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銀河宇宙線、脳内情報伝達ネットワークが損傷?

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これが多いと雲ができやすく、地球の大気温度とも関連でしょう。太陽活動が小さくなるとGCR被爆が大きい。脳内ネットワークもさりながらDNA自体へも相当なダメージがあるわけで、地球の電磁バリアーを越えて外に出ることは不可能であろう!
 
skepticalscience.com/cosmic-rays-and-global-warming-advanced
イメージ 1
 
 Galactic cosmic rays; GCR
 
Wiki
 
 外部から太陽系へ入り込んだ高エネルギー荷電粒子のことである。この銀河を由来とする宇宙線は、
 
1. 陽子、
2. 電子、
3. 完全にイオン化した軽元素の核
 
からなり、地球大気中において宇宙線による核破砕の強力な発生源
 
銀河宇宙線が脳にダメージ与える恐れ、有人宇宙探査の障害にも
 
2015年05月11日 16:44 発信地:マイアミ/米国 【5月11日 AFP】
 
火星や小惑星など宇宙のかなたでの有人探査は米航空宇宙局(NASA)の最優先ミッションの1つだ。だが、1日に発表された米大学のマウスを用いた実験結果から、放射線に長期間さらされることで脳が永続的なダメージを受ける可能性が示唆された。
 
 
米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」に論文が掲載されたこの実験研究は、カリフォルニア大学アーバイン校(University of California, Irvine、UCI)のチームが研究用のマウスを用いて行ったもの。
 
長期間の宇宙飛行で飛行士がさらされる銀河宇宙線に似た高エネルギー荷電粒子にさらしたマウスに中枢神経系の損傷と認知機能障害がみられたという。
 
UCI医学部の放射線腫瘍学教授で同実験論文の主筆者、チャールズ・リモリ(Charles Limoli)氏は
 
「この結果は、2~3年かけて火星への往復飛行を行う宇宙飛行士にとって好ましいニュースではない」
 
と話す。
 
「宇宙飛行中、任務遂行能力は落ち、記憶力も低下、状況認識力や集中力が失われるなど、ミッションに必須な活動に影響を与える可能性があるほか、高エネルギー荷電粒子にさらされたことで、認知機能への悪影響はミッション終了後も一生、続く恐れがある」
 
と指摘した。
 
現在、国際宇宙ステーション(International Space Station、ISS)の滞在任務は各国の宇宙飛行士が約6か月ずつ交代で行っているが、今年3月にはISSでの長期滞在ミッションが人体と精神に与える影響を試験するため、米国人宇宙飛行士のスコット・ケリー(Scott Kelly)氏とロシア人宇宙飛行士のミカエル・コニエンコ(Mikhail Kornienko)氏が初めて1年間の長期滞在を開始した。
 
NASAは2030年代に人類を火星に送る目標を持っている。しかし現時点の技術は実現可能な域に達していないし、そうした宇宙飛行の人体への安全性も疑問だとする懐疑的な見方もある。
 
 サイエンス・アドバンシズに掲載されたカリフォルニア大チームの研究では、米ブルックヘブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)内にあるNASA宇宙放射線研究所(NASA Space Radiation Laboratory)で実験用マウスに6週間、荷電粒子を照射した。
 
その結果、イオン化した酸素とチタンにさらされてマウスの脳に炎症が起き、神経細胞間の信号伝達が阻害された。
 
science.nasa.gov
イメージ 2
 
荷電粒子の照射によって脳内の情報伝達ネットワークが損傷し、神経細胞の信号伝達機能が妨げられたのだ。
 
荷電粒子が「弾丸のように」神経細胞の樹状突起を直撃し、他の神経細胞などとの接続を切断したという。
 
「アルツハイマー症などでみられる認知機能の低下は、樹状突起の損失と関連があることはよく知られている」
 
と論文は指摘している。
 
学習能力と記憶力のテストでも荷電粒子を照射されたマウスは通常のマウスよりも成績が劣り、新しい状況に直面すると混乱しやすいという結果が出た。また照射を受けたマウスは好奇心と活発さに欠けたという。
 
こうした結果から研究チームは
 
「マウスの脳に見られた神経細胞の変化が宇宙飛行士の脳でも起きれば、予測不能な状況への対処能力や空間認識能力、情報想起力などが損なわれる恐れがある」
 
と指摘している。
 
マウスの知能に生じたものと同様の問題が人間でも現われるまで数か月はかかるかもしれない。だが、火星への有人ミッションに要する年月は少なくとも1年半はかかるだろう。
 
リモリ教授は、有人宇宙船の一部の区画の防御機能を強化する対策があり得るとした一方、高エネルギー荷電粒子は常に存在し、これを完全に避ける方法はないと付け加えた。
 
一方、ISSは地球を保護している磁気圏内の軌道を周回しているため、宇宙飛行士が長期滞在しても銀河宇宙線にさらされる心配はないという。
 
(c)AFP
 

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