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京大の素数ものさし

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 学校数学は嫌いだが素数狂いのKidsに1~10000の素数表を与えた。今夜は5000台の素数探しを電卓片手にしている。数にも色々なキャラがあると感心している。いづれ報告を聞きましょう。
 
学校で関数を習ったが全くわからないという。私が中学生の頃はy = f(x)ですぐ受け入れたがなあと思う。
 
何度も分からないというので車のナビで自分の居場所がわかるでしょと説明すると少しは興味ありそうである。
 
考えてみたら関数などという概念はライプニッツにもなかった。250年前にEulerが無限解析という本(1748年刊)で丁寧に説明している。多変数関数論についても説明あり。ロピタルにしても明確でなかったらしい。
 
 
「不便は生活を豊かにする」? 「素数ものさし」が大ヒット 〝不便益〟研究する科学者集団の狙いとは
 
     2014.11.4    産経
 
 「不便のいいところを研究する」とのテーマを掲げる科学者たちがいる。
 
京都大の川上浩司教授が代表を務める「不便益システム研究所」。
 
これまで便利さの追求一辺倒だった発想を見直し、さまざまな観点から新しい人間社会のあり方を提案することを目指すグループだ。
 
〝不便〟についてきちんと考察した上で理論化し、システム設計などに生かそうというれっきとした科学研究だが、あえて〝不便〟に着目するのはなぜなのか。(前田武)
 
 
効率重視の時代は終わった
 
 研究所を主宰する川上教授は人工知能などを研究するシステム工学の専門家。研究所のメンバーは約10人で、京都大のほか立命館大や近畿大などから、電子工学や教育学、芸術学などさまざまな分野の研究者が参加している。
 
 川上教授は
 
「効率を上げる、機能を充実させる、といったモノづくりを追求する時代は終わったと思う。一見、不便に思えることが実はプラスになっているという事例は多い」
 
と語る。
 
 身近なケースとしては、オートマチックの自動車よりマニュアル車の方が運転が楽しいとか、わざわざ手間ひまをかけてキャンプに出掛けたりすることが不便のいいところ、つまり〝不便益〟だという。
 
 逆に便利になりすぎたモノによる弊害、いわば〝便利害〟もある。
 
カーナビに頼るあまり、街の地図が頭に入らなかったり、膨大な枚数の写真を撮影できるデジカメだと深く考えずにシャッターを押したりしてしまう、といった現象だ。
 
 「工夫の余地があることで楽しいと感じる一方、便利すぎると能力が衰えてしまう場合もある。昔から何となく言われていたことだが、それらをきちんと整理して社会のあり方を考えたい」
 
 もともと川上教授は大学院でシステム工学を学び、世の中を便利にするための研究に取り組んでいた。ところが、助教授時代に恩師の教授から「これからは便利にすることだけを考えていてはだめだ」と指摘された。衝撃を受けたが、よく考えると「その通り」と感じるようになり、不便益の発想が芽生えた。
 
 平成18年度には正式に研究費の予算を獲得し、有志による研究所としてスタート。研究会の開催やシンポジウムでの講演、論文発表など、幅広い活動を展開している。
 
素数ものさし、わずか数日で…ツイッターでも話題
 
 これまでの最大のヒット作は、研究所オリジナルの不便益グッズとして開発した「素数ものさし」だ。
 
 その名の通り2、3、5、7…といった素数(1とその数でしか割り切れない自然数)の目盛りしかないものさし。
 
昨年3月から京都大キャンパスの生協などで販売したところ、使いにくさが逆に受けて一時売り切れになるほど人気を博した。
 
イメージ 1blog.goo.ne.jp
 
 一昨年9月に開催されたワークショップで大学院生が出したアイデアをもとにして、研究所のメンバーがデザイン。
 
当初、売り出した千本はわずか数日でほぼ完売し、しばらく品薄の状態が続いたという。
 
素数ものさしの利点について、川上教授は
 
「あえて不便なものを使うことで得られる楽しさがある」
 
と説明する。
 
 例えば、4センチを測るためには7センチと3センチの目盛りを使うといった工夫が必要だ。
 
インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」などでは、「これ面白い」「頭の体操になりそう」「使い道はないが、ほしい」と話題になった。
 
 川上教授は
 
「便利なモノが良いとはかぎらないことを理解してもらうきっかけになればうれしい」
 
とした上で、
 
「予想以上の人気で驚いたが、不便なだけに自分なりの使い方を見つける面白さがあると思う」
 
と指摘している。
 
 
ロック解除しにくスマホ、使うほど消える地図…
 
 このほかにも、最初の設定で決めた通りの身ぶり手ぶりを再現しないと解除できないスマートフォンのロック画面アプリや、よく使うルートを通れば通るほどその道路が地図から消えていくカーナビなど、数多くの独創的なアイデアを発信し続けている。
 
 時には、「人工のモノから離れて自然に返れ」と主張する運動や、「不便だった昔の方がよかった」といった懐古主義と同一視されそうになることもある。
 
 しかし、川上教授はそんな見方を否定するのだ。
 
 「便利のいいところはもちろん大事。すべて不便にせよというのではない。ただ、今まで見過ごしていた不便益には、ちょっとだけ人々の生活を豊かにするヒントがあるかもしれない、ということ」
 
 今春から、将来の社会のあり方を描き出すリーダーとなれるような人材の育成を目指す京都大の「デザイン学ユニット」で教授を務めている川上教授。その教科書にも不便益の考え方を盛り込むつもりだ。
 
 「まだまだ研究は道半ばだが、いずれは不便益の方法論を構築するところまでいきたい」
 
 川上教授らが挑む独創的な不便益の研究は、便利さを追求してきた人間社会に新たな方向性を与える道しるべになるだろうか。

9月販売の前立腺がん抗がん剤で5人死亡!

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60代以降の年寄りは肺炎ですぐなくなりますから注意が必要です。
 
 
<抗がん剤>「ジェブタナ」投与後に5人死亡 副作用の疑い
 
毎日 12月10日(水)20時32分配信    headlines.yahoo.co.jp
 
イメージ 1構造Wikipedia
 
 9月に販売が始まった前立腺がんの抗がん剤「ジェブタナ」(一般名カバジタキセル)を投与後に、患者5人が死亡していたことが10日、厚生労働省への取材で分かった。
 
白血球が減少し感染症などを引き起こした副作用の疑いがあるとして、製薬会社「サノフィ」(東京都新宿区)が慎重な投与を医療機関に呼び掛けている。
 
 厚労省によると、ジェブタナは点滴薬で、販売開始の9月4日から今月3日までの3カ月間に約200人が使用。延べ42人に、白血球の一種の「好中球」が減少する症状が確認され、このうち
 
60代の3人
70代の2人
 
が肺炎や敗血症などで死亡した。
 
 医師向けの添付文書では、好中球が減少して患者が死亡するケースがあるため感染症の症状のある患者への使用を禁じており、同省は
 
「頻繁に血液検査して白血球の状態を確認し、患者に発熱があった場合は直ちに抗菌薬を投与してほしい」
 
としている。
 
【桐野耕一】

勉強中にメールやチャットの高校生

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壁に向かって授業するようなものと高校の数学の先生が漏らしていた。子供を惹き付ける魅力は大学においても教員個人に帰せられる。
 
魅力のない先生方は、講義などを画一化しようと奔走することが多い。システムが改悪されても抵抗できず、大学を去ることになる。
 
 
高校生の4割、勉強中にメールやチャット ベネッセ調べ
 
2014/12/10 15:37    j-cast.com
 
ベネッセホールディングスの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は2014年12月9日、中高生を対象に行った「ICT利用実態調査」の結果を発表した。
 
   中学生の87.3%、高校生の96.9%が、普段からインターネットに接続していると回答し、アクセスするデバイス(道具)について尋ねたところ、高校生は86.1%がスマートフォンと回答した。
 
中学生のスマホ利用率は42.1%にとどまり、パソコン(54.6%)、携帯音楽プレーヤー(28.5%)、タブレット端末(18.7%)、ゲーム機(23.8%)などが多かった。
 
   「メールやチャット(LINEなど)を書きながら(返事を出す場合も含む)」
 
勉強することがあると回答した人の割合は中学生で24.3%、高校生で37.5%にのぼった。
 
   調査は14年2~3月、全国28に中学校・高校の協力を得て中学1年生~高校2年生9,468人を対象に行われた。
 

青色LEDの光に殺虫効果!!

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未来の蚊取り線香などというのん気な話ではなくて、LED光の毒性という大変な事実であろう。虫が死ぬということは我々の細胞にも同程度に危険ということになる。
 
否定的な意見と思われるかも知れないが、光あるところに必ず影あり。波長半値巾の狭い明るいLED光なら益々注意が必要であろう。2つ良いことはない。
 
奇しくも受賞記念で
 
「LED照明はスーパーマーケットで購入できるようになった。エネルギー消費量の削減や地球温暖化対策にも貢献している。皆さんがLEDを使ってほしい」
 
とか
 
「 ろうそく形LEDに替えたら」
「炎の揺らぎや自然な色も出せる。私の会社のがいい」
 
という珍妙な楽観的過ぎる恥ずかしい提案をする始末。
 
ファラディーの「ロウソクの科学」でも一度読んだらどうであろうか。ロウソクの幽玄さは永遠であろう。白熱電球も然り。
 

青色LEDの光に殺虫効果 - 東北大が発表
 
2014年12月10日(水)12時52分配信 マイナビニュース
news.nifty.com
 
 東北大学は12月9日、青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見したと発表した。
 
同成果は同大学大学院農学研究科の堀雅敏 准教授らの研究グループによるもので、12月9日付けの英科学雑誌「Scientific Reports」に掲載された。
 
光は波長が短いほど毒性が強いと考えられている。UVC(100~280nm)やUVB(280~315nm)といった波長の短い紫外線は生物に対して強い毒性があることが知られ、これより長い波長の紫外線(UVA: 315~400nm)には明らかな致死効果が報告されていない。
 
よって紫外線よりも波長の長い可視光(400~500nmの青色光)が昆虫のような動物に対して致死効果があると考えられていなかった。
 
今回の研究では、様々な波長のLED光をショウジョウバエのさなぎに当てて、殺虫効果を調査した。その結果、青色光を当てたさなぎは羽化できずに死亡したという。
 
特に440nmと467nmの波長が高い効果を示し、467nmの光は卵、幼虫、成虫に対しても殺虫効果を発揮したという。
 
また、蚊のさなぎに対しては417nmの青色光に効果が認められたほか、小麦粉の害虫であるヒラタコクヌストモドキのさなぎに対しては非常に高い殺虫効果が確認された。
 
同研究グループは光が昆虫の内部組織に吸収され、活性酸素が生じ、細胞や組織が傷害を受けるため死亡すると推測しており、種によって異なる波長が効果を発揮することから、さまざまな害虫に適用できるクリーンな殺虫技術の開発につながる可能性があるとしている。
 
また、青色光やそれに起因する活性酸素の生体への影響を評価する研究への応用も期待されるという。

 tohoku.ac.jp/.../tohokuuniv-press_20141209_02web.pdf
 
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LEDやめて白熱電球へ、2014年神戸ルミナリエ

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LED授賞式に記事が続きますね。冬は100均の大型ロウソクで外をふんわりと照らしている。

