「第9惑星発見」は、なにも今回が初めてではない
昔から、科学者たちは太陽系に潜む未知の惑星を探求してきた。あるときはその存在が証明され、あるときはその疑問が偶然の発見を生んだ。先日から存在が語られている「第9惑星」も、実は特別に「新しい」わけではないようだ
wired.jp/2016/01/29
下の図を見れば、この新惑星の軌道がどれだけ黄道から外れているかが分かるだろう。
とはいえこれも、仮説によると、だ。
いまのところ、天文学者達がこの説を主張している唯一の根拠は、2014年にシェパードと共著者が発見したカイパーベルトの外を奇妙な軌道で周回する6つの天体の存在だ。
冥王星より外を周回する氷の小天体のほとんどが一定の範囲内を円形に近い軌道で周回している。
「図が示すのは、太陽からはるか遠い場所で同じ方向を向いている、奇妙な軌道だ」
とブラウンは言う。
彼の仮説によると、これらの小天体は新惑星の重力の影響下にあるという。
「時間とともにゆっくりと誘導されているんだ」
とブラウンは言う。
これらの奇妙な軌道を説明する仮説に至るまで、ブラウンと共著者のコンスタンティン・バティジンは、スーパーコンピューター上でさまざまな軌道のモデルのシミュレーションを約1年間かけて行った。
当初、彼らは14年にシェパードが提唱した新惑星の仮説を反証しようと試みていた。
「でもそれを説明できる理由を見つけたんだ」
とブラウンは言う。
それでも、まだ6つという数は小さい。
「まだ証拠は不十分でしょう」
とシェパードは言う。
「いまだ、わたしたちが扱えるデータはわずかなのです」
しかし、ブラウンの論文の出版にこそ間に合わなかったものの、同様の小天体をさらに数個、新たに見つけている。
「これらの軌道を正確に分析するには1、2年かかるため、わたしたちはいまだ、追求している最中なのです」
結局のところ、本当に重要な証拠は、誰かが天体望遠鏡を通して実際にこの幽霊惑星を発見することだ。
「空はとても広いけど、この研究結果のおかげで、どこを見ればいいか分かっているんだ」
とブラウンは言う
grenzwissenschaft-aktuell.de/weiterer-riesenplanet-im-sonnensystem20160121/