GHBという麻薬を高校の先生が合成していたというニュースです。米の若手有名俳優もアルコールとヘロインの同時使用で31歳の若さで急死しました。
GHB(gamma-Hydroxybutyric acid、ガンマ・ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ酪酸)の構造 Wikipedia
γ-Hydroxybutyric acid (GHB), also known as 4-hydroxybutanoic acid, is a naturally occurring substance found in the human central nervous system, as well as in wine, beef, small citrus fruits, and almost all animals in small amounts. It is also categorized as an illegal drug in many countries.
It is currently regulated in Australia and New Zealand, Canada, most of Europe and in the US. GHB as the sodium salt, known as sodium oxybate (INN) or by the trade name Xyrem, is used to treat cataplexy and excessive daytime sleepiness in patients with narcolepsy.
Ghb synthesis (erowid.org/archive/rhodium/chemistry/ghb)
γ-ブチロラクトンgamma-butyrolactone (いわゆる溶剤)を水酸化ナトリウムを用いて、高温下で加水分解するという。皆さんは真似をしないで下さいよ。
こんな簡単な分子でなぜ麻薬効果が??上の図1にあるように抑制系の神経伝達物質GABA(γ-アミノ酪酸gamma-aminobutyric acid )を生産するためでしょう。GABA神経系による抑制のタガが外れることになり、A10神経系でドーパミンの遊離が 促進される。
即ちWikiにあるようにマイケルジャクソンが愛用していたプロポフォール等も同じ理由である。
GABA受容体のアゴニストないし、GABAの量を増加させる薬は、主として鎮静、抗痙攣、抗不安作用を有している。この種の薬はしばしば健忘を引き起こす。
GABA受容体に影響を及ぼす薬としては以下のものがあげられる:
アルコール
バルビツール酸系
ベンゾジアゼピン
GHB
フェニトイン
プロポフォール
フィプロニル
バルビツール酸系
ベンゾジアゼピン
GHB
フェニトイン
プロポフォール
フィプロニル
NaOHを用いた場合はNa+塩のGHBですがK+やCa2+やMg2+などもあるらしい。効能に差はあるのか。
GBL(γ-ブチロラクトン) m-kagaku.co.jp/products/business/chemical/c4/details/1188930_2555
凝固点が低く、沸点が高い安定な物質で、かつ特異な溶解性および電気特性を有するため、特殊樹脂の溶剤、写真や電池、電解液分野への応用など幅広く使用されているほか、その化学反応性を利用して各種誘導体が合成されています。
これにも似た麻薬作用があるという。なぜここまでに欧米の若者にドラッグが流行るのか?
GBL(ガンマブチロラクトン)
GHBの前駆物質で、リキッドエクスタシーともいわれるGHBとよく似た作用を持っています。GHBはデート・レイプに使われることで問題になってきましたが、GBLでも同じ問題が指摘されています。
EUではすでに規制を実施している国が多いなかで、英国は、GBLについて、内務省が規制策をとると表明していながら、その実施が遅れていました。
なおわが国ではGHBは麻薬に指定されていますが、GBLは未指定。東京都の試買調査でGBLの入った脱法ドラッグが発見されています。(33765910.at.webry.info/200906/article_5)
症状
ガンマ・ヒドロキシ酪酸(GHBまたはG)は経口で摂取されます。作用はケタミンやアルコールと似ていますが、GHBのほうが作用時間が長く、危険性もはるかに高くなります。
症状(merckmanuals.jp)
GHBはリラックスした静穏な感覚をもたらします。また、疲労感や脱抑制が生じることがあります。
大量に使用すると、めまい、協調運動障害、吐き気や嘔吐などが生じます。
GHBは呼吸を抑制し、けいれん発作や昏睡を引き起こし、場合によっては呼吸不全から死に至ることがあります。
GHBを鎮静作用のある他の物質、特にアルコールと一緒に服用すると非常に危険です。死亡したケースの大半は、GHBとアルコールを一緒に摂取した時に起きています。
GHBを常用していた人が数日間使用しないでいると離脱症状が生じます。
合成麻薬所持容疑で高校職員逮捕=薬局で原料購入、製造か―警視庁
2013年7月17日(水)12時43分配信 時事通信 news.nifty.com
2013年7月17日(水)12時43分配信 時事通信 news.nifty.com
薬局で購入した薬品で合成麻薬を製造し自宅で所持していたとして、警視庁組織犯罪対策5課は17日までに、麻薬取締法違反(所持)容疑で埼玉県立草加南高校の事務職員、厚木勝成容疑者(43)=同県越谷市千間台東=を逮捕した。
「自分で使うために作った」
と容疑を認めているという。
逮捕容疑は13日午後、合成麻薬4―ヒドロキシ酪酸(GHB)を含む液体52ミリリットルを所持していた疑い。
同課によると、厚木容疑者は薬局で購入したアルカリ試薬と有機溶剤を混ぜ合わせるなどして、自宅でGHBを製造していた。
GHBは睡眠導入剤や麻酔薬などに使われていたが、2001年に麻薬指定され、所持や製造などが禁止された。同容疑者は
「規制前から使っており、禁止後は自分で作っていた」
と話しているという。