医療費30兆円をめぐる争奪戦ですね。社長が変わっても組織の体質はかわらないであろう。倫理観を薬会社に求めるのが間違い。
「研究をゲーム感覚」ノバ社、組織ぐるみで隠蔽
読売 2014年04月03日 14時39分
東京大病院など22病院が行う白血病治療薬の臨床研究に薬の販売元のノバルティスファーマ社の社員が関与していた問題で、真相究明を行う同社の社外調査委員会は2日、組織ぐるみで隠蔽工作を図ったなどとする報告書をまとめた。
報告書によると、2013年末、報道機関がこの問題を取材していることを察知し、多数の社員が臨床研究の資料を自宅に持ち帰ったりシュレッダーに掛けたりした。
営業部長は、問題行為のかなりの部分を黙認、自ら電子データを消去するとともに、部下に隠蔽を促したと強く疑われるとした。
臨床研究は、白血病患者が使う従来の薬と、同社の新薬に切り替えた場合の副作用の差を調べるもの。
報告書では、同社が新薬の販売促進につなげる思惑で、臨床研究の計画時から関与したと指摘。
「患者を対象とする研究をゲーム感覚で競争の対象にする発想は、倫理観の欠如」
と断罪した。
ノバルティス経営陣が退任 臨床研究の社員関与で引責
2014年4月3日 15時05分 東京新聞
製薬会社ノバルティスファーマ(東京)は3日、医師が主導する臨床研究への社員が不適切な関与をした問題の責任を取り、二之宮義泰社長と副社長、常務の3人が退任し、ダーク・コッシャ社長ら新役員が任命されたと発表した。
降圧剤ディオバンに関する誇大広告問題と、東京大などが行った白血病治療薬タシグナの臨床研究への不適切な関与が社長交代の理由という。
ノ社は、2011年以降にノ社が関与した全ての医師主導研究に対する調査を今年2月から始めたことも明らかにした。夏までに終え、結果を公表する。また、現在行っている研究支援を一時的に停止するとした。
(共同)