下宿生 経済負担年々重く 金大生協、保護者アンケ
2015年11月18日 中日新聞
金沢大生活協同組合(生協)が、本年度の新入生の保護者へのアンケート結果をまとめ、公表した。入学までにかかる費用が、特に下宿生は年々増える傾向が示された。
(日下部弘太)
調査は毎年実施している。
四~五月に七百四十通の調査票を保護者住所に送り、二百五十八通を回収した。回収率は34・9%。
入学までに188万円自宅生のほぼ倍
入学までの費用は、下宿生の平均が百八十八万九千円。二〇一三年度は百七十八万五千円、一四年度は百八十四万五千円と、保護者の経済的負担は年を追って増えているように見える。
自宅生は九十六万二千円で、一三年の九十五万七千円、一四年の九十五万五千円から微増。下宿生は自宅生のほぼ倍で、住まい探しの二十一万三千円、生活財購入の三十六万五千円が大きな出費となっている。
大学に対して期待することを複数回答で選んでもらったところ、
「専門知識の教育強化」
が59・7%で最も高く、
「就職支援の強化」
が48・8%で続いた。
今回、
「社会人としての一般教養の教育強化」
と
「国際人としてのグローバル教育」
を項目に加えたところ、それぞれ42・6%、32・9%が選び、三位と五位に。
一般教養とグローバル教育はいずれも保護者の期待を集める結果となった。
大学生活で心配なことでは、
自宅生の保護者は「授業や単位」「就職や将来」「人間関係」が31・3~32・8%で並んだが、
下宿生では「日常生活全般」が68・9%、「健康面」が61・7%と突出。
「人間関係」も46・7%と半数近くに達し、親元を離れることに関係する心配がより強く表れた。