今年の神戸ルミナリエは優しい色? LEDやめて白熱電球
 
神戸新聞NEXT 12月11日(木)20時15分配信  headlines.yahoo.co.jp
 
東日本大震災以降の節電に配慮し、「神戸ルミナリエ」は一部作品を発光ダイオード(LED)に切り替えて開催してきた。
 
しかし、20回目の今回は再びすべての作品を従来通り、白熱電球で制作。
 
1995年、阪神・淡路の被災者や遺族らを温かく照らした第1回の光に近づけている。
 
LEDは2011年からの3年間、毎年2万~4万個を使い、神戸・三宮の東遊園地の小道などに並ぶ作品「ソロピース」を飾ってきた。
 
主催する神戸ルミナリエ組織委員会には「色がはっきりしてきれい」との声が寄せられる一方、白熱電球のぬくもりと比べて「冷たい」といった意見もあったという。
 
 今年のテーマは第1回と同じ「神戸 夢と光」。
 
当時に思いを巡らせてもらおうと、組織委は白熱電球に戻すことを企画し、関西電力に会期中の電力需要を確認した。
 
12月は電力供給量に10%ほどの余裕があったため、全作品を白熱電球に切り替えた。
 
 白熱電球は毎年、ルミナリエの本場・イタリアから1カ月半ほどかけてコンテナ船で運搬。
 
現地の職人も来日し、約20万個の電球でソロピースなどを組み上げた。
 
 神戸市長田区で被災した男性(41)=姫路市=は
 
「温かく、優しい色は20年の節目に合う」
 
と眺めていた。
 
(有島弘記)

東大の教育プログラム「異才発掘プロジェクト」15人決まる

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受験秀才ではない学校教育では抱えきれない異才・天才がこれからの日本の発展には必要でしょう。料理人Kids、素数狂いKidsとかロボット自作Kidsとか園芸野菜栽培Kidsとか様々な才能を持つ子供達を応援していきましょう。
 
考えて見たらトヨタ佐吉もホンダ宗一郎も松下幸之助もみな異才な少年で勉強嫌いであった。しかし、興味あるものには異常な執念を燃やしたわけである。
 
 

日本のエジソン発掘…東大が小中学生選抜指導
 
2014年12月11日 17時33分    読売
 
イメージ 1 突出した才能があるのに学校教育になじめない小中学生を支援する教育プログラム「異才発掘プロジェクト」が10日、始まった。
 
 東京大学先端科学技術研究センターと日本財団が企画したもので、同日、第1期生の15人が参加した開校式が、東京都目黒区の東大駒場キャンパスで行われた。
 
 プロジェクトは、数学や音楽など特定の分野で突き抜けた能力を持ちながら、人付き合いが苦手などの理由で不登校になりがちな子どもの才能を開花させるのが目的。
 
学校になじめなかった発明王エジソンや科学者アインシュタインの再来を目指すという。
 
月に1回程度、様々な分野で先端研究を行う専門家らが講義や実習を行うほか、インターネット電話を使った個別指導も行う。

人間の目は赤外線を「見る」ことができる??

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よくぞ観察したと感心する。私が学生実験で強調しているのは観察、観察、観察である。ファーブルのようになれと!
 
紫外線は真夏の浜辺で太陽がギラギラする時に見ることができますが赤外線は見るというよりも感じるものと思いますが、どんな根拠で見るというのでしょうか。
 
2光子励起かな?見えているのはあくまでも可視光線でした!赤外線が見えるメガネはありましたっけ?

 
人間の目は赤外線を「見る」ことができる:研究結果
 
新しい研究によると、特別な状況において、人間の目は赤外線の光を検出できるのだという。その研究が医療にもたらすものとは。
 
TEXT BY SANDRO IANNACCONE
TRANSLATION BY TAKESHI OTOSHI
WIRED NEWS (ITALIA)        2014.12.11 THU
 
 千里眼のような絵空事ではなく、「本物の力」を、わたしたちはすでにもっている。
 
セントルイスのワシントン大学メディカル・スクールの科学者たちの率いる研究者の国際チームは、人間の目が、赤外線の光を「見る」ことができることを発見した。
 
とはいえ残念ながら、この「超能力」が働くのは、特定の(そして滅多にない)状況においてのみだ。
 
なかでも、わたしたちが感知できるのは、レーザーの非常に高速なパルス光だけだという。
 
彼らが『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)のオンラインページで語っているように、研究のきっかけは、研究者たちが赤外線レーザーを使って研究をしている間に、緑色の光の散発的な閃光を知覚したと言っていたという事実からだった。
 
この現象を解明するために、科学者たちはマウスとヒトの網膜から採取した細胞を、同じ光に曝した。
 
すると、光受容体の散発的な活性化、つまり、光に対するある種の反応性を記録した。
 
ワシントン大学の眼下学・視覚科学教授、ウラディミル・ケファロフは説明する。
 
「可視光線に含まれるのは、波長400~720nmの光です。
 
しかし、網膜の細胞に波長1,000nmの2つの光子が高速で連続して当たると、これらの光の粒子は、波長500nmの1つの光子による1回の衝撃と同量のエネルギーをもたらします。
 
これは、十分可視光線の範囲内です。これこそ、わたしたちが『見る』ことができる理由です」

研究者たちは今後、この発見を利用して、新しい種類の眼底検査装置をつくる研究に取りかかる。生理学者が目の内部を検査することを可能にする道具だ。
 
実現すれば、健康な被験者においても加齢黄斑変性のような視覚の病気にかかった被験者においても、赤外パルス光レーザーを用いることによって網膜の特定の部位を刺激し、その構造と機能を詳細に理解できるようになるという。
 
 
microscopy.duke.edu/learn/introtomicroscopy/twophotonex
イメージ 1
 
 
biomicroscopy.bu.edu/research/nonlinear-microscopy
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さて原子1個に1光子1電子励起が原則ですが、レンズやレーザーを巧みに操作して、ピンポイントで二光子の吸収を実現できる。本来一つの光子しか占有し得ない空間に2つ以上の光子(TPA: Two-Photon Absorption)が飛び込むとはなんとも興味深い。
 
1つの色素分子が同時に2つの光子を吸収する確率は、直線的ではなくて入射光強度の2乗に比例するという。
 
根本知己さんらが「生体深部を可視化する in vivo 多光子励起顕微鏡法」という研究を展開している。多光子励起過程は、1931 年という量子力学の黎明期に、後にノーベル物理学賞を受賞する Maria Goepert-Mayer によって既に論理的に予言されていたらしい。
 
以下、話を続けると
 
しかし、通常の我々が目にするような光で、この多光子励起過程が起こる確率は、宇宙開びゃく以来一度も起こることのないくらい、非常に稀である。
 
実際に多光子励起過程が存在することが実験的に示されたのは 1961 年、30 年もの長い月日が流れており、それもこの確率の小ささゆえである。
 
つまり、人類がレーザーという非常に強度が強く、性質の整った光を手に入れるまで待たなければならなかったのである。
 
そして、この多光子励起過程を用いた生体試料観察の適用までさらに 30 年間の時間がかかっている。1990 年の Webb のグループの報告以降、全世界的に注目を浴びることとなった。
 
である。

エアバックのガス発生剤

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エアバックのガス発生部位インフレーターにおけるガス発生剤はアジ化ナトリウム「窒化ソーダ」(アジ化ナトリウムは300℃で分解して金属ナトリウムと窒素ガス)から硝酸アンモニウムが主流になっている。 硝酸アンモニウム(AN、NH4NO3)は火薬です。
 
昔から硝酸系や過塩素酸系の化合物にはかなり注意しています。それでも事故は起こります。

Wiki事故例
 
1921年にドイツ・ルートヴィヒスハーフェン近郊のオッパウにあるBASF化学工場で、吸湿して固化した硝酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの混合肥料を粉砕するためダイナマイトによる発破を掛けたところ、4,500トンあまりが爆発し、死者500 - 600人、負傷者2,000人以上の大惨事となった。現場には直径100メートルのすりばち状の穴ができたという。ただし爆轟に導くことは難しく、事実、この工場は設営時から事故時まで継続的にその方法をとっていたが、この事故まで問題は起こらなかった(オッパウ大爆発)。
 
イメージ 21947年4月16日にはアメリカテキサス州のテキサスシティで、係留中の蒸気船グランドキャンプ号の火災から積荷の硝酸アンモニウム2300トンに引火・爆発して581人が死亡(テキサスシティ大災害)、1.6km以内の建物はすべて倒壊。この時は消火の放水によって硝酸アンモニウムの吸湿・劣化を恐れた関係者が初期消火を渋ったことで、被害を大きくする一因となったと言われている。
 
167人の死者を出したオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件でも爆薬の原料として使用された。
 
場合によっては、水溶液も爆発する。1952年12月22日に名古屋の化学工場で水溶液が爆発した。この事故について、当時の日本では特に研究はなされなかったが、その後、アメリカで研究された結果、スラリー爆薬が開発された。
 

硝酸アンモニウムの融点は442K で、分解反応(化学変化)と熱解離(物理変化)が同じ温度域で起こる。 非常に安価であり,また燃焼時に残渣が生成しない。
 
タカタのエアバック問題では高温説、多湿説、溶接不良説が取りざたされている。
 

ロイター記事

アジ化ナトリウムの使用は2000年代前半にはなくなり、「非アジ化」インフレーターのパイオニアとして、同社製品への需要は大きく伸びた。
 
硝酸アンモニウムは、ガス発生の効率が良く、残滓物も少ない。しかし、湿気にさらされると不安定化する恐れがあるという
 
タカタの工場では、機械でガス発生剤を成型し、それらをインフレーターの内部に組み込む。
 
センサーが事故発生を感知すると、瞬時にインフレーターはガスを発生させてエアバッグを膨張させる。
 
発生剤が破損していると、燃焼が急激になり過ぎ、高圧によるインフレーターの破裂を招く。
 
 
新規インフレーター用ガス発生剤の開発
 
日化,2002, No. 3 市野・横山・小田・岩井?新規運転席エアバッグ(自動車)用インフレータ(98パイロ)の開発
 
ガス発生剤の構成は,基本的に
 
◯?ガス発生燃料成分/◯?酸化剤成分/◯?添加物成分
 
の組み合わせから構成されている.
 

アジ化ナトリウム系のガス発生剤においては,燃焼成分としてアジ化ナトリウムが用いられ,酸化剤成分としては例えば酸化銅が用いられる.

非アジ化ナトリウム系ガス発生剤は,有機化合物の燃焼成分と酸化剤成分を組み合わせたものが一般的である。

Fig. 3 にガス発生剤の化学反応式を示す。
イメージ 1

非アジ化ナトリウム系の特許文献を調査すると多数の組み合わせが開示されている。特に燃料成分の特徴としては,急性毒性が低くかつ一分子中の窒素含有率が高い含窒素有機化合物が多く検討されている。
 
これは発生ガス中の窒素ガス分率をできるだけ高くし,燃料成分中の炭素原子および水素原子の酸化に必要な酸化剤使用量を低下させ,単位重量当たりの全ガス発生効率を高く保つための工夫の一つである。
 
また,化学構造的には分子内に酸素を含有する化合物の方が炭素原子および水素原子を各々CO2 および水に完全酸化するに必要な酸化剤量を少なくできるが,気相CO を発生しやすい構造では接触時間が非常に短く完全酸化が困難なため実用的には直接CO を発生しにくい化合物構造が選択されている。

コロタイプ印刷の化学

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私も2003年に文庫本の作成や印刷に血道をあげたことがある。今は全くしない。考えてみたら印刷は化学なのである。インクや絵の具も化学物質に利用である。墨汁もね。
 
表題のコロタイプ印刷の微妙な化学に虜になる時期が来るかな?チンキという名称のものがありますが「チンキ剤とは、生薬やハーブの成分をエタノール、またはエタノールと精製水の混合液に浸すことで作られる液状の製剤」とWikiにある。
 
コロタイプ印刷の化学
 
保存版・コロタイプの製版と印刷の実際  
   
記山口須美男      web.kyoto-inet.or.jp/people/artbooks/colloP
 
  印刷の特徴と歴史
 
  今年5月12日の京都新聞連載の「双曲線」に、“1枚の絵はがきから”の記事の中に、コロタイプ印刷についての特長を説明し,また、それを象徴するような大変的確に示された一文があったので、ここに紹介させてもらいます。
 
