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未来型シャワー、水も熱も再利用

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宇宙飛行士に小用を浄化させて飲むことを理解させることに、その心理的な抵抗感は大きかったという。
 
 
未来型シャワー、水も熱も再利用 年間13万円節約
 
2013.11.15 Fri posted at 09:00 JST (CNN)
 
たった5リットルの湯を循環させるだけで、快適にシャワーが浴びられる。スウェーデンの産業デザイナーが開発した未来型シャワーを使えば、水道光熱費を大幅に節約することができるという。
 
宇宙船では新たな水を補給しないまま、飛行士たちが何年間も生活する。地球上でも同じことができるはずだ――。
 
産業デザイナーのメルダッド・マジュビさんはそう考えて、シャワーの湯を浄化、リサイクルする「オルブシス・シャワー」を開発した。
 
宇宙船内と同じように、「閉じたループ」の中で水を循環させる仕組みだ。
 
シャワーヘッドから出てきた湯を排水口に集め、一瞬のうちに飲料水レベルまで浄化したうえで、再びシャワーヘッドへ吸い上げる。
 
短時間でリサイクルするため湯の温度はほとんど下がらず、ほんのわずかな再加熱で済む。湯の勢いが強く、安定しているのも特長だ。
 
通常10分間のシャワーで使う湯の量は約150リットルとされるが、オルブシス・シャワーなら約5リットルと30分の1に抑え、それを繰り返し使うことができる。結果として水の消費を9割以上、エネルギー消費を8割も減らせる計算。
 
年間の水道光熱費にして1000ユーロ(約13万円)の節約になるという。
 
 マジュビさんはルンド大学在学中にオルブシス・シャワーを考案した。このアイデアは米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターとの共同プロジェクトにも組み込まれている。
 
米環境保護局(EPA)の統計によると、米国人が1年間でシャワーに使う水の量は計約4兆5000億リットルに上る。一方、世界では米国民の3倍を超える人々が、きれいな水を使えない地域に暮らす。
 
オルブシス・シャワーの技術は、途上国への飲料水供給や水不足の地域での節水にも活用できる。マジュビさんは
 
「次の段階はできるだけ多くの人にこれを使ってもらうこと。テーマは水の節約にとどまらず、地球の資源をいかに賢く使うかということだ」
 
と話している。

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