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年齢と解糖系とミトコンドリア系比率

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細胞のエネルギーシステム、解糖系とミトコンドリアTCA回路に関する興味深い解釈だが正しい話なのであろうか?
 
細胞内のエネルギーシステムは、年齢により変化
 
解糖系とミトコンドリア系のエネルギーを必要に応じて使い分けていますが、年齢によっても変化します。
 
shizenharikyu.jimdo.com
 
・20歳位までは、解糖系が優位

・20~50歳代:解糖系とミトコンドリア系の比率が1対1(年代により、多少の比率は変わる)

・40~50歳代:解糖系からミトコンドリ系への移行が強くなる。

60歳代以降:ミトコンドリア系が主体
 
年齢とともに、無理が利かなくなったと感じるのは、ミトコンドリア系への移行が進んでいるからともいえます。ですから、年齢=体のエネルギーシステムにあった生活の仕方(無理をしないなど)も必要になってきます。 
 
50歳すぎてもいっぱい糖質とってたらヤバい
 
my-simplicity.com/2015/05/26/carbo/
 
ミトコンドリアがはたらく原料は『酸素』。多くの酸素を取り込んでいます。
 
ところが、50歳過ぎても糖質が多いと『解糖系』が働いてしまいますから、ミトコンドリアのお仕事を妨害してしまうことになるのです!
 
妨害するだけでなく、ミトコンドリアが取り込んだいっぱいの酸素が、体に悪い『活性酸素』に変わってしまうのだそうです!
 
活性酸素は、酸化力が強くさまざまな細胞分裂を酸化させてしまう、悪いやつ。老化やがんにつながるもの。
 
このようなことが無いように、50代以降の人は『ミトコンドリア系エンジン』を活性化させてあげるような、生活態度をしてゆかなくてはなりません。
 
一番簡単なのは、炭水化物を控えることですね。
 
 
 ヒトは解糖系とミトコンドリア系の2つのエネルギー生成系がある。
 
  yuji5327.blog.jp/archives/51980191

子供時代は解糖系が優位だが、大人になると、1対1になり、60代以降、解糖系が縮小し、最期を迎える。
 
「安保徹著:エネルギー生成系で知る病気の成り立ち、學士會会報No891(2011-Ⅵ)の「2つの生き物の合体である私達」
 
「人は一生の中でエネルギー系をシフトさせていく」
「過酷な生き方をすると、無酸素の癌細胞が目覚める
「生殖とは、2種類の細胞の合体の再現である」
「癌が発生しやすい場所、しにくい場所」
「ミトコンドリアが正常に機能しないと、癌が発生する」
 
の小節は参考になる。著者は新潟大学大学院医歯学総合研究科教授で著書も多く説得力がある。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
 
1.人は一生かけて解糖系とミトコンドリア系の2つのエネルギー生成系をシフトさせていく。子供時代は解糖系が優位だが、大人になるにつれ、1対1に調和していく。60代から70代になると、解糖系が縮小しミトコンドリア系が拡大し、最期を迎える。このシフトを考えた時、子供、大人、お年寄りの特徴が全部見えてくる。
 
2.子供は解糖系なので、瞬発力できびきび遊ぶが、乳酸が溜まり易くすぐ疲れる。エネルギー効率が悪いので、10時や3時のおやつも含めて沢山食べる必要がある。成長とはまさに全身で活発に細胞分裂が起こっていることである。こういう子供特有の性質は大体18歳から20歳で終わり、成長が止まる。
 
3.大人になると、活発な細胞分裂は皮膚、腸上皮、骨髄、男性の精子等でしか起きなくなる。エネルギー効率の良いミトコンドリア系が増えてくるので、3食で足りるようになる。両者がちょうど1対1で調和するので、瞬発力にも持続力にも富む年代である。
 
お年寄りになるにつれ、解糖系が縮小するので分裂が少なくなる。
 
お年寄りの皮膚はしばらく分裂していないような皮膚である。
 
瞬発力も衰えるので突発的な事故に対応できなくなる。
 
しかし、ミトコンドリア系が主体となるので持続力は残る。お年寄りは根気の要る仕事が得意である。
 
最も特徴的なのは、ミトコンドリア系のエネルギー効率の良さを反映して、小食になることである。
 
江戸時代からお年寄りの養生訓が腹八分目だったのは、解糖系からミトコンドリア系へのシフトを体験的に実感していたからである。
 
4.ミトコンドリアが最も少ないのが癌細胞である。
 
癌細胞は20億年前に無酸素で生きていた私達の古い先祖と言える。
 
今の医学界では、紫外線、食品添加物、放射線、大気汚染などの発癌物質が原因となって遺伝予が突然変異を起こし、癌を引き起こす、と考えられているが、そうではない。
 
私達は心配事が続いたり忙しすぎて寝不足が続いたりすると、低体温や低酸素になる。ストレスの多い過酷な状況下では、20億年前の無酸素の細胞をもう一回作り出さないと適応できない。
 
