宮大工に弟子入りとは立派な考え、神社・仏閣の建設に励んでもらいたい。このような若者が増えて欲しい。創造性という点で自分に厳しい大変な道であるが大学の建築科よりも価値のあるものである。
重文の書院の精巧な模型 駒ケ根の高3・中嶋君制作
2013年12月25日 中日新聞
「旧小笠原家書院」の構造軸組模型の仕上げの作業に取りかかる中嶋君=飯田市の飯田OIDE長姫高校で
飯田市の飯田OIDE長姫高校建築科三年の中嶋勉君(18)=駒ケ根市赤穂=は課題研究として、同市伊豆木の国指定重要文化財「旧小笠原家書院」の構造軸組模型を完成させた。
飯田市の飯田OIDE長姫高校建築科三年の中嶋勉君(18)=駒ケ根市赤穂=は課題研究として、同市伊豆木の国指定重要文化財「旧小笠原家書院」の構造軸組模型を完成させた。
中嶋君は物心ついたころから神社やお寺が好きで、来年四月からは岐阜県関市の宮大工のもとに弟子入りする予定。
山の斜面からはみ出すようにして建つ「懸造り」や横木を支える「斗●(ときょう)」など、伝統的な工法で建築された旧小笠原家書院を見て、
「飾り気がなくて質実剛健の趣がある」
と魅せられた。
市教育委員会から断面図や平面図などの提供を受け、夏休み前から制作に取り掛かった。
何回も現地を訪れて構造を確認。ヒノキの棒をさまざまな長さに切り分けて固定し、縦一メートル、横七十センチ、高さ六十センチと実際の二十分の一のサイズで再現した。
一月末の校内の課題研究発表では、建築科の代表として発表する。中嶋君は
「図面に書かれている情報が少ないので細かいところは想像しながら作った。構造がわからないと作れないので、すべてが勉強になった」
と話していた。
(石川由佳理)