1億円の医療機器で5%が御礼ですので、500万円。しかし現場の業者も金が糒ので研究者には100万円というのが相場でしょう。但し10~20年以上も前のバブルの頃の話です。
どうしても毎朝顔を出す年下の業者さんにも愛着を感じてしたしくなるものである。数千万の高額な機械を受注させたいという気持ちも自然に出るもの。
西村器械の西村幸造さんも従業員を養わなくてはいけないが業者接待などは下らないものですが、お金に負けた丸井晃さんはどこの高校出身か。科研費だけでも厚労省から11~14年度に約2億4000万円が交付!さすが再生医療である。テーマぶち上げがすごい。
心臓外科領域における胸骨再生~胸骨縦隔洞炎予防のストラテジー (丸井 晃,米田正始)
47歳これからというのに、どうやって暮らしていくのか。天理よろず相談病院かな?
keireki7s.net/blog-entry-1094
「肉料理なんてどうでしょう」祇園で豪華接待、露骨に要求 京大医師のゆがんだエリート意識
2015.9.11 11:00更新 産経
京都大病院の研究医療機器の納入をめぐり6月、同病院臨床研究総合センター元准教授の医師、丸井晃被告(47)=収賄罪で起訴=が京都府警に逮捕された汚職事件。機器購入の際に便宜を図る見返りに、業者から総額約100万円に上るブランド品などを受け取ったとされる丸井被告は
「もうかっているんだから頼むよ」
「肉料理なんてどうでしょう」
「肉料理なんてどうでしょう」
と露骨に賄賂を要求。
海外ブランドのバッグを受け取り、京都の歓楽街・祇園などで豪華な接待が繰り返された。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った最先端研究にも携わり、京大病院の心臓外科部門のホープと目されていた存在でもあったが、取り調べでは「常識がまひしていった」とうなだれた。
1人4万円の寿司屋
丸井被告は平成22年12月から25年9月までの間、計5回にわたって、「TUMI(トゥミ)」製のキャリーバッグや「RIMOA(リモア)」製のスーツケース、「BOSE(ボーズ)」製のスピーカーなど計17点を医療機器販売「西村器械」(京都市中京区)の元京都副支店長(39)=贈賄罪で罰金60万円の略式命令=から受け取っていた。
「明日、肉料理なんてどうでしょう。ちょっと高い?」
といった内容のメールを送るなどして接待も求めた。
祇園界隈の高級クラブのほか、鰻屋や肉料理店など出張先を含めて豪華な飲食接待を繰り返し受け、海外出張にも業者が同行、飲食代を負担させていた。
京都市内の寿司屋では会計が1人あたり4万円に上ったこともあった。
丸井被告が授受したとされる賄賂の総額は約5年間で、接待分を含めて約150万円に上った。ただ、決して金に困っていたわけではなかったという。
丸井被告を知る医師は
「リスクのあることは避ける性格なので、こんな事件に関わったことに驚いている」
と首をかしげる。
実績もあり、慎重なエリート医師が、なぜ業者側に賄賂を求めたのか。
捜査関係者によると、丸井被告は動機をこう打ち明けた。
「海外出張が多くなり、他の学者のように、准教授としてふさわしいものを持つべきだと考えるようになった。私の裁量で西村器械をもうけさせてあげたという思いもあり、賄賂を要求するようになった」
「抱え込んでおきたい」
2人は平成21年ごろ、仕事を通じて知り合った。
22年4月、西村器械の元京都副支店長が京大の営業責任者となり親密さを深めていった。
担当者として病院に頻繁に顔を出す、自分よりも年下で人なつっこい性格の元副支店長に、丸井被告も次第に人間的な親しみを覚えるようになった。
捜査関係者は
「波長が合うところもあったのだろう。次第に人間的に接近していった」
と話す。
一方、元副支店長には、別の思惑もあったようだ。
「将来にわたって販売実績を積み上げるためにも教授候補で影響力のある丸井先生を抱え込んでおきたいと考えた」
府警の調べにそう振り返った。
丸井被告が最初の賄賂を手にしたのは、元副支店長が担当になった約7カ月後の22年の年末だった。
機器選定に影響力
汚職が行われた舞台は、21年から京大病院臨床研究総合センターで始まった「血管新生・組織再生プロジェクト」の随意契約。この臨床研究には約5年間で、厚生労働省の科学研究費補助金(科研費)などの国の予算約3億6千万円が投じられた。
丸井被告は当時プロジェクトの研究を主導しており、医療機器の選定に強い影響力を持っていた。
他社から見積もりを取る前に、購入機器の情報を元副支店長に伝え、西村器械は他社よりも有利に受注を重ねていたという。
捜査関係者によると、
「随意契約は早い者勝ち。先にメーカーに見積もり依頼をした業者が契約を優先的に取れる」
と説明する。
西村器械は丸井被告の便宜により、21年8月から26年7月までの間、特殊な血圧測定装置など10機種以上を京大病院に納入。少なくとも総額約5千万円以上を売り上げた。
京大は随意契約で100万円以上の物品を購入する場合、複数社の見積書を取るよう内規で定めている。
だが、元副支店長は仲の良い同業他社からもらった見積書をとりまとめ、自社のものを最安値の状態にするなどして京大側に提出する裏技まで駆使していた。
こうした手法について、京都市内の大手医療機器販売会社幹部は
「今はコンプライアンスが厳しくなり、あまり聞かなくなった」
と前置きした上で、
「昔は別の納入案件を譲る代わりに、同業他社に自社より高い見積もりを出させる慣習があった」
と打ち明ける。
捜査関係者によると、今も一部の業者では横行している手口という。
問題の背景には
「医療現場で医師個人の持つ絶大な力がある」
と指摘する関係者もいる。京都市内にある別の医療機器販売会社の社員は
「大学の事務方に機器納入の決定権がある場合でも、医師の口添えがあるかどうかが契約の成否を分ける」
と明かした。
「自分の地位や実績に自信過剰になり…」
医者の絶大な力にすり寄ろうとする業者と、接待にならされていく医師。丸井被告はどんな心理状態で一線を越えてしまったのか。
犯罪心理に詳しい立命館大産業社会学部の中村正教授(社会病理学専攻)は
「受け取った物品が日常的に使う物にとどまっていたことを考えると、日常生活の中で(丸井被告が)だんだんと平衡感覚を失っていった可能性は十分あり得る」
と分析。
「iPS細胞の研究にも携わった医師であり、当然、生命倫理に関する研究を行っていたはず。社会倫理や業績、年齢などと、犯した行為が全体としてうまく統合されていない印象を受ける」
と語った。
捜査関係者によると、丸井被告は
「当時はこれくらい大丈夫だろうという甘い認識があった。若いころから業者の接待を受けるうちに常識がまひしていった」
と供述した。そして、こう悔やんだ。
「自分の地位や実績に自信過剰になり、本来の自分を見失い、公務員としての自覚が欠如してしまった」
今後、京都地裁で開かれる公判で、丸井被告は何を語るだろうか。