癌は、遺伝子の突然変異で起こるのではなく、過酷な生き方に適応するために20億年前の細胞に先祖返りした現象である。
 
5.細胞を蛍光色素で染色すると、ミトコンドリアの数を数えることができる。1細胞当たりのミトコンドリア数は、赤筋や心筋で約5000個、卵子で約10万個だが、精子には約100個しかない。20億年前、私達は無酸素で生きる原核細胞と有酸素で生きるミトコンドリアの合体でできた。私達は、少しずつ放出される活性酸素で酸素焼けして老化して死ぬ。
 
しかし、皆が老化して死んだら子孫を残せない。そこで男性は、ミトコンドリアの殆どない精子、すなわち解糖系生命体を作り、女性はミトコンドリアだらけの成熟卵子を作ることで、20億年前の解糖系とミトコンドリア系の合体をやり直すのが生殖である。
 
6.私達の古い先祖である解糖系生命体は、分裂促進遺伝子、すなわち癌遺伝子を持ち、分裂を繰り返していたが、ミトコンドリア生命体と合体した際、分裂抑制遺伝子が持ち込まれた。そのため心臓や赤筋などミトコンドリアが多い場所に癌は発生しない。
 
癌ができやすいのは、ミトコンドリアが少ない分裂細胞、すなわち皮膚、腸上皮、そこに付随した分泌腺細胞である。これらの場所でも、ストレスが少なく酸素をたっぷり取り込んでいる間はミトコンドリアが分裂を抑制している。
 
しかしストレスの多い生活を続けると、ミトコンドリアが正常に機能しなくなり、低酸素・低体温・高血糖への適応として、解糖系生命体=癌細胞が目覚める。
 
7.パンを作る際、パン酵母に多く含まれるミトコンドリアに大いに働いてもらう必要がある。生地を充分こねてたっぷり酸素を含ませた後、しばらく温かい所で寝かせる。こうしてミトコンドリアの機能を活性化すると、生成された水素が酸素と結びついて水になる。同時に発生した炭酸ガスによってパン生地はふっくらと膨らむ。
 
8.酒やビールを造る時は逆である。清酒酵母やビール酵母のミトコンドリアを不活性化するために、清酒では寒仕込みにし、ビールやワインでは密閉して酸素が入らないようにする。そうするとミトコンドリアの持ち込んだ分裂抑制遺伝子も働かなくなるので、分裂が促進されアルコール発酵が進む。
 
9.私達が過酷な生き方をして低酸素・低体温・高血糖が続くと、ミトコンドリアが不活性化し、ミトコンドリアが持ち込んだ分裂抑制遺伝子も働かなくなり、ミトコンドリアの少ない場所から癌細胞が生まれる。今の医学では、癌のメカニズムは解明されていないので抗癌剤など対症療法の治療しかなく、日本人だけで年間35万人が癌で亡くなっている。
 
10.ミトコンドリアが正常に機能しないストレスの多い生き方が癌の原因なのだから、ミトコンドリアが正常に機能する状態にすれば癌細胞は増えないはずである。解糖系の癌細胞は温かさと酸素に弱いので、入浴と湯たんぽと深呼吸が効果がある。
 
11.最終的に癌細胞を攻撃するのは、リンパ球であるナチュラルキラー細胞や胸腺外分化T細胞である。ストレスの多い生活を続け消化管の内部環境が悪化すると、これらのリンパ球が育たない。結局、食事が大切である。食物繊維の豊富な野菜や海草やキノコ、未精白の穀物で、古いリンパ球を育てる。そうすれば、癌の進行は大体1、2ヶ月で止まる。
 
12.最終的にリンパ球が働いて退縮まで行くには1年ぐらいかかる。あまり焦らずに、ゆっくり取り組めばいいのである。癌細胞は20億年前の先祖だから、あまり悪いものと考えずに、付き合えばいいのである。
 

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