懐かしの島村英紀さんどうしているのか。彼の講演は中々うまい。極地研所長にまでなって物品横領で刑務所へ入った。北極海の地震調査で知りえた事実が米国の軍事上機密を知ってしまったための仕組まれた罠であるという。
さて太陽、月、地球の400という数字問題。下記資料によると相似関係で解けるという。
近くのものは大きく見えて、遠くのものは小さく見える」という遠近法で説明できるのかな。日食で太陽光発電がリスクという指摘は面白い。
皆既月食 a total eclipse of the moon
データ(max.hi-ho.ne.jp/lylle/wakusei2)
地球と月の間の距離…約38万km
地球の直径は約1万3000km
地球の直径は約1万3000km
月の大きさ(直径)は約3500km …地球の約4分の1(0.27倍)
直径:1,392,000km÷3474.3km=400.7倍
距離:150,000,000km÷380,000km=394.7倍
地球から太陽までの距離 : 地球から月までの距離 ≒ 400:1
太陽の大きさ(半径または直径) : 月の大きさ(半径または直径) ≒ 400:1
このため、地球から見た太陽と月の見かけの大きさはほとんど同じになります。
実際は地球の公転面に対して月の公転面は約5°かたむいているので、新月や満月のたびに日食や月食が起こるわけではありません。
現代科学では解けないナゾ 4日に皆既月食
2015.04.03 zakzak.co.jp
4日、満月の日に皆既月食が見られる。始まりは20時54分、終わりは21時6分だから夜桜と一緒に見る人も多いだろう。
皆既月食はそれほど珍しいものではない。日本では前回は2014年10月8日にあったし、次回は18年1月31日にある。部分月食ならもっと多い。
しかし今度のように桜の季節に皆既月食が見られるのは17年もあとのことである。
月食は太陽と地球と月がこの順に一直線に並ぶときに起きる。
天体の中を太陽が通っていく道を「黄道(こうどう)」というが、これが月の通り道「白道」と一致したところを太陽と月が通るときに月食や日食が起きる。
いまはこの時期だ。このため、半月前の新月だった3月20日には欧州で日食が見られた。欧州北部と北極海では皆既日食になった。
皆既日食は地球よりも4分の1くらいも小さな月の影に地球の一部が入るときに起きる現象だから、地球の影に月が入る月食よりは、見られるチャンスがずっと少ない。
日本でこの前、皆既日食が見られたのは09年7月22日だったが、次は35年9月2日、その次は63年8月24日になってしまう。
じつは現代科学では解けていないナゾがある。月よりも400倍大きな太陽が、地球と月までの距離のぴったり400倍のところにあることだ。
このため、太陽がちょうど全部隠れる皆既日食が起きる。だが、なぜ400という数値がたまたま一致しているのかは、いまだに説明できないことなのである。
しかし月はしだいに地球から離れていっている。その速さは年に約3センチメートル。いずれは皆既日食はすべて金環食になり、そのうちには太陽を隠すべき月が小さくなって、日食とはいえないくらいまぶしいものになるに違いない。
ところで日食には近代文明の意外な落とし穴があることが分かった。
欧州のほとんどでは部分日食だが、それでも日食が始まると太陽光発電の発電量が急減し、終わると急増する。このため電力供給が不安定になる懸念があったのである。
たとえばドイツでは14年の電力消費量の18%が太陽光発電でまかなわれた。もし快晴ならば、日食によって全欧州で発電量がほぼ同時に3400万キロワット急減すると算定されていた。
これは中規模の従来型発電所80カ所分の発電量にも相当する。
太陽光を発電源とする電力が日食によって一挙に失われるという前例のない試練。このため欧州各国の送電網を運用する電力各社では対応するための危機管理計画が導入されていた。
現在の太陽光発電量は欧州で最後に日食が観測された1999年当時の発電量の100倍にも達している。だから危険はずっと大きくなっている。
はるか昔には日食や月食はなぜ起きるのか分からない恐怖の対象だった。その後原理が分かり、ずっと、たんなる天体ショーになっていた。
だが現代はふたたび恐怖をもたらすものになっているのである。
■島村英紀 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。最新刊に、本紙連載をまとめた『油断大敵! 生死を分ける地震の基礎知識60』(花伝社)。