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定員超過の私大は助成減額

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<大規模私大> 定員超過分は助成減額…文科省方針
 
毎日 6月18日(木)2時31分配信   headlines.yahoo.co.jp
 
定員超過が常態化している都市部の大規模私立大学に学生が集中することを避けるため、文部科学省は入学定員を超えて学生を受け入れた私大に対し、超過した学生数に応じて補助金(私学助成金)を減額する方針を決めた。
 
一定の定員超過が続いた場合は新学部の設置や定員増も認めない。
 
政府の地方創生策の一環で、学生数を抑制することにより大都市への学生流入に歯止めをかける狙いがある。
 
年内に助成金交付基準などを改正するが、受験生の混乱を避けるため、適用には数年の猶予期間を設ける方針だ。
 
【三木陽介】
 
◇都市圏集中を是正
 
 私大は全国に603校あり、約48万人の学生の65%が3大都市圏(東京、千葉、埼玉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫)に集中している。
 
入学定員の超過は3大都市圏で計約3万3000人に上り、特に定員8000人以上の大規模大学で目立つ。一方で全校の46%が定員割れしているが、多くは地方の大学だという。
 
 文科省は、学生数や教職員数を基準にして交付額を決めてきた私大への助成金の交付のあり方を見直す。現在は定員超過しても定員分の助成金を交付しているが、今後は超過した場合は定員分からカットする方針。
 
入学者が定員を数%下回っても、定員に近づける「努力」をしたと認め、定員分の助成金を交付する。
 
 また学部を新設したり定員を増やしたりする場合の認可基準も変更
 
。現行は各学部の過去4年間の定員超過率が1.3倍未満であれば認めているが、大学や学部の規模に応じて1.15~1.05倍にまで引き下げる方向で最終調整している。
 
 文科省は現在、定員8000人以上の大規模大学が定員の1.2倍以上を入学させた場合、私学助成金を全額カットしているが、この基準も1.1倍へと厳格化する。ただ、4000人未満の小規模大学は現在の1.3倍を維持し、小規模校が多い地方の私大が不利にならないよう配慮する。
 
 ◇解説…「規制」「抜け道」いたちごっこ懸念
 
 大都市部の大規模私立大学で定員超過が常態化していた背景には、経営上の理由から多くの学生を入学させたい大学側の思惑と、私学助成金制度の「抜け道」がある。
 
 大規模大学の場合、現在の制度では入学者数が入学定員の1.2倍以上になると助成金は全額不交付になる。一方で定員を超過していても1.2倍未満なら定員分は交付されている。
 
一人でも多くの学生を確保しつつ、定員分の助成金も受けるために多くの大学は基準ぎりぎりの数の学生を受け入れているのが実態だ。
 
 文部科学省は今回、全額不交付の基準を1.1倍まで引き下げると同時に、超過に対するペナルティーも新設することにした。例えば、定員1000人に対し入学者が1099人なら全額不交付にはならないが、99人分はカットされることになる。これにより定員自体を増やそうとする大学が出てくる可能性があるため、新学部設置や定員増の認可の基準も厳しくする。
 
 二重三重の網をかけることで、文科省は「定員に近づける努力」を各大学に促した形だ。だが、基準内であれば定員増を認可せざるをえないことに変わりはなく、今後もいたちごっこが続く可能性がある。
 
【三木陽介】
 

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