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「スマホ断ち」で成績がガタ落ちに?

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分離不安(Cellphone Separation Anxiety)というものでしょうか?何とも情けないことです。一度、Daniel Defoeのロビンソン・クルソーの漂流記(The Life and Strange Surprising Adventures of Robinson Crusoe)を読むと良い。
 
放浪癖に取りつかれ家を飛び出したヨーク生まれの船乗りロビンソン・クルーソー。しかし暴風雨に遭って船は難破。ただひとり無人島へ泳ぎついたクルーソーは工夫をこらしてサバイバル生活を始める。植民地政策華やかな時代の英国が夢みた、スリルと異国への憧れあふれる冒険物語。 Amazon
 
 
私は吉田茂首相の息子、吉田健一の訳本が好きで、こっそりと読んでいます。
 
ja.wikipedia.org
イメージ 1
honyaku-tsushin.net/hihyo/bn/robinson
 
名訳

吉田健一訳『ロビンソン漂流記』

山岡洋一

  ロビンソン・クルーソーの物語ならたぶん、誰でも知っている。しかし、知っているのは絵本や子供向けの脚色版で読んだからで、原作を読み通した人は少ないのではないだろうか。

 

もったいないことだ。

 

原著は刊行が1719年というから、もう300年近くも読みつがれてきたことになる。300年という時の試練を経てきた本が面白くないはずがない。吉田健一訳で『ロビンソン漂流記』(新潮文庫)を読めば、思いもしなかった魅力を発見できるに違いない。

 

 本書の最大の魅力はもちろん、孤島への漂流という物語の面白さだが、それだけではない。波瀾万丈ではない部分、つまり孤島での日常生活を詳細に描いた部分がじつに面白いのだ。デフォーはこの本で「資本主義の精神」を見事に描いたと、何人もの経済学者が論じているほどである。たとえば、こういう部分がある。

 
 私は私の現在の境遇について真剣に考え始めて、それを書いてみた。それは、私の後に来るものに見せるためではなく、そういうものがいるとは思えなかったが、毎日同じことを考え続けて、気を滅入らせたくないからだった。そしてその頃は私の理性が私の失意に打ち克つようになり、私はできるだけ私自身を慰めて、私の境遇のいいことと悪いことを比較し、境遇としてはまだ増しなほうであることを明らかにしようとした。私は次のように、帳簿の貸方と借方と同じ形式で、私の生活で楽なことと辛いこととを並べてみた。
 
(吉田健一訳『ロビンソン漂流記』新潮文庫*、75ページ)
* 1998年の改版後のものを使った。それ以前の版とはページと表記に若干の違いがある。
 

「スマホ断ち」で成績がガタ落ちに?

Cellphone Separation Anxiety
 
iPhoneが手元にないと仕事や成績にも影響するという新研究
2015年2月13日(金)13時02分     newsweekjapan.jp

ゾーイ・シュランガー
 佐伯直美(本誌記者)
 
 スマートフォンや携帯電話を授業や会議に持って行くと、ついいじったりして集中できなくなるから禁止すべき──
 
よく耳にする主張だが、実際はむしろ逆効果かもしれない。
 
 米ミズーリ大学は先頃、スマホが手の届く場所にないとユーザーの不安やストレスが高まることを示す研究を発表した。
 
精神面だけでなく認知能力まで阻害され、成績や仕事ぶりにも悪影響を及ぼす恐れがあるという。
 
 同大学の研究チームはまず、スマホの利用者136人(うち117人がiPhoneユーザー)に単語探しのパズルに取り組ませ、その間に心拍数と血圧を記録。次に、ブルートゥースが血圧測定機に支障を来すという口実でユーザーからスマホを取り上げ、別室に保管した。
 
その後もユーザーにパズルを続行させたところ、心拍数も血圧も上昇した。
 
 同時に行ったもう1つの実験では、別室に保管したスマホに電話をかけるとどうなるかを検証した。
 
鳴り響く着信音をただ聞いているしかない持ち主は明らかにイライラした様子になり、音が止まった後は心拍数と血圧が大幅に上昇。
 
さらに、パズルを解く力も目に見えて低下した。
 
「iPhoneから遠ざけられることで、ユーザーの知的作業能力が低下しかねないことが示唆された」
 
と、研究の中心メンバーの1人であるラッセル・クレイトンは述べている。
 
「iPhoneは私たち人間の一部になる力を持っている。だから、近くにないと自分の中の何かが欠けているような感覚に陥り、肉体にもネガティブな影響を及ぼす」
 
 そんなふうに翻弄されるのは嫌だけど、今さらスマホなしには戻れない? 
 
研究チームは解決策として、1日のうちスマホを気にしない時間を作りつつ、試験や重要な会議など高い集中力を要する場には持って行くことを提言している。
 
 今回の研究は、人が携帯電話といかに密接な関係を築いているかを示すと同時に、数々の新たな問題も提起する。
 
「将来的には、他のハイテク機器も同じように人間の一部になり得るかを研究する必要が出てくるだろう」
 
と、研究チームは予測する。
 
 人間は機械とセットで一人前、という時代がいずれは到来しそうだ。
 
[2015年2月10日号掲載]
 

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