Quantcast
Channel: blog化学
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2255

人工結晶で薬剤投与、京工繊大

$
0
0
人工結晶、薬剤投与に応用 京都工繊大
 
2017年05月13日 09時35分 京都新聞
 
人工結晶をイメージした模型。内部に薬剤として機能するタンパク質(球形の部分)が組み込まれている=森理事・副学長提供 京都工芸繊維大理事・副学長の森肇教授のグループは12日、蚕に感染するウイルスが自らを守るため作り出したタンパク質結晶を薬剤の投与に応用することに成功した、と発表した。
 
この結晶に骨の再生を促すタンパク質などを埋め込んだ製品の販売が英国で始まり、治験も予定されているという。
 
 グループは、結晶に組み込まれたウイルスの代わりに別のタンパク質を組み込んだ人工結晶を作製する技術を開発している。
 
イメージ 1この人工結晶を生体内に入れると内部に組み込んだタンパク質が少しずつ溶け出す性質を利用して、長期にわたって作用する生体用材料として活用することにした。
 
 英国のバイオベンチャーが研究用としてこのほど製品化した。
 
骨再生を促すタンパク質を含んだ製品の結晶を、ラットの骨を除去した部分に移植すると骨再生機能があることも確認した。
 
年内にも欧米の別の企業が、神経の圧迫でしびれや歩行困難が起きる脊椎管狭窄症の患者を対象に、この人工結晶を移植する治験を開始するという。
 
 無毒化したエボラウイルスなどのタンパク質を含んだ結晶をワクチンとして利用する研究も英ケンブリッジ大などと始めており、森教授は
 
「海外の研究機関とのネットワークを通じて実用化への道が開けた。技術を再生医療や感染症の予防につなげていきたい」
 
と話している。
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2255

Trending Articles