「明治・大正の写真絵はがきは「コロタイプ印刷」という方法で印刷されていることが多い。
 
現在の印刷だと、虫眼鏡で拡大していくと次第に網点が大きくなって写っている景色がぼけてしまうのだが、コロタイプ絵はがきだと、遠くの通りを歩いている人の帽子の形、看板の文字まではっきり読み取ることができる。
 
その通りのどの位置に何屋があったかが分る。
 
活動映画館のノボリの文字からどんな映画かかっていたかが分り、昔の新聞広告で上映日を確かめれば何年の何月に撮影されたものだということが分る。人の影から陽射しの方向が分り、何時ごろかというところまで推定できる。」
 
と滋賀大の細馬広道氏が記しています。
 
 観光地の土産物として大流行したコロタイプ印刷による絵はがきの特長をもっとも端的に言い表しています。また、拡大しても画像がしっかりしていることを特に強調しています。
 
 コロタイプは、約150年前にフランスで生まれた印刷技術で、ガラス板を刷版に使用することから、かつては「玻璃版」と呼ばれていました。
 
撮影・製版・印刷といずれも大変手間ひまのかかる技法であります。
 
しかし、連続階調による滑らかで深みのある質感や印刷に和・洋紙を選ばない特性や耐久性の高い特殊なインキとの融合によってできる、印刷表現は他の版式では決して得ることの出来ないものであります。
 
インキの退色性にすぐれて変色が無いことが特色であります。
 
コロタイプ印刷の最大の特長は、撮影したネガフィルムがそのまま印刷する原板になるという点です。
 
写真の階調を忠実に再現できて、しかも独特の味わいを持っていること、撮影者の意向を最も正確に反映させることができる印刷技術であります。
 
大量には作れないオリジナルプリントの限界をカバーできる表現方法として、コロタイプ印刷が持つ特性は、その写真の撮影者の意向を的確に伝えています。
 
 1855年(安政2年)、フランス人ポアテパンはゼラチン液重クローム酸を混ぜ、ガラス板に塗布して感光版をつくり、ネガを焼き付けて印刷インキを付着させ、写真の印刷をつくることに成功したのが、コロタイプ印刷の初めであります。
 
 ほとんど同時期に、チェコのフスニック教授もこの研究をおこない、その印刷物をドイツの写真雑誌に発表しました。
 
その後、ドイツ人のアルバートも研究を進めながら、フスニック教授の工場を買収してその実用化をはかりました。また、1873年(明治6年)にコロタイプ印刷機(手刷機)を設計して大いに進歩発展に貢献しました。コロタイプの別名をアルバートタイプというのはこれによります。
 
 日本のコロタイプは、明治16年(1883)内閣印刷局三枝守富氏などによって糸口が開かれ、次いでボストンで留学中の小川一真は、岡部長職氏の援助を受けてコロタイプの製版印刷を修得しました。帰国した一真は、京橋に小川製版所を設立しました。
 
また、明治22年には星野錫がアメリカでアートタイプと呼ばれていたコロタイプの技術を習得して帰国し、深川で東京印刷会社の名でコロタイプ印刷を営業しました。こうして日本のコロタイプは始まりました。
 
 この版式はゼラチン版であるので小部数で精巧な製品をつくるに適しています。優れた製品は写真印画に近く、これまで石版の描版しかなかった時代に出現した技術はまことに驚嘆すべきものでありました。また、書画の複製に他の製版法に比べるまでも無く良い製品をうることができました。
 
これが小川一真の光筆画、大塚稔の工芸画となって広く流布して行きました。また、木版の掛け合せ刷りで応用木版として東洋絵画の複製にその威力を発揮しました。
 
 印刷の初期には手刷りといって石版の手刷機が利用されていましたが、明治35年(1902)には、石版の平台動力機が輸入され、これをコロタイプ印刷機に改造しました。そしてこの機械によって、書籍の口絵、絵はがき、写真帳の印刷に利用され、手刷機は図録、色紙、日本画の複製などが印刷されました。
 
  製版・印刷の実際
 
 【刷版のなりたち】
 
  ゼラチン液に重クローム酸塩を混合し、厚ガラス板に塗布して50度C~60度Cで乾燥させると感光性を持った膜面に不規則な皺(レチキレーション)が出ます。この微小皺は約250分の1吋位の大きさで、インキのひっかかりとなる重要なものです。
 
こうしてできた感光板をあらかじめ用意した写真ネガを重ね、しっかりと密着させ、焼枠にアーク燈で7分ほど露光し、つぎに裏焼といって焼枠より取り出し裏面より全面露光します。これにより版面の硬膜をうながします。
 
 焼付けがすむと重クローム酸をとるための水洗をします。
 
竪型流水バットが使われますが、約1時間でゼラチンに取りこまれている重クローム酸塩は水に流出、硬化されたゼラチン膜面が残りネガのイメージが微かに認められます。次ぎに通風乾燥してコロタイプ刷版が出来上がります。
 
 印刷の手順は、この刷版を再び水につけ約5分で取り出して、グリセリンと水を混合した湿し水を約10分版面に盛り湿潤します。これを取り去って版面の余りの湿し水を、水取りローラーで除き、印刷機版盤にのせ着肉に移ります。
 
 ここでコロタイプ刷版の版面を少し詳しく観察をして見ると、湿し水を吸ったゼラチン面は膨らんで、顕微鏡で見ると明らかにそのシワと着肉の状態が観察されます。
 
刷版の黒い部分は最暗部のインキのついた状態で、シワの低い谷の部分より山の上に向かってインキは付着しています。刷版の白い部分は未感光部でシワの状態がよく分ります。
 
焼付けによって出来たゼラチン膜の硬化は、ネガの濃淡の度合いによって出来ています。暗部は最も硬く深くみえ、明部にしたがって浅く柔らかくなっています。湿し水は柔らかい部分ほど多く吸収され、硬い暗部は最も少ない水を含んでいます。
 
 着肉(インキング)は、通常裏革ローラーにより、暗部にまず肉盛し次いで膠ローラーで中間部より明部に肉盛りします。平台動力印刷機の場合は、圧胴の左右に裏革ローラーと膠、またはゴムローラーで、交互に機械の往復運動により肉盛りされます。
 
そして湿し水を含んだ度合いにしたがってインキの付着量は異なり階調を構成します。湿し水は印刷中50枚から100枚ごとに繰り返しあたえて、階調のつぶれを防ぎます。
 
 【コロタイプの感光液】
 
  感光液の処方
 
 製版で一番大切なのは感光液であります。その要素を分けてみると3つに区別することができます。
 
1、 ゼラチン
2、 感光主材  重クローム酸カリ
          重クローム酸アンモニア
3、補助剤  安息香チンキBenzoin tincture (ゼラチンの硬化)
         アルコール(泡止め、安息香チンキと混和、延展)
         硝酸鉛(クローム塩と化合してクローム酸鉛を形成)
         クローム明礬(硬化剤)
         炭酸マグネシア(硬化剤)
 
  主体はゼラチンで感光剤を添加してクローム酸ゼラチンとし、印刷時の耐刷力を増すことと、ゼラチンの硬さを調整するために安息香チンキ、クローム明礬などの硬化剤を加えます。
 
硝酸鉛は重クローム酸と化合してクローム鉛を形成します。
 
版膜は黄色をつけ焼付けの度合とインキの付着量を見やすくします。クローム明礬と炭酸マグネシアは現在あんまり使用されていません。
 
 感光液の処方、作り方には7通りありますが、各社工房によって独自の処方があります。処方の量はゼラチンの濃度と気温や湿度を考えて作るのがベターであります。夏季は硬ゼラチンを、冬季は中硬あるいは軟ゼラチンを使用し、クローム塩の量も夏は若干減量します。
 
重クローム酸カリと重クローム酸アンモニアの性質を比較すると、カリはアンモニアの2分の1くらいの感光速度しかありません。
 
逆にいうとアンモニアは2倍の感光速度を持っています。それとともにクロームゼラチンゾルのさいの自然硬化は、同じように作用します。
 
 硬膜剤の量は感光剤の量とも関係が生じます。安息香チンキはインキの付着量に影響し、多量になればインキは多く付着しますが、暗部の階調をつぶす傾向があり、感光剤の量と見合わせてなるべく少ないほうが安全です。
 
 クローム明礬はインキの付着量には影響が少ないですが感光液が不溶解になります。現在製版技術者のほとんどは、安息香チンキの量を調節して使用し、クローム明礬は用いていません。
 
 硝酸鉛は先に述べたように焼度、インキの付着状態をみる目的と若干の硬化作用をもっています。製版作業の焼付け後水洗するとカリとアンモニアは水洗によってゼラチン膜より水に溶解されてしまいますが、クローム鉛は粒子が大きいために膜中に抱かれて残ります。感光液はレモン黄色を呈します。
 
 アルコールの使用には、安息香脂は樹脂をアルコールで抽出したもので、これを感光液の調合のさいに添加すると局方のままでは濃く、充分に混合しないと小さな粒状になることがあります。
 
そこでアルコールで薄めてよく混合するようにするとともに感光液の泡を消すことです。その次にはガラス板に流し引きしやすくなる効果もあります。インキの付着量や階調などには影響はありません。
 
【感光液の作り方】
 
 ゼラチン、重クローム酸塩の計量を行い、まずゼラチン溶液を作る陶製のビーカーに所定の水とゼラチンを入れて、ゼラチンが吸水するまで(膨潤)放置します。水の温度によりますが約1時間ほどかかります。水温が高くてゼラチンの粒状あるいは板状の上皮の形がくづれるようでは不可です。また長時間放置しておくことも注意が要ります。
 
膨潤が終った時に湯煎にかけます。湯煎の温度も沸騰しないように過熱します。また完全に溶解するまで攪拌しない。こうしてゼラチンゾルができたならば感光剤を加えます。ゼラチンはあまり急激にかきまわすと泡立ちがひどく良い結果はえられません。
 
 ついで安息香チンキを通常等量のアルコールで薄めて、かなり速い速度で掻きまわしつつ注加します。硬膜剤としてクローム明礬を入れる場合に飽和液を使用すると、滴下したままゼラチンゾルとともに固まって全体に混和しなくなります。5倍ぐらいに薄めて掻き回しながら注加します。
 
終りに硝酸塩を30ccほどの水に溶いて同じように掻き回しつつ注ぎます。
 
調合を終った感光液は冷暗所に入れて10時間前後放置し、ゼリー状になると同時に熟成がされます。調合直後に製版することは通常は行ないません。時間をおき夏季は要冷蔵であります。
 
【版ガラス】
 
 版ガラスは8~10mm厚の磨きガラスを使用します。凹凸や反りのあるものは、印刷時に割れてしまいます。そして表面を窓ガラスより細かい曇りガラスを使用します。素ガラスでも使えますが下引き(感光膜とガラス面を密着する工程)が複雑になることで一般的には曇りガラスにしています。勿論キズものは不可です。版ガラスの寸法は、用紙の規格に合わせています。
 
  B4版用  30cm×40cm
  A3版用  36cm×48cm
  B3版用  45cm×60cm
 
【刷版の洗い方】
 
 板ガラスは清浄でなくてはいろいろと故障の原因となります。感光膜が印刷中剥がれることがあります。また印刷を終った版は感光膜を落とし、綺麗にしてつぎに使える準備をします。一般に苛性ソーダを用いて落とします。
 
  苛性ソーダ  1000g(10kg)
  水      500000cc
 
を溶いて、陶器かコンクリートなどの苛性ソーダに耐える性質の水槽に貯え、常時新しい板ガラスや使用済みの版も感光液が溶けるまで漬けておき、使用時取り出してよく水洗をします。冬は微温湯が適しています。通常5時間くらいですむように苛性ソーダを濃く溶いて時折補充します。
 
