小惑星リュウグウ、天体の破片が集まってできた可能性 チームが探査状況を発表
2018.7.19 14:51 Sankei
小惑星「リュウグウ」に先月到着した探査機「はやぶさ2」の探査状況を宇宙航空研究開発機構(JAXA)のチームが19日発表し、リュウグウは壊れた天体の破片が集まってできた可能性があるとの見方を明らかにした。
はやぶさ2は先月27日にリュウグウに到着後、高度約20キロの位置からカメラなどで観測を継続。
今月21日ごろには詳細な観測のため高度約6キロまで接近する計画で、既に降下を始めているという。
リュウグウはそろばんの玉のような形状で、直径は地上からの予測とほぼ同じ900メートル程度。
赤道付近に200メートル以上とみられる大きなクレーターがある。
表面に大きな岩が多数あることから、科学研究を統括する渡辺誠一郎名古屋大教授は会見で
「より大きな天体が破壊され、その破片が集まってできたのではないか」
と述べた。
大きな岩は多い場所と少ない場所の偏りがある。地表の温度は最高100度程度とみられ、南北で温度差があり、季節があることが分かった。
来月1日には観測や物質採取の予行演習のため、高度約5キロに降下。
7日には重力の計測のため約1キロまで降下する。
吉川真ミッションマネージャは
「興味深い観測結果がたくさん出ると期待している。岩の塊が多いが、高度を下げた観測により着地できる場所を探したい」
と話した。
写真(読売)