンは熱帯低気圧の暴風雨によって破損することなく発電し続けているものと仮定してシミュレーションを行っている
 
また、沖合いに設置する風力タービンの数は7万8000基で、30万キロワット以上の発電能力を備えていると仮定している。
 
現在、世界最大の洋上風力発電所は英国の南東沖にある「ロンドン・アレイ(London Array)」で、風力タービン数は175基だ。
 
(c)AFP
 

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