 ガラスを洗う時に、まず苛性ソーダを水洗いしてから、タワシに磨き砂をつけて表面のみ磨いたのちよく水洗してから、大型の掛枠に移して乾燥します。
 
【下引きの方法】
 
 下引きは支持体の板ガラスと感光膜を密着するのに絶対必要なことであります。いろいろな方法がありますが最も実用的で簡単な方法は、
 
 ビール下引液
   ビール   30cc(腐敗するまで使用できる)
   珪酸ソーダ 3cc(50%)
   水     30cc
 
 手順としては洗い終わった版ガラスを乾燥機にかけて40度C~60度Cに加温し、これを水平台にのせ下引液を流しびきします。一端を少し高くして低いほうにビーカーなどを当て余液をもどし、掛枠にかけます。下引液はくり返しつぎのガラス版に使用します。
 
 下引液が乾いてから水を流しながら木綿布で軽く洗って水を切り、乾燥箱に戻して加温し、感光液流布の工程にかかります。
 
【感光液の塗布の方法】
 
  流布量
 流布量は感光液の濃さと関係します。薄い液は比較的少量ですみますが、濃い液はやや多く引くことになります。各々限度があり、それをこえると乾燥後の版面に小さな波状を生じ、印刷画面にでてきます。したがって波状の起きない最大限度に量を決めなければなりません。
 
およその平均量は
 
板ガラス面積      感光液の量
 30cm×40cm   50cc~60cc
 36cm×48cm   80cc~110cc
 40cm×60cm   130cc~160cc
 
 流布量の引き方として、軟ゼラチンの感光液を厚くひくと光輝部の出ない憾みがあり、粗い目の用紙、布地の印刷には、ゼリー状強度の高い硬ゼラチンの感光液を少し厚めにひくなどの加減が必要であります。
 
【感光液のひき方】
 
 乾燥箱の保管室内は作業にあたって20度C~30度Cに保たれた室内で行ないます。室温が低いと流布中に感光液が凝固して失敗します。また、室温を補うのには板ガラスを良く温めておきます。このさい熱くてガラスが手に持てないようではいけない。また、作業室内は清浄にしておかなければならない。なぜならば、印刷物のスポット(白点、繊維のクズの小さな白線)はこの工程で出るもので充分注意しなければならない。
 
【感光版の作成】
 
・感光液を湯煎にかけて溶解(途中で掻き回すと気泡の原因になる)します。
・ 下引きの終ったガラスを乾燥機に入れて加温します。
・加温中に水平器で確認します。(版ガラスの厚さの不平均などがあるからその都度水平をはかる)
・ 室温を整え、室内のホコリを静めます。
・溶解された感光液を綿布を三重にして1000cc計量カップに濾しながら移します。(こし布が粗いと          気泡が出てスポットの原因を作る)
・板ガラスを乾燥機内よりとり出し水平台にのせ、あらかじめ計量した液を流しびきします。
・流しびきが終ったならば気泡、ホコリを細かい尖った棒で除いて乾燥機内にもどします。  
 
  これらの作業のポイントは、液を均等に流しびきすること、気泡などを出さないことであります。
 
【乾燥機の構造】
 
 乾燥機の部屋は他の作業場と区切られていることが肝要で、また、乾燥機は次ぎの要点を備えている必要があります。
 
・ 排気が防塵用の布をとおして完全なこと。
・ 外気(風)が直接入らないこと。
・ 開放、密閉が出来ること、暗くすることが出来る。
・ 機内の温度は50度C~70度Cの範囲で加温が出来ること。
・ ホコリの入らぬように震動のない場所を選ぶこと。
 
  熱源には電熱を使用します。過去にはガス・木炭を使いました。乾燥所要時間は感光液の流布を終え、  扉を閉めて電灯を消し、1時間程度で検視窓からみて80%程に乾いた頃合をみて熱源を切り、自然に常温に近くなるのを待ちます。その時間は約2時間程度であります。
 
版の保存性は自然硬化で短く、翌日に残すことは冬季を除いて避けたほうがベターであります。
 
【焼き付け作業】
 
 感光版の冷却がすんでから焼き付けに移ります。焼き付けはネガと感光膜面を合わせて画面の焼き付けを行なうことを素焼きといいます。それが済んで焼き付け枠からはずし裏焼き枠に膜面をふせてガラス面より全体に曝光することを裏焼と云っています。
 
 焼き付け枠は、手焼き枠を用いるか平版と同じ真空焼き枠を使用します。焼き付け時間は、網点ネガの場合はおよそ一定していますが、連続濃淡(階調)のネガは適当の焼度を得にくいので焼き枠の裏から締木を一方だけもどして調べ、覆い焼をします。この操作は手焼き枠の方が便利であります。
 
 焼き付け時間のおおよその時間は、通常の濃さで曇りガラスを掛けて太陽光で3分~4分の範囲であります。アーク燈で45cmの距離をおいて5分~6分行ないます。焼き付けの場合線画、網ネガを除いて曇りガラスで焼き枠面を覆い、散光にして焼き付けを行ないます。柔らかい光りのほうが暗部の階調をよくするとともに、ガラスのキズなどが出ないなど好結果をもたらします。
 
 焼き付けの作業場はあまり明るい所では組み込み作業中に感光する憾みもあり避けたほうがベターであります。焼き付けの組み込みは画面外の周りに黒紙をめぐらしてマスクします。ネガは上向きに入れ版面を下に向け、それから白紙を1枚のせて裏板をかぶせ平均に締めます。このさいの白紙は締めるときのズレと焼き枠のガラス面から、ネガの濃さのおおよそをみるに便利な役目をします。
 
 裏焼き板は平らな板に黒ラシャを貼ったもので、周りはガラス板のズレないように15mmの枠をつけます。要は浅い箱のようなものであります。曝光時間は10分くらいで日陰かアーク燈でおこないます。
 
 裏焼きの効果は感光膜の硬化であって、版の柔らかいときは時間を多めに、硬いときは少なくしますが、一般には感光液で調節して裏焼きは一定にします。
 
 裏焼きの度合(時間)が少ないと階調の明部は出ません。反対に多すぎると平調となります。また、インキの付着量も焼き付けが少ないと減り、増す毎に多くなりますが限度を超えるとカブって平調になります。
 
【ガラス版の水洗いと再乾燥】
 
 裏焼きの終った版は速やかに水洗槽に入れて感光性をなくします。水洗時間は水温に比例して違います。要はクローム酸塩を抜き去ればよいのです。
 
 水温と水洗い時間(流水による)
    13度C   2時間
    15度C   1時間30分
    18度C   1時間
 
 完全に水洗された場合は、硝酸塩が入っていないと、もとの透明なゼラチン膜に感光硬化された個所のみ、少し黄味をもって版画面を見ることが出来ます。硝酸塩が処方された版は淡黄色にクローム鉛が残ります。水洗槽には20度C以上の水温は避けます。
 
 水洗がすんだ版は、掛枠にかけてホコリのない通風のよい日陰に置くか、扇風機により速やかに乾燥します。乾燥途中で温度或いは通風条件が極端に変化すれば印刷時に乾きムラが出てきます。
 
【コロタイブ写真原板】 
 
 感光材料には、富士複写用乾板、リス乾板、富士製版用反転フイルムを使用して表現のイメージや作業性を勘案して撮影原板を選びます。撮影済みの写真原板を受け取り、印刷面積と同寸ならばこれをそのまま右向き反転して直ちに刷版に焼き付けしますが、説明文を入れたり1頁に何点かを組み合わをおこないます。なお実際は濃度の薄いネガ、濃度過多などと多様であります。
 
指定の原稿を参照して印画しかないものは複写、フイルムのあるものは反転複写し、説明文は写真植字からリス乾板に撮影します。これらを処理して後述の貼り込み室にまわします。なによりも濃度階調をそろえることで最終作業としての補力、減力の工程で補う手だてはありますが、それは補足作業であって、これに依存することは出来るだけ避けるべきであります。
 
 線画や文字の貼りこみ用に、コダリス、フジリス、コニリスを使用します。階調がないので簡単に考えやすいのですが、写真植字の明朝体の細い横線はつぶれやすいものです。
 
露光、現像とも一定に決めておくべきで、往々にして起こる文字の太り、細り、横線のツブレは醜いものの一つであります。レイアウトを要する場合は乾板を使用し、硬膜して貼り込みをします。ストリップフイルムは膜面を細く切ると捲く性質があって使いにくいので注意します。
 
【膜はがし、貼り込み、塗り込み】
 
 コロタイプの原板は正しい右向きのネガを作ることで、そのために撮影されたネガは乾板、フィルムともいったん支持体から剥離してB4判あるいはA3判などの貼り込みガラスに、指定のレイアウトにしたがい貼り込みます。複写、反転(ネガ~ネガ)の処理も直接撮影のものと混同するので、すべて通常の左向きに写して、説明文なども同一処理のもとに貼り込み作業をします。
 
 工程はまず硬膜処理を次のホルマリン溶液で5時間前後竪バットで浸しておき、取り出して水洗いを充分にします。直ちに掛枠に移し、日陰のホコリのないところで乾燥します。
 
   局方ホルマリン   1000cc
   水         2000cc
 
また急を要するときはホルマリン原液に10分間浸した後、同じように水洗い乾燥の処理をしますが、長時間かかって硬膜するほうが安全であります。フィルムは特に硬膜が完全でないと剥膜液で溶解する場合があります。ホルマリンは気体の水溶液であるので、随時原液を補充します。
 
貼り込みに先だって印画原稿を参照し、ネガの不要部分を切り捨てます。重合する場合は最も正確に切り込む必要があります。そして乾板は膜面のみを切り、フィルムは支持体のフィルム裏側から膜とともに不用部を切り捨てます。レイアウトの複雑な場合は下図を模造紙に書き、それに従って修整ペンあるいは片刃安全剃刀、細身の切出しナイフを使って作業を行ないます。
 
【フイルム剥膜】
 
・ 乾板剥膜液
  水     1000cc
  弗化水素酸 20滴~30滴
 
 塩化ビニールかセルロイドバットを使用します。陶器バット、ほうろう引きバットは腐食されるので不適であります。同液に浸けて30秒ないし1分で剥がれるまで放置します。全体がはがれたならば硫酸紙を支持体として水バットに移し、静かに水中で水洗いをかねて正しく硫酸紙に拡げ、貼り込みに移ります。多量の場合は硫酸紙に移し、水洗い後重ねて貯めておいて貼り込むこともあります。
 
・ フィルム剥膜液(苛性カリ法)
 
  第1液 苛性カリ   50g
  第2液 クローム明礬 50g
  氷酢酸        10cc
             (クローム明礬溶解後添加)
 
 第1液を40度C~50度Cに湯煎で加温しつつフィルムを侵漬すると、1~2分で剥がれます。完全剥脱後静かに箸のような棒でとりあげ、水洗いして第2液に入れます。第2液は洗浄剤であって、第1液からあげたときは膜の表面は粘っていますが、第2液でとれてしまいます。剥脱膜は非常に弱くなっているので取り扱いは硫酸紙の支持体で静かに操作することが肝要であります。
 
 フィルムの剥脱法は各フィルム会社の下引き法によるもので、さくら、富士フィルムとも、この剥脱法を容易にするように下引き法を研究して、苛性カリ法に一定されています。
 
【貼り込みの方法】
 
 まず貼り込みの接着糊を用意します。これは一般にゼラチン溶液を使用します。
 
   
 水    500cc
  ゼラチン 50g(膨潤してから湯煎で溶解する) 
 
