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12年ぶり人工降雨装置を稼働、東京都

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Too Much Rain と Too Little Rain!
 
暑い2013年夏。ゲリラ雷雨はあるのですが、豪雨のところと日照りのところで極端な降水状況です。人工降雨の研究も本格化するのでしょうか?
 
Heavy rain in northern Japan; too little in south
newsonjapan.com
 
イメージ 5
blog.meigaku.ac.jp
 
雨は天地に任せよと言いたい。二宮翁の考えに共感です。
 
 

TOO MUCH RAIN Paul McCartney

 


 
二宮翁夜話 巻之一          福住正兄筆記 
 
  geocities.jp/sybrma/31ninomiyaouyawa
 
一 
翁 曰、 夫誠の道は、学ばずしておのづから知り、習はずしておのづから覚へ、書籍もなく記録もなく、師匠もなく、而して人々自得して忘れず、是ぞ誠の道の本体なる
 
渇して飲み飢て食ひ、労れていねさめて起く、皆此類なり、古歌に
 
「水鳥のゆくもかへるも跡たえてされども道は忘れざりけり」
 
といへるが如し、夫記録もなく、書籍もなく、学ばず習はずして、明らかなる道にあらざれば誠の道にあらざるなり、
 
夫我教は書籍を尊まず、故に天地を以て経文とす、予が歌に
 
「音もなくかもなく常に天地(アメツチ)は書かざる経をくりかへしつ ゝ」
 
とよめり、 此(カク)のごとく日々、繰返し繰返してしめさるゝ、天地の経文に誠の道は明らかなり、
 
掛(カカ)る尊き天地の経文を外(ホカ)にして、書籍の上に道を求(モトム)る、学者輩(ハイ)の論説は取らざるなり、
 
能(ヨク)々目を開(ヒラキ)て、天地の経文を拝見し、之を誠にするの道を尋ぬべきなり、夫(それ)世界横の平(タイラ)は水面を至れりとす、竪(タテ)の直(スグ)は、垂針(サゲブリ)を至れりとす、凡(およそ)此の如き万古動かぬ物あればこそ、地球の測量も出来るなれ、 是を外にして測量の術あらむや、
 
暦道の表(ヒヨウ)を立てゝ景(カゲ)を測るの法、 算術の九々の如き、 皆自然の規(ノリ)にして万古不易の物なり、此物によりてこそ、天文も考ふべく 暦法をも算すべけれ、此物を外にせばいかなる智者といへども、 術を施すに方なからん、
 
夫我道も又然り、天言(モノ)いはず、而して、四時(しいじ)行はれ百物成る処の、 不書の経文、不言の教戒、則(スナハチ)米を蒔けば米がはえ、麦を蒔けば麦の実法(ミノ)るが如き、万古不易の道理により、誠の道に基きて之を誠にするの勤(ツトメ)をなすべきなり
 


 

 12年ぶり人工降雨装置を稼働 渇水対策で東京都
 
'13/8/21  中国新聞
 
 東京都は21日、多摩川水系の小河内おごうちダム(奥多摩町)周辺にある人工降雨装置を試運転させた。
 
水源である多摩川、利根川両水系のダムの貯水量が平年を下回ったことによる渇水対策で、稼働は12年ぶり。
 
 装置は雨粒の核となるヨウ化銀をアセトンと混合、燃焼させ、送風機で煙突を通して上空に噴射
 
4千~5千メートルの雲の中で氷結させ、雨を降らせる仕組み。
 
都はこの日午後2時ごろ、奥多摩町と山梨県甲州市にある計2基を稼働させた。
 
 都によると、ダム上流では午後4時までにまとまった雨は観測されなかった。小河内貯水池管理事務所の山本克己やまもと・かつみ所長は
 
「実際に降るかどうかは気象条件に左右される部分がある」
 
と話した。
 
 本格運用するかどうかは、今後、貯水量の推移を見て判断する。

gizmodo.jp/2010/09/post_7632
 
気象研究所が科学技術振興調整費を使い2008年から実施してきた人工降雨の研究実験が今夏に終了。今回の実験から、現在研究の進められている人為的に雲から雨を降らす手法に一定の有効性を確認したそうです。
 
イメージ 1
 
今回の実験では、雨粒の核になるシーディング物質(粒子)を雲の中に散布することで雨粒を成長させる「シーディング法」と呼ばれる手法が用いられました。
 
この手法の基本原理は次の図の通りです。

冷たい雲の場合 (シーディング物質は冷たい雲と暖かい雲によって使いわけます。)
 
イメージ 2
 
 
 
 シーディング物質を雲へ投入し、その物質を核に水蒸気を集め、雨滴の大きさまで成長させ自重で地上まで落とすという原理です。
 
雨雲自体は人工的に発生させるのではなく、雨を降らすポテンシャルを備えた自然の雨雲から、人為的なタイミングで雨を発生させるということです。
 
イメージ 3
 
今回の実験ではシーディング物質として「塩」を利用。
 
塩の微粒子は水分を吸収しやすいため用いられるのだそう
 
 雨雲の下で塩の微粒子をヘリコプターで散布(雲の上で散布すると拡散するため)、上昇気流に乗せて雨雲に吸い込ませることにより、塩を核として水の粒(雲粒)を成長させます。
 
そして、その大きさが0.1~1.0ミリ程度になれば自重で落下し、雨になります
 
雲に塩を吸い込ませると雨が降るなんて驚きです。
 
気になったのは、塩や化学物質を含んだ雨が降ってきて、地上の環境に影響はないのかなってことです。
 
シーディングに用いられる物質は塩の他にヨウ化銀などがあるそうですが、ヨウ化銀には弱いながら毒性があり大量に摂取すれば悪影響もありうるそうです。
 
イメージ 4
 
ウィキペディアによるとヨウ化銀は、
 
人工降雨に使用される量は非常に微量であり異常摂取でもしない限り人体に影響を与えるほどではない。
とされてはいますが、周辺気象や環境への影響評価は課題でしょう。
 
ところで人工降雨の研究はもちろん日本だけのものではありません。世界40カ国以上が実施していて、現在100件以上のプロジェクトが動いているそうです。
 
特に米中での研究が盛んで、中国においては、なんと4万もの人が気候改変業務に関係しているというから驚きです。
 
北京オリンピックの開会式では、事前に雨を降らせることで当日を晴れにしたと言います。この時、中国はヨウ化銀などの化学物質の入ったロケットを1000発以上も雲にぶち込んだそうです。物凄い力技ですね。
 
他国では干ばつなどの必要性にかられ、有効性を確認しないまま人工降雨を行なっている例が多いそうです。
 

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