5季ぶり、諏訪湖で御神渡り
2018年2月1日 17時00分 中日新聞
長野県の諏訪湖で1日、湖面に張り詰めた氷がひび割れ、筋状にせり上がる自然現象「御神渡(おみわた)り」が見られた。
湖の全面結氷後、昼夜の寒暖差で膨張と縮小を繰り返すことで亀裂が発生し、隆起する現象。
2013年1月以来、5季ぶりの出現となった。
ここ数日の厳しい冷え込みで、湖面には「御神渡り」の兆候を示す何本もの長い亀裂が発生していた。
下諏訪町赤砂崎の沖では、氷がせり上がり、湖面を割くように蛇行する白い亀裂がはっきりと確認できた。
諏訪大社上社(諏訪市、茅野市)の男神が、湖を渡って対岸の下社(下諏訪町)の女神に会いに行った「恋の通い路」と伝えられる。
出現すると湖上で神事を執り行い、隆起した筋の位置や方向を過去の記録と照合してその年の吉凶を占うのが習わし。
神事をつかさどる八剣(やつるぎ)神社(諏訪市)は近く臨時総代会を開き、御神渡りを確認する神事「拝観式」の日程を決める。
宮坂清宮司は、湖面の観察を終えた後「拝観式に向けて準備したい」と話した。