ライトテーブル上に下図を置き、その上に下図より大きなガラスを重ねてさらに貼り込みガラス(窓ガラスの上質な凹凸のないもの)を置いて、ゼラチン液を適量ガラス部分に流して手早く硫酸紙にとった感光膜を下向きに重ね紙のみをはがします。この動作を繰り返し、全部所定の膜を移してから、ガラスと同面積の硫酸紙をふたたびガラス全面に覆い、スクイージをかけて余りのゼラチン液を去り、硫酸紙をはがして膜の貼り込み位置を正確に直して平らに置き、自然に乾燥をまちます。
 
 レイアウトの複雑な場合第1回の貼り込みで写真画面を貼り、いったん乾かしてから再び下図を置いて説明、見出し、カットなどリス乾板撮りのものを第2回として貼り込みます。
 
 貼り込みが乾いてから次ぎに塗り込み、線引きが容易に綺麗にあがるよう透明の薄いセロファンを全面に覆い被せます。貼り込み糊ゼラチン液を倍量に薄めた糊を前面に流しびきして、あらかじめ水に浸したセロファンをかぶせて静かにスクイージして掛け枠に移します。
 
【塗り込み】
 
 貼り込み、セロファン覆いが乾くと塗り込みの作業に入ります。貼込原版の不要部分は、全て光の通らないように墨かオペーク(紅柄煉製品)で塗りつぶします。
 
 まずライトテーブル上に下図を置き、貼込み原版を置いて位置を決め「烏口」で線引きをします。定規、楕円型、雲形定規などを使って、キレイな線で必要部と不要部の境界を描きます。ついで太筆で不要部を塗り込みます。乾板の塗り込みには主として墨をビールですったものを使います。
 
【修整の仕方】
 
 ここでの修整とは、刷版焼付けの直前に加えるもので、その目的はムラとり、スポット、ハイライトの描出、シャドウのつぶれ防止が主であって最終的な補筆であるので、このような欠点が原版に出ないよう前もって原稿からネガ撮りをするさい、充分に前修整を加えておくことが重要であります。
 
 染料で修整を加える部分に脱脂綿でまず唾液あるいはハイポーの薄い液で湿りをあたえ、染料を適宜の濃さにして補筆します。濃すぎた場合はアンモニア水を薄めて綿で拭きとるか、全体再修整の場合はバットで水1000cc、アンモニア水5~10cc程に浸しておけば脱色します。技法としては薄めにして何度も補筆することが失敗を少なくします。
 
 広範囲にそして一時的な場合はエオシンを水とグリセリンで溶解しタンポ(脱脂綿を布で包んだもの)で原版の裏面から打ってムラ取りをします。手早い方法なので、暗部のつぶれ防止をかねて常時行なわれています。
 
【平台印刷機】
 
 印刷の作業室は直接外気が入らないようにします。できれば温度、湿度の調節装置があればベターであります。一般には印刷室は階下に設けて西日の入らない場所を選びます。冬季にはスチームかガスストーブを入れて、ホコリと乾燥を避けるようにします。室温は20度Cで湿度70%を基準として前後の差を少なくすることが大切です。限界は17度C以下30度C以上では印刷は不可能です。
 
 平台式印刷機で、回転数は1分間に10回転で、版盤1往復1回転と2往復1回転と踏みかえる構造になっています。印刷紙が薄い時は2往復1度刷りとし、厚物印刷紙では1往復2度刷りとして、印刷枚数より階調の豊富な印刷物を作ることが肝要であります。
 
【ローラーの調整】
 
 手刷り、機械刷りともに裏革ローラーや膠とゴムローラーを使用します。最近では合成樹脂によるローラーも用いられています。裏革ローラーは暗部に着肉することを目的とし、版面を早く往復すればインキは再びローラーに移り速度を落とすと版面にインキが付着するような硬目なインキで印刷されます。
 
 膠ローラーやそのほかのローラーは、階調の中間濃度より明部にかけて着肉するのに使用します。手刷りの場合はまず革ローラーで適宜に暗部に着肉して、次ぎに膠ローラーで着肉して印刷紙をのせて印刷します。機械刷りは前方(版盤側)に膠ローラーをかけ、裏側に革ローラーを掛けるようになって版盤は1往復すると交互にローラーがかかるようになります。
 
【インキの調合】
 
 他の版式の印刷インキより硬さ、粘調度ともに高いものが要求されます。現在は亜麻仁油のみをペヒクルとせずに、合成樹脂その他のベヒクルと混ざった型のインキが一般的であります。このことは印刷物の乾きの遅い問題とインキの粘度にからんで、この亜麻仁油が捨てきれず現在も使用されています。
 
 印刷時、革ローラー用インキは4号ワニスで適宜に軟らかくし、膠ローラー用インキはラード豚脂でのばして使用します。したがって印刷時インキ盤は機械の前後2個所に設けます。
 
 インキの硬さは版盤の速度と関連しますが(速ければ軟らかく、遅いと硬くする)いずれにしても肉壷からひき出すことは不可能で、革ローラーでインキ盤が作動中ヘラびきして印刷を行ないます。
 
【印刷用材料】
 
 薬品類 アンモニア水,ホルマリン、パラフィン,グリセリン、タンニン酸、クエン酸、ワックス脱脂綿、
 
 用 具 切出しナイフ、拭布(サラシ布、メリンス)、筆(大、小)、物差し、インキ用ヘラ、
 油 類 揮発油、マシン油、石油、グリス、
 
 その他 インキ類、4号ワニス、古新聞(水取りローラー用)、吸取紙、ハトロン紙(輪隔枠用)、40听中質 白紙(版下用)、
 
【印刷の手順】
 
 機械の操作には機長、助手の二名で行ないます。
 
(A) 刷版を水に5分間浸します。それから湿し水バット(グリセリン500cc+水500cc)に移して10分位漬けておき、引き上げて版の表裏をよく拭いて版盤に白紙(B40听)を置き版を上にのせて締金で固定します。
 
(B) 版盤の高低、水平を調べます。盤の左右にハンドルがあり、棒定規が付属しているので、機械の左右にかけて版の高さをはかります。
 
(C) 次いでインキをインキ盤にヘラびきして機械を始動させ、ちょうどよい濃さに着肉するまでインキングします。ローラーの上げ下げは印刷機の圧胴の両側についているハンドルで操作します。
 
(D) 見当ぎめをします。版盤の天地左右にネジがあり、それを調節しておよその位置でヤレ紙(不良紙)を通して刷り、物差しで正確に測って版盤を移動して見当を合わせます。
 
(E) 始めは「刷り込み」と称して正しい階調が出るまで少しずつ(10枚くらい)印刷して湿し水を含ませます。また画面の外をホルマリンで固膜補強をします。機械刷りで50枚~100枚で画面(版面)を調整して、いわゆる刷りよく、そして正確な階調になるよう原稿を参照して作業します。
 
(F) 通常1回転1度刷りを2回印刷して、調子の豊富なよいものを刷り上げることを目標とします。また、薄い紙、柔らかい紙を2回転印刷することは版面がゼラチン膜の直刷りであるので少し無理がかかります。柔らかい紙の場合は、紙に「膠ドーサ」をひくか、下ニスをひいて使用し、薄い紙は台紙に天貼りして印刷します。
 
(G) すべて印刷用紙は使用前日までに紙干しにかけて使用します。そのままだと紙の伸縮やシワの弊害が出て良い印刷は出来ません。
 
 おわりに
 
 現在、コロタイプを単なる印刷技術として捉えるのではなく、文化財の関わりの中で培われ保持し続けてきた技術が絶えようとしています。戦前には近畿地方でも25社が営業していましたが、現在では京都に3社が生き残っています。今でも絵画や書の複製をもって、その技術の保存と、余光を伝えています。
 
 コロタイプの製版・印刷で述べたように、コロタイプはまさにアナログの世界です。銀塩フィルムによる原寸大撮影という特長や、手作業によるレタッチワークなどアナログ技術によって得られる雰囲気は、他の印刷方式では表現できないと考えられていたことが、最近のデジタル技術を利用することにより可能になりました。デジタルデータをもとに、それをアナログデータに置き換え、コロタイプにある特長を失うことなく、逆にデジタルだけでは表せない、手仕事によるアナログ独特の精緻で、暖かみや温もりを表現することが出来るのが、コロタイプ印刷であります。
 
 本編の作成には、飯沢幸太郎氏の「日本人の写真・歴史と現在」、村角紀子氏の「審美書院の美術全集に見る「日本美術史」の形成」、印刷出版研究所刊「特殊印刷シリーズ第7・8巻」などの一部を参考にしました。
 

バンドエイドのようなパルスオキシメーター

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パルスオキシメーター(pulse oximeter)
 
Wiki
 
プローブを指先や耳などに付けて、侵襲せずに脈拍数と経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターする医療機器である。モニター結果を内蔵メモリーに記録できるものや腕時計のような小型のものもある。

 Organic electronics could lead to cheap, wearable medical sensors
 
Date:December 10, 2014    sciencedaily.com
Source:University of California - Berkeley
 
Summary: A pulse oximeter, commonly used to measure heart rate and blood oxygen levels, has been created using all organic materials instead of silicon.
 
The advance could lead to cheap, flexible sensors that could be used like a Band-Aid.
 
 Future fitness trackers could soon add blood-oxygen levels to the list of vital signs measured with new technology developed by engineers at UC Berkeley.
 
 "There are various pulse oximeters already on the market that measure pulse rate and blood-oxygen saturation levels, but those devices use
rigid conventional electronics, and they are usually fixed to the fingers or earlobe,"
 
said Ana Arias, an associate professor of electrical engineering and computer sciences and head of the UC Berkeley team that is developing a new organic optoelectronic sensor.
 
イメージ 1By switching from silicon to an organic, or carbon-based, design, the researchers were able to create a device that could ultimately be thin, cheap and flexible enough to be slapped on like a Band-Aid during that jog around the track or hike up the hill.
 
The engineers put the new prototype up against a conventional pulse oximeter and found that the pulse and oxygen readings were just as accurate.
 
The research team reported its findings in the journal Nature Communications.
Giving silicon a run for its money
 
A conventional pulse oximeter typically uses light-emitting diodes (LEDs) to send red and infrared light through a fingertip or earlobe. Sensors detect how much light makes it through to the other side.
 
Bright, oxygen-rich blood absorbs more infrared light, while the darker hues of oxygen-poor blood absorb more red light. The ratio of the two wavelengths reveals how much oxygen is in the blood.
 
For the organic sensors, Arias and her team of graduate students -- Claire Lochner, Yasser Khan and Adrien Pierre -- used red and green light, which yield comparable differences to red and infrared when it comes to distinguishing high and low levels of oxygen in the blood.
 
Using a solution-based processing system, the researchers deposited the green and red organic LEDs and the translucent light detectors onto a flexible piece of plastic. By detecting the pattern of fresh arterial blood flow, the device can calculate a pulse.
 
"We showed that if you take measurements with different wavelengths, it works, and if you use unconventional semiconductors, it works,"
 
said Arias.
 
"Because organic electronics are flexible, they can easily conform to
the body."
 
Arias added that because the components of conventional oximeters are relatively expensive, healthcare providers will choose to disinfect them if they become contaminated. In contrast,
 
"organic electronics are cheap enough that they are disposable like a Band-Aid after use,"
 
she said.
 
 Journal Reference:
 
1.Claire M. Lochner, Yasser Khan, Adrien Pierre, Ana C. Arias. All-organic optoelectronic sensor for pulse oximetry. Nature Communications, 2014; 5: 5745 DOI: 10.1038/ncomms6745
 
Pulse oximetry is a ubiquitous non-invasive medical sensing method for measuring pulse rate and arterial blood oxygenation.
 
Conventional pulse oximeters use expensive optoelectronic components that restrict sensing locations to finger tips or ear lobes due to their rigid form and area-scaling complexity.
 
In this work, we report a pulse oximeter sensor based on organic materials, which are compatible with flexible substrates. Green (532 nm) and red (626 nm) organic light-emitting diodes (OLEDs) are used with an organic photodiode (OPD) sensitive at the aforementioned wavelengths.
 
The sensor’s active layers are deposited from solution-processed materials via spin-coating and printing techniques.
 
The all-organic optoelectronic oximeter sensor is interfaced with conventional electronics at 1 kHz and the acquired pulse rate and oxygenation are calibrated and compared with a commercially available oximeter.
 
The organic sensor accurately measures pulse rate and oxygenation with errors of 1% and 2%, respectively.
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怖い電子レンジ「誤使用」発煙事故

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電子レンジでの合成実験を企画したが、途中で中止した。
 
電子レンジによる過熱は便利ですが、かなり危険な要素が潜んでいる。マイクロ波を撒き散らすわけですから多用は禁物です。化学結合の切断なども危険と以前は良く言われたものであるが誘電加熱ということで、この問題は忘れ去られた感がある。
 
卵などの食品の破裂や飲み物の突沸事故(突然沸騰した液体が飛び散り、ヤケド)は良くありますが、発煙事故はあまり知りませんでした。こびりついた「こげ」などは瞬時に1200℃以上になっているという。発火寸前である。
 
サツマイモをラップに包んで電子レンジでする人の気が知れぬ。炭化して発煙という事故になる。サツマイモは素焼きの容器でストーブの上でゆるりと焼くものです。ジャガイモも電子レンジで丸ごとは不可ですね。
 
シャープさんによると
 
「庫内の食品が燃えだしたときは、ドアは開けないでください。開けると空気が入り、勢いよく燃えることがあります。
 
ドアを閉めたまま、運転を止めて電源プラグを抜き、火が消えてから、必ずお買いあげの販売店に、点検を依頼してください。」
 
という。
 
割れたジャガイモと耐熱皿…怖い電子レンジ「誤使用」事故
 
産経 12月16日(火)8時5分配信   headlines.yahoo.co.jp
 
簡単に食品を調理できることから、毎日の生活に欠かせないという人も多い電子レンジ。ただ、ちょっとした使い方の間違いでトラブルが発生することがある。
 
メーカーは取り扱い説明書で注意すべき事項を分かりやすく表記する努力をしているが、トラブルはなくならない。(平沢裕子)
 
 ◆自動調理で過加熱
 
 関西地方に住む20代の会社員女性が先月、購入したばかりの電子レンジでジャガイモを加熱していたところ、電子レンジ内から発煙、火災報知機が鳴り消防車数台が駆けつける騒ぎとなった。
 
 火災は免れたものの、ジャガイモは炭化し、耐熱皿が割れた。電子レンジの内部も焦げて真っ黒になってしまった。室内に充満した焦げ臭いにおいは1カ月たっても消えないままだ。
 
 女性の電子レンジには、利用者が時間や出力を設定して加熱する「手動」と「肉ジャガ」や「ビーフシチュー」などレシピに合わせて自動的に加熱する「自動調理」の機能があった。
 
 女性は、カレーを調理していた際、まだ堅かったジャガイモだけを取り出して耐熱皿に入れ、「肉ジャガ」の自動調理の設定で加熱していたところ、発煙した。
 
 説明書によると、自動調理は肉や野菜、水の分量を守って使うことが前提。
 
「肉ジャガ」の設定の場合、材料をすべて耐熱皿などに入れ、40~60分加熱する。
 
説明書ではこの設定がカレー調理の仕上げにも使えると記載されていた。
 女性がメーカーに連絡したところ、メーカーの担当者は
 
「少量の場合は、自動調理ではなく手動の設定で様子を見ながら加熱すべきでした」
 
と説明した。女性は
 
「ジャガイモは少量ではなかったし、自動調理の設定は、問題が起きれば自動的に止まるものと思っていた。説明書もきちんと読んでいたのに…」
 
と語る。
 
 ◆消費者は声上げて
 
 電子レンジは、電波が食品に含まれている水の分子を振動させて摩擦熱を発生させることによって、食品を加熱する。
 
水分が少ない食材を少量、加熱した場合、短時間で水分が蒸発し、焦げた食品から煙が出たり発火したりすることもある。
 
 イモやゴボウ、ニンジンなど水分の少ない野菜については、加熱時に発煙したり、発火したりする事故が全国の消費生活センターなどに報告されている。
 
 消費生活アドバイザーの池見浩さんは
 
「説明書と異なる使い方をしてトラブルが起こった場合、消費者の責任は免れない」
 
と前置きしたうえで、
 
「説明書が分かりにくいためにトラブルが起こっているケースもある」
 
と指摘する。
 
 メーカーは説明書で大きな事故につながりかねない禁止事項を大きな文字で説明するなど工夫を凝らしているが、
 
「トラブルが起こって初めて気付くことも少なくない」
 
(池見さん)。
 
 池見さんは
 
「説明書を読んで分かりにくいところがあったら、メーカーに問い合わせてほしい。消費者が声を上げることで企業が問題に気付けば、商品や説明書が改善され、誤った使い方による事故をなくすことにもつながる」
 
と話している。
 
 ■庫内の汚れも発火原因に
 
 独立行政法人、製品評価技術基盤機構(NITE)に通知された電子レンジに関係する事故は、平成18年度から22年度の5年間に706件あり、そのうち103件(14.6%)が消費者の誤使用や不注意な使い方によるものだった。
 
 多いトラブルは、
 
▽ 庫内に汚れが付着したままの加熱や食品の過加熱で炭化し発煙・発火
▽ 飲み物を過加熱し突沸(急に沸騰する現象)
▽ 哺乳瓶の消毒中に破裂
 
-など。
 
 NITEは事故防止のために、
 
▽ 内部のこまめな掃除
▽ 自動の加熱設定は定められたもの以外に使用しない
▽ 少量の食品は手動の加熱設定で様子を見ながら加熱
▽ 飲み物やとろみのあるものは加熱前によくかき混ぜる
 
-などを挙げている。

「ひまわり8号」撮影のカラー画像を初公開

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 36,000kmの高度の「ひまわり7号」 に代わる「ひまわり8号」が静止軌道に投入したという。高度は同じ36,000km。地球の半径が6,500kmだから約5.5倍か。観測波長λ(近赤外追加)や観測時間の短縮などの改良点があるようだ。
 
副局が採用されている。
 
日本近海の気象は秋、冬に激変するので面白い画像が沢山撮影されるであろう。特に台風と冬の日本海で発生する雪雲の発生解明を期待したい。
 
主局/埼玉県比企郡
副局/北海道江別市
 
衛星バス:15年
観測ミッション:8年(並行観測を含む)
 
解像度
可視: 0.5~1km
近赤外: 1~2km
赤外: 2km
 
続く 「ひまわり9号」も2016年度に打ち上げられる予定。
 
 
「ひまわり8号」撮影のカラー画像を初公開
 
気象庁は18日、10月に打ち上げた次期静止気象衛星「ひまわり8号」が撮影した、カラー画像を初公開した。
 
 画像は18日午前11時40分に撮影したもの。日本列島に大雪をもたらした筋状の雲が大陸から日本に向けて非常にたくさん延びている様子がはっきりと見える。
 
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 ひまわりの撮影画像は7号まで白黒だった。
 
8号は静止気象衛星としては世界初となるカラー画像を撮影することができ、来年7月頃から本格運用を始める。

response.jp/article/2014/10/17/235307

 
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mitsubishielectric.co.jp/me/dspace/himawari8_report/
 
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「見えないものを感じる」触覚ホログラム技術、英ブリストル大

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腫瘍を手で感じられるCTスキャンが実現する日
 
「見えないものを感じる」触覚ホログラム技術、英ブリストル大学が開発
 
ブリストル大学の研究者チームが、超音波を利用して、見えないものを空中につくり出す技術を開発した。
 
「腫瘍を手で感じられるCTスキャン」 A Touchable Hologram
 
などが作製できる可能性がある。

TEXT BY EMIKO JOZUKA
IMAGAN AND VIDEO BY BRISTOL UNIVERSITY
TRANSLATION BY MAYUMI HIRAI/GALILEO
WIRED NEWS 原文(UK)     2014.12.18 THU   wired.jp
 
 ブリストル大学の研究者チームはこのほど、目に見えない三次元の触覚形状を、
 
「焦点を定めた超音波を使って空中で」
 
作成する方法を発見したと発表した。触覚技術は最近、急速に成長を続けており、近年のビッグビジネスとなっている。
 
この研究は、12月はじめに『ACM Transactions on Graphics(TOG)』誌に発表されたもので、数千個の微小なスピーカーから音圧波を発生させることによって機能する。
 
このシステムでは、人の手の位置を精密に追跡できるLeap Motion社製のセンサーを利用して、空中に触覚対象物を作製する位置を正確に特定する。

研究チームは2013年12月にUltrahaptics社を立ち上げており、現在の目標は、このシステムで「触れないことの短所をなくす」ことだと、ブリストル大学のスリラム・スブラマニアン教授は述べる。
 

外科医が人体の内部を視覚で診察できる!?
 
研究チームは、このシステムが近い将来に、美術館や手術室、家電製品や自動車業界で実用化されることを望んでいる。
 
例えば、この技術をヴァーチャルリアリティ(VR)システムに組み込めば、触覚の次元を追加することによって、3次元ヴァーチャル環境シミュレーションを強化できるとチームは考えている。
 
さらに、まだ研究の初期段階ではあるが、Ultrahaptics社のひとつの目標は、外科医が人体の内部を視覚で診察できるようにすることだ
 
例えば腫瘍を手で感じられるような、触覚フィードバックのあるCTスキャンをつくれるかもしれない。
 
さらに、このシステムをクルマに組み込むことも提案されている。
 
例えば、運転者にとって死角になる、首の左側に「ピリピリするような感覚」を送って、別のクルマが近づいているのを示す技術だ。
 
ただし、スブラマニアン教授によると、3次元ホログラムを体験する人が、複製された対象物の正確な手触りや重さを感じられるようにするには、さらなる研究が必要だという。

<アレルギー> 皮膚の弱さが原因?

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皮膚もなかなか複雑な化学現象である。フィラグリン(Filaggrin)という表皮蛋白質が注目されているらしい。
 
the-scientist.com/?articles.view/articleNo/29383/title/The-Allergy-Gene/
 
 
 
FLLAGRIN’S FUNCTIONS
Normal skin (above left): In the granular layer of normal skin, the large profilaggrin protein is dephosphorylated and enzymatically cut into 10-12 smaller filaggrin molecules (1). As these cells move up to form the stratum corneum, they flatten their shape by collapsing their keratin structure—a process aided by interaction with filaggrin proteins (2). In the stratum corneum, filaggrin degrades into amino acids essential for maintaining moisture in the outer layers of skin (3). The intact skin barrier of healthy skin keeps allergens, pathogens (bacteria and viruses) and chemical irritants out of the body (4).
Eczema (above right): Mutations in the filaggrin gene greatly reduce the amount of filaggrin protein in the skin or lead to its complete absence (1), resulting in cracks in the skin barrier (2) that expose the lower layers to allergens that are usually kept out, thus causing eczema (3). Once foreign material, such as an allergen, passes through the defective skin barrier, it is spotted by cells of the immune system, leading to inflammation of the skin and other allergic responses (4). If a child is exposed to allergens through the skin, that exposure is more likely to prime the immune system to react aggressively to that allergen later in life, explaining the coincidence of asthma and eczema seen in patients throughout the world.

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The Allergy Gene

By W. H. Irwin McLean The Allergy Gene How a mutation in a skin protein revealed a link between eczema and asthma. Greg Betza It was a tense Friday afternoon in October 2005. Four of us in the lab had been working furiously that week in the fear that our results would be scooped at any moment. (It was an unfounded worry, but we had no way of knowing that at the time.) We had recently found the first mutation in a gene associated with a relatively common skin dise
 
By W. H. Irwin McLean | December 1, 2010
 
 
 
jcs.biologists.org/content/122/9/1285/F4.expansion
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<アレルギー> 皮膚の弱さが原因? 英で研究報告
 
毎日 12月18日(木)9時56分配信    headlines.yahoo.co.jp
 
 ◇ 保湿不足で抗原侵入
 
イメージ 1 異物の侵入を防ぎ、刺激や乾燥から体を守る皮膚のバリアー。
 
その弱さが、さまざまなアレルギーの病気の発端になるという説が注目されている。アレルギーは免疫が過剰に反応して起こるが、皮膚のバリアーを高めて予防につなげようという研究も進む。
 
 ◇ 表皮たんぱく質重要
 
 皮膚のバリアーが着目されるきっかけになったのは、2006年の英国での研究だ。
 
皮膚の表面(表皮)にある角質層の主要なたんぱく質「フィラグリン(Filaggrin)」にかかわる遺伝子に変異があると、アトピー性皮膚炎を発症しやすくなると報告した。
 
フィラグリンは分解されると天然の保湿成分として働き、皮膚のバリアーの形成や水分を保つのに重要な役割を果たすとされる。
 
 名古屋大の秋山真志教授(皮膚科学)によると、この遺伝子に変異があると、フィラグリンをつくる量が半減またはなくなってバリアー機能が弱まり、アレルギーを起こす抗原が体内に入りやすくなると考えられる
 
 秋山教授らが日本人で調べたところ、アトピー性皮膚炎の人の27%に変異があった。ただし、変異があっても発症しない人もおり、
 
「気候や生活習慣なども影響する。ほかにも皮膚のバリアーにかかわる遺伝子があるかもしれない」
 
と説明する。
 
 慶応大の天谷雅行教授(皮膚科学)らは、死んだ細胞の積み重なりとされてきた角質層を詳しく調べた。すると、水分保持層などの3層で構成され、バリアーの機能を発揮していた。
 
3層を通過した抗原を、免疫反応をつかさどる活性化した「ランゲルハンス細胞」が突起を伸ばして取り込む様子を可視化することに成功。過剰な免疫反応であるアレルギーが、皮膚経由で起きる仕組みの一端を解明した。
 
だが、炎症やかゆみがなぜ起こるのかは解明されていない。
 
kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000328
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 気象庁のデータでは、ここ100年で都市部の湿度は15%ほど減少し、皮膚の水分が失われやすくなっている。天谷教授は
 
「皮膚にとっては厳しい環境だ。洗いすぎも角質層のバリアーを失わせるので、体をごしごし洗う必要はない」
 
と助言する。
 
 ◇乳児期の湿疹原因か
 
 英国では、ピーナツアレルギーの子は、ピーナツ由来のオイルを塗る頻度が高かったという報告がある。
 
食品を食べなくても、皮膚から微量に取り込まれることで、食物アレルギーを発症する可能性がある。
 
 「バリアー機能を高めれば、アレルギーの発症を抑えられるのではないか」
 
国立成育医療研究センターなどのチームはこうした仮説をもとに、生後間もない乳児に毎日、保湿用の乳液を約8カ月間塗ってもらい、アトピー性皮膚炎の発症の有無を調べた。
 
その結果、スキンケアをしていない乳児に比べて、発症率が3割少なくなり、バリアーを高めることが発症予防につながることを示した。
 
また、湿疹や皮膚炎のある乳児は、卵アレルギーを起こす可能性を示すIgE抗体の値が高かった。
 
 子どもの場合、成長とともに、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎と進む傾向があるため、「アレルギーマーチ」と呼ばれる。
 
同センター研究所の松本健治・免疫アレルギー研究部長は
 
「乳児期に湿疹があると、さまざまな抗原が入りやすくなって、アレルギーマーチを引き起こすと考えている。湿疹を放置せずに早く治療することが食物アレルギーやぜんそく、花粉症などの発症予防につながる可能性がある」
 
と推測。同センターを中心に臨床研究に取り組む計画だ。
 
【下桐実雅子】

大学入試の新テスト、採点、作問は民間委託へ

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東大、京大の難問・奇問が無くなるので受験生には好都合か?私は誰でもできそうな標準問題しか出さない。高校側からは一ひねり欲しいなどと要望が出る始末である。若い先生方が難問を出す。
 
そもそも大学に入試部を作り専門の先生方を配備すれば良い。試験監督も民間委託が良い。語学や保健体育の授業なども民間委託でどうか?
 
難問や奇問を解ける子が良い子とは限らず。素直な学生を大学は欲しいものである。長い教員生活でそのような学生・院生はほんの少しである。
 
妙な話ではあるが、立派な実験結果を出した院生でもあまり性格が良くない場合、論文化が少ないようである。逆にデーターは大したことがないような4年生の結果でもすぐ論文になる場合が多い。なかなか、学生、教員間の人間関係というのも複雑ではある。 
 
 
 
<大学新入試> 民間に委託…作問・採点など 文科省検討
 
毎日 12月19日(金)7時30分配信    headlines.yahoo.co.jp
 
 早ければ5~6年後からの導入が見込まれる大学入試の新テストについて文部科学省は、作問や採点の試験業務を民間業者に委託する検討を始めた。
 
新テストは2種類で、ともに年複数回実施を想定。
 
このため国の業務負担が大幅に増え、コスト増から受検料値上げの恐れもあり、ノウハウがある民間業者の活用が不可欠とみている。
 
国が所管する大学入試で「民間活用」は初になるが、作問などは公正性や機密保持の課題もあり慎重に検討を進める。
 
 新テストは
 
「高校基礎学力テスト」
 
 
「大学入学希望者学力評価テスト」
 
(いずれも仮称)。基礎学力テストは、高校生の基礎学力の定着度をみる目的で、現行の推薦入試の提出資料に使う。
 
学力評価テストは、現行の大学入試センター試験を衣替えし、大学側が受験生の学力を評価するために導入される。
 
 センター試験は、作問や採点は独立行政法人「大学入試センター」が担当。試験運営はセンター試験を入試に利用する大学と共同で実施している。
 
 新テストは、同センターを改組した新組織が実施主体になる予定だが、2種類に増える上に、ともに年複数回実施するため、すべてを新組織が担うには
 
「かなり人員を増やさないと実現は困難」
 
(同省幹部)。
 
増員でコスト負担が増せば、受検料(センター試験は3科目以上なら1万8000円)の大幅引き上げも想定せざるを得ない。
 
 このため、模擬試験実施などで実績がある民間業者に、作問や採点、問題輸送、試験場管理などを委託して、コスト削減を図りたい方針。
 
特に英語は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能一体の試験を目指しており、作問も含めた外部組織への委託が不可欠な状況だ。
 
 小中学生を対象にした全国学力テストでは、作問や結果分析は文科省が担当しているが、採点は民間業者に委託している。
 
同省では、全国学テの「高校版」といえる基礎学力テストで、民間委託を試行導入し、その後、学力評価テストにも適用していく案が浮上している。
 
ただ、作問に関しては、機密保持の確保や公正性の担保に課題もあり、来年にも設置される専門家会議で詳細を検討するという。
 
【三木陽介】
 
 ◇解説 機密・公平性が不可欠
 
 文部科学省が、大学入試改革に伴う新テストの実施に民間業者への委託を検討する背景には、費用面での課題が大きい。だが、高い機密性や公平性が問われる問題作成は慎重さが求められる。
 
 中央教育審議会の答申案では、両新テストとも受検者個人がコンピューターを使って回答する「CBT(Computer Based Testing)方式」が前提だ。現行の大学入試センター試験は年1回実施だが、新テストはともに年間複数回実施を想定。現行の数倍の手間がかかる。さらに試験ごとに数十万台のコンピューターを準備するとなると、当然コスト増が予想される。
 
 民間団体などが実施する英語能力試験はCBT化が進む。米国には試験運営専門の企業もあり、日本でもこうしたノウハウの活用は必要だ。
 
 だが、作問を民間委託した場合、機密性や公平性をどう担保するのか。同省も「抵抗感はあるだろう」(幹部)と認めている。国際学力テストの実施で経験豊富な経済協力開発機構(OECD)に協力をあおいだり、多数の問題を民間に作らせた上で、出題管理は国が責任を持ったりするなど緻密な制度設計が不可欠だ。
 
【三木陽介】

論文作成 謎深まる STAP問題

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論文作成 謎深まる STAP問題 理研が会見
 
2014年12月19日 夕刊    東京新聞
 
 理化学研究所は十九日、小保方晴子氏(31)が参加した検証実験でもSTAP細胞を作れなかったと発表し、夢の万能細胞は存在しなかったと結論付けた。
 
会見に小保方氏は姿を見せず、退職も決定。論文に掲載された写真やデータがどう作成されたかなど、真相解明への影響を懸念する声も上がっている。 
 
 これから焦点となるのは、存在しないSTAP細胞の論文がどのように出来上がったかということだ。
 
 STAP細胞と呼んでいたものは何だったのか。そこから作ったというキメラマウスはどう生まれたのか。多くの疑問が湧く。
 
 今年初めに論文疑惑が浮上した時から、理研は疑惑解明に積極的とはいえなかった。四月には、論文の画像二点を捏造や改ざんと認定したが、論文撤回を勧告するだけで不正が起きた経緯までは踏み込まなかった。
 
 論文が撤回された後も新しい疑惑が浮かんだ。公開されたSTAP細胞の遺伝子配列を分析した研究者から、配列の特徴が胚性幹細胞(ES細胞)と似ており、論文の方法で作ったとは考えにくいなどの指摘が出てきた。
 
 それでも疑惑解明の動きが鈍く、日本学術会議は七月に「研究全体が虚構であったのではないかという疑念を禁じ得ない」と強い調子で問題点を明らかにするよう促した。
 
また文部科学省は八月に
 
「研究機関は不正行為に対して厳しい姿勢で臨む必要がある」
 
とする来年度からの新しい不正対応ガイドラインを定めた。
 
 理研は九月になってようやく外部有識者でつくる調査委員会を設けて新しい疑惑の検証を始めた。残されている試料を分析し、遺伝子配列がどうなっているかなどを調べている。
 
 疑問をきちんと突き詰めれば論文の出来上がった経緯が明らかになるはずだ。全くの虚構なのか、細胞の取り違いなどがきっかけなのか。小保方氏はどう説明するのか。理研は一月末までに調査結果を発表する。
 
 この結果を基に関係者の処分が決められる。重い場合は懲戒解雇などもあり得る状況だ。
 
 だが理研は、結果が出る前に小保方氏の退職を認めた
 
懲戒の回避ではないかという質問に理研は
 
「小保方氏は退職金のない雇用契約なので、払う払わないは関係ない。調査にも支障ないと聞いている」
 
と説明。退職しても懲戒委員会は開いて、どんな処分が相当だったかを公表するとした。
 
 しかし、理研を離れることで小保方氏の言い分を聞く機会が減り、再発防止に必要な教訓を十分に引き出せないまま終わらないか懸念が残る。
 
 (永井理)
 

校内で収穫のジャガイモ食べた25人搬送

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ジャガイモ食べた25人搬送 北海道千歳市の小学校
 
2014年12月19日 22時41分    東京新聞
 
 北海道千歳市教育委員会は19日、市立桜木小学校の児童25人が校内で収穫、調理したジャガイモを食べた後、腹痛や嘔吐などの症状を訴え、病院に搬送されたと発表した。
 
うち2人が入院したが、重症者はいないという。
 
 市教委によると、午前中の生活科の授業でジャガイモを調理し、1、2年生の計112人が食べていた。保健所が原因を調べる。
 
(共同)

<異能べーション> 五感使いPC操作など…10人総務省選出

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<異能べーション> 五感使いPC操作など…10人総務省選出
 
毎日 12月19日(金)21時9分配信   headlines.yahoo.co.jp
 
 総務省は19日、奇想天外な発想で情報通信分野の課題に挑戦する人を募る新事業「異能べーション」(通称「変な人」プロジェクト)で、大学の研究員や主婦ら10人を選んだと発表した。
 
10人は来夏をめどに研究を進め、同省は研究成果を元に産業競争力強化につながる新技術や新サービスなどを創出したい狙いだ。
 
 選ばれたのは、普段は会社員として働きながら自宅で独自に研究を積んでいる人や学生、自営業など20代~40代の男女。
 
研究内容は「超音波の制御機器を開発し、軽いモノなら手を使わず空中で操れるようにする」「人間の五感を感じてコントロールできる機能を搭載した耳飾り型のコンピューターを開発する」などユニークなものばかり。
 
同省は
 
「成功する確率が高いかよりも、独創性があるかどうかを重視して選考した」
 
と説明している。
 
 10人に対しては1人年間300万円を上限に研究開発費が支払われる。
 
【横山三加子】
 
 ◇主な研究テーマ・内容
 
・超音波の制御装置を開発し、手を使わずモノを空中で操作する
・ヒト型ロボットに、違和感のない眼力(めぢから)を与える
・メガネ型端末を使い、離れている家族らと自然なコミュニケーションを可能にする
・植物の中に人間の遺伝子情報を保存する方法を開発し、新しい弔い方法を提案する

ボーナス減額で<青山学院> 教職員2割が提訴

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ボーナスで家の長期ローンなどを組むので、一方的に減らされると大学教員といえども不満が出る。
 
例の野田民主政権の時に復興支援と称して月4万の給料減額、2年間はとても堪えたものである。金の恨みは禍根を残す。
 
<青山学院> 教職員2割が提訴 「一方的に一時金減額」
 
毎日 12月25日(木)7時30分配信   headlines.yahoo.co.jp
 
 学校法人「青山学院」(東京都渋谷区)の教職員285人が、一方的な一時金の規定廃止によって支給額を減額されたとして、学院を相手取り、規定との差額にあたる総額約5000万円の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こしたことが分かった。
 
原告には大学教授らも名を連ね、学院が設置する大学や高等部、中等部などの教職員全体の2割に達するという。
 
 訴状などによると、教職員の一時金は1953年以降、就業規則で定める規定に基づいた額が支給されていた。
 
しかし学院側は2013年7月、
 
「財務状況が非常に厳しい。取り崩し可能な資金にも余裕がない」
 
などとして、規定の削除と一時金の減額を教職員の組合に提案。その後、組合の合意を得ないまま就業規則から規定を削除した。
 
2014年夏の一時金は、規定より0.4カ月分低い2.5カ月分にとどまった。
 
 学院側は教職員側に対し、少子化や学校間の競争激化を理由に挙げ、
 
「手当の固定化は時代にそぐわない」
 
などと主張。一方、教職員側は
 
「経営状態の開示は不十分で、一方的な規定削除には労働契約法上の合理的な理由がない。学院と教職員が一体となって努力する態勢が作れない」
 
などと訴えている。
 
 教職員側によると、14年冬の一時金支給も規定に基づいておらず、その差額も追加提訴する方針。原告の大学教授の1人は
 
「このままでは経営側の好き放題を許すことになる。建設的な話し合いができる関係を再構築する必要があると考え、提訴した」
 
と語った。
 
 学院は「コメントを差し控える」としている。
 
【山本将克】

エコキュートの低周波運転音で健康被害?

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隣家の「エコキュート」(ヒートポンプ式家庭用電気給湯器)の低周波音障害で悩まされる例が多い。山手線沿線の電車音問題は最近はあまり聞かないが、大変な騒音であろう。
 
長時間で同一周波数の音は騒音になる可能性がある。一定周期の草刈機やPCの動作音で耳鳴りが生じる場合もある。
 
低周波音の問題は化学物質過敏症と同様に個人差が大きくて解決が難しい問題である。風力発電騒音とエコキュート騒音は新しい低周波音被害問題でもある。
 
低周波音を発するのは、自動車、電車、飛行機、業務用のエアコンや、冷凍庫などで、耳に入っていても気づかずにいることが多いが、長期間、低周波音にさらされていると、
 
頭痛
イライラ、
不眠、
肩こり、
動悸、
耳鳴り
しびれ、
だるさ、
微熱、
食欲不振
 
などの不定愁訴がおこるという(detail.chiebukuro.yahoo.co.jp)。
 
近所の夜勤の若者は選挙カーや風鈴の音でも眠れないと隣家やある党に抗議していた。これは低周波音ではないのであるが。
 
昼間に短時間であれば気にもしないものであろうが毎日深夜に長時間機械音を聞かされるのは苦痛である。私などは廊下でケータイで長時間話をする中韓の留学生に悩まされる。

また新型のガス給湯器の待機電源の高周波音が嫌いですぐ電源を切るようにしている。昔の給湯器はこのようなことがなかったのである。
 

健康被害に「関与」=エコキュートの運転音-消費者事故調が最終報告
 
2014年12月19日(金)18時29分配信 時事通信    news.nifty.com
 
 家庭用電気給湯器「エコキュート」の低周波音による睡眠障害などの健康被害ついて、消費者安全調査委員会(消費者事故調)は19日、
 
「エコキュートの運転音が発症に関与していると考えられる」
 
とする最終報告をまとめた。
 
耳に聞こえにくい低周波音も
 
「関与している可能性がある」
 
と指摘した。
 
 被害防止については、発症に個人差があり
 
「根本策を示すことは困難」
 
だが、寝室のそばへの設置を避けることなどに
 
「一定の効果があると考えられる」
 
とした。
 
 事故調は、隣家のエコキュートの運転音で不眠になったとする群馬県の夫婦の申し出に基づき、調査を開始。
 
類似する18事案を含め、現地調査を実施した。 
 
nishiyama-g.co.jp/taiyoko/contents/alldenka/ecocute-mechanism/
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eonet.ne.jp/~kosmoso/

 低周波音被害  

 そして、隣家にエネファームが設置され、試運転が始まりますと、“そんなに大きくはないけれども不快な”騒音のため庭に出るのが憂鬱になりました。
 
そして隣家が入居したその翌朝から室内に耳慣れぬ音がして夜も昼も間断なくその音は聞こえるようになりました。
 
そして、その音をマスキングするために、四六時中BGMを流すことになりましたが、その日以来、不眠となり、二階寝室では眠られず、一階居間で一日に2-3時間の仮眠をとる状態になりました。
 
隣家エアコンの稼働はなく、エネファームの運転が一日24時間続いていましたので、原因はエネファームによる低周波音ではないかと疑いを持ちました。
 
既に風車やエコキュートで低周波音被害について報道もありましたので、ネットですぐに情報を集めましたが、低周波音問題の解決は非常に困難ということがわかり、暗澹たる気持ちに襲われました。心療内科に予約をいれ、2週間後に受診し、デパスとレンドルミンを処方され、一日 4~5時間眠れるようになりましたが、1か月経過したころには体重は4kg落ち、それから1か月半で、また3kg落ち、やせ細っていく体に、胸の圧迫感、動悸、手足のしびれなどいろいろな症状が次々と加わりました。
 
私はもともと痩せ気味の体でしたが、わずか2か月半で体重が7 kg減少し、BMIは16.2まで下がりました。
 
(エネファームは当然、低周波音だけでなく可聴域の音も出しています。私は最初、可聴域の音で不眠に陥ったと誤解していましたが、その後調べるうちに非可聴域の低周波音によるものと判明しました。)

 低周波音被害者は家の中で苦しくなると外を徘徊すると言われますが、外出すると帰宅が嫌になり、寒風の中、公園のベンチで時を過ごすこともありました。
 
住み慣れた家で安眠できず、昼間もまどろむことさえ困難で、家の中では動き回っていなければやり過ごせないという状況は人を絶望に追いやります。
 
同被害者の中には自殺、自殺未遂、異常言動をとることがある、という聞き及んだ実態が理解できるようになりました。私は無意識のうちに死に場所を探すようになりました。
 
陸橋から下の道路を見つめていたり、高層の集合住宅をみあげていたり、ということばかりで、いつ実行してしまうか、その不安から次第に外出を控え、ひたすら家に閉じこもるようになりました。
 
高齢の両親を残して、まだ死ぬわけにはいかないのです。
 
また、隣家のエネファームを破壊したい衝動、隣家の人々に危害を加えたい衝動にも駆られましたが、隣家のために家族を崩壊させるような愚行をしてはいけない、子を犯罪者の家族にしてはいけないという理性だけで、転居までの2か月半を耐え忍んできました。
 
もちろん、転居もすんなりと決まったわけではありません。家族は私と夫と娘の3人で、当初、症状のあったのは私一人。
 
そして、私は専業主婦、娘は学生、夫は既に退職。
 
これから迎える老後の生活を考えると無駄な出費は許されず、新たに家を借りるのは無謀なことでした。
 
このときほど、我が身を嘆いたことはありません。法律の知識も専門知識も経済力もなく、身に降りかった火の粉を払いのけることができない無力さに自信を失いました。   
 
3 負の連鎖 
 
 家から逃げられないのであれば死にたいと苦しむ私に、転居を認めない夫。夫の私への思いやりを疑い、追い詰められた私は、夫に離婚か転居かの決断を迫りました。
 
夫は私の剣幕に驚き、漸く事態の深刻さを悟って転居を認めました。
 
それ程、同居家族からも理解されないのが低周波音被害なのです。
 
しかし、その後も自身に被害のない夫は、可聴域低音まで遮断する高機能な耳栓を購入し、効果が無いと分かるとペアガラス、防音カーテンの購入まで検討しはじめました。
 
普通の騒音と違って低周波音は防音すればそれだけ事態は悪化するので、無駄だと主張する私と、また口論になります。
 
夫は自然豊かな環境にある住み慣れた地域を離れることに強い抵抗があり、転居に対し絶望していました(夫は「自分は場所愛<topophilia>の強い人間だ」と言っています)。
 
私との連日の口論で、夫は不眠、鬱となり、抗鬱剤が心療内科で処方されましたが、その副作用により目と皮膚がただれ(他科医師の意見ではスティーブンス・ジョンソン症候群の可能性有り)、その後,極度に体調が悪化し、眠れない日々を過ごしていました。
 
心身ともに憔悴している夫に主治医が入院を勧めても夫は拒否していました。
 
気が狂いそうだったと、後に語っております。
 
私は私で、家を離れなければ死にたいと思っておりましたが、夫のあまりに悲惨な状況をみると、私一人が辛抱すればすむのだと転居の気持ちがぐらついてきました。夫は持病もあり、別居をするわけには行きませんでした。  
        
   また、私は、自分と夫のことで精一杯で、娘のことにまったく注意が向かなかったのですが、当初、音など気にならないと言っていた娘に、メニエール病が再発し(この4か月前に最初の発症)、その後、主な症状は服薬によって消失したものの、倦怠感で起き上がることができなくなりました。
 
食欲もなく、ベッドでずっと横たわり、昼も夜も朦朧と過ごしており、それが2週間、3週間と長引くにつれ、もしや娘も低周波音被害かもと疑うようになりました。
 
最初のメニエール病(難聴・耳閉塞)も、騒音被害であった可能性が高いようです。
 
隣家の解体・新築工事ですさまじい音がしているすぐ傍に娘の部屋はあり、ベッドは壁に接触し、振動がそのまま娘の内耳に伝わっていたはずです。
 
当時は、娘がひどい騒音の中でよく眠れるものだとただ私は驚きながらも笑っていました。娘の体重は6kgの減少でした。